J1第1節 FC東京×浦和(味スタ)


 昨日も書いたようにやはり開幕節はどこかに行きたいなと思って日程を調べてみたのだが、開幕節でJ1首都圏開催は味スタと湘南BMWのみ。2週連続同じスタジアムってのもどうかなと思いつつ、平塚はさすがに遠いと考えた末に味スタ行が決まった。

 こうして先週に続いて飛田給へ向かったのだが、さすがに開幕に間に合わせてきたというべきか、先週はまだ大久保が大写しになっていたスポーツショップの壁面広告がしっかりマスキングされていた(笑)

このカードは日本屈指の熱さと思うが、別にどちらに肩入れする訳ではないので、バクスタ2階の丁度中央に席を確保。この位置からは両ゴール裏を等距離から観る事が出来るが、風船(09年のナビスコ杯決勝を思い出す)やシートで青赤のコレオグラフィを行う東京サポとアウェイゴール裏を埋め尽くすレッズサポが作り出す雰囲気だけで来た甲斐があった。
 だが試合内容は序盤から堅い展開が続いた。前半はほぼ浦和がボールを支配しつつFC東京がカウンターで好機を窺う展開が続き、シュートまで至るシーンはそれほど無かった。浦和にはマリノスから移籍のマルティノスがいて、マリノス時代より自チームのボールポゼッションが高い分、ボールを受ける回数が多いと同時に相手DFも揃っている場面も多かった訳だが、単独でクロスやシュートまで持ち込む能力はこれまでと変わらなかった。マリノス時代の1年目終盤~2年目中盤辺りまでは、長いストライドのドリブルが相手のボール奪取のポイントとしてよく狙われていたものだが、昨季終盤からその辺りの駆け引きが上手くなって相手DFにボールを奪われない強かさを身に付けたように思う。
 0-0のまま前半を終え、後半に入ってすぐ東京が1本の縦パスに抜け出した東がゴールに流し込んで先制。それまで東京はカウンター主体で数少ない攻撃で目立っていたのはD・オリベイラと前田ぐらいだった中での東のゴール。浦和は押しながらシュートシーンは少ない中で先制されて、これは東京逃げ切りかなと思った矢先にCKから槙野が決めて同点。先制点から僅か数分後の出来事だった。
 その後も前半と変わらず浦和がボールを保持するも決定機には至らずという展開が続いていたのだが、後半20頃から徐々に浦和の運動量が落ち始めて東京が攻め込むシーンが増え始めた。後半25分からD・オリベイラ→永井、前田→久保(建)、大森→富樫と前線の選手を次々に入れ替えた影響もあったと思うが。久保君は前線というよりもやや引き気味の位置でパスで相手を崩す役割が多かったが、まだ体が出来ていない分、相手DFとの直接的なぶつかり合いに直面する前線よりかはより活きる場所ではあると思う。ただそうなると目指すのはメッシ(前に位置してゴール量産)なのかイニエスタ(中盤の潤滑油として君臨)なのかという選択を迫られる事になると思うが。ラスト10分はお互い中盤の出足が鈍ってカウンターに次ぐカウンターという感じだったが決めきれず、1-1で試合終了。
 東京は引き分けで御の字だったと思うが、アディショナルタイムにやや消極的な姿勢を見せていた事に周囲のガスサポが不満を表していたのが印象深い。昨季がグダグダだった分、今季は開幕で勝点3を取ろうという思いだった人が多かったという事だろうか。一方で浦和は攻め込みながらゴールはCKからの1点のみという事で、“内容の割に勝点が伸びない”症候群に陥る予感もした。その意味では決定力のあるR・シルバの移籍は痛いかな。

 先週の寒さとは打って変わって陽の差す暖かい午後だった。まるで開幕を待っていたかのように。まぁ今日は陽の当たるバクスタだった面も大きいとは思うが。帰りは例によって西調布まで歩いて京王線に乗車。