J1第14節 横浜M×G大阪(日産)


 4/8からの7週連続ホーム戦の6戦目だが、途中ウィークデーにルヴァン杯やリーグ戦アウェイを挟んだりしてるので、今日が一体何節か分からなくなってくる(苦笑)
 今日の両チームのスタメン表を見た時、ガンバのファビオは中盤起用なのかと思ったが、試合が始まると明らかに三浦、菅沼との3バックだった。中盤は前目にフリーポジションを取る遠藤と自分でボールを前に運ぶのを好むマテウスがいる中で今野がどうにか支える布陣。去年から兆候はあったが遠藤はちょっとJ1でフル出場し続けるには厳しくなって来たかなというのが正直なところ。プレーテンポを操るパスセンスは健在だけど、少なくともウィークデーの試合には起用せず中6日を厳守するとか、出場時間を管理する段階なのかなと思う。おそらく日本初の公式戦1000試合出場が近付いているのであと1~2年は頑張って欲しいと思っているのだが。ガンバは前線の長沢やファン・ウィジョはマリノス守備陣に積極的にプレスに行っていたが、本当の獲り所である中盤(磐田はこの点が見事だった)が上記のような状況なので序盤からマリノスがボールを支配する展開が続いた。
 後半にガンバは今野→藤本の交代。今野も負傷から復帰したばかりだし、あまり無理をさせられないという判断だったか。これでマリノスは更に攻め込むようになって今日は磐田戦とは違うな、と思った矢先にその藤本が飯倉の頭越しのロングシュートを決めて先制。シュートした藤本の技術は素晴らしかったが、これで飯倉が上がって空いたゴールに入れられたのは今季リーグ4点目。もはやどのチームもマリノス戦なら隙あらば狙っている状況で、自陣ならともかく相手陣内半ばでボールを奪われてもこうしたゴールを決められてしまうのはリスク管理としてどうかと思う。そもそもグァルディオラのマンCやバイエルンはこうしたゴールを決められたシーンがそんなに無いはずだが。どうも今の戦術はCFGのオーダーで実践しているものの、ポステコグルー自身が消化し切れていないという疑念が消えない。
 先制されてもマリノスが押す流れは変わらず。今日は特に仲川の突破が効いていた。このサッカーでサイドアタッカーに求められることを体現していたというか、とにかくボールを持ったら縦に、斜め45度に仕掛けてクロス、シュートで終わるプレー。プレーの中身だけでなくその「回数」が重要で、何度も何度も仕掛けるプレーこそこのポジションで求められるもの。この連戦で一番評価の上がった選手。
 そして後半15分頃に天野のFKで同点。キックの位置から前節セレッソの丸橋が決めたようなファーポストを狙うのかと思ったらニアの上隅を正確に狙ってゴールと。ゴラッソだった。その後、25分頃にウーゴ→ブマル、大津→遠藤の2枚替え。まるでサイドの動きが出来ていなかった大津はともかく、得点源のウーゴまで交代させたのは、ルヴァン杯(勝利、引き分けでPO進出、負ければ敗退)でカードとして残しておく為だったか。これで仲川が中央に入ったが、サイドからグラウンダーではなく普通のクロスが多く、あまり効果的では無かった。エリアのすぐ外までは攻めるものの、その割に決定機は多くなく、結局1-1の引き分けで終了。
 前節名古屋戦に続いて勝てる試合で勝点2を失った試合だった。神戸戦も勝つべき試合だったから、この3戦で勝点7を失った形。喜田が復帰して中盤のボールの回りは良くなり、パスを回す時に一人囮にして相手のマークを外すプレーが前節から見られるようになったので、徐々に戦術が浸透しているのだろうとは思うが、上記で述べたように監督自身がこの戦術を自分のものに出来てないという疑念もあってまだ試行錯誤中なのは否めない。まぁとにかく残り公式戦2戦を勝ってW杯の中断期間中にチーム作りを進めるしか無い。それと同時にこのサッカーに適したタレントを外から呼ぶことも考える必要があるとは思う。inだけでなくoutについてもW杯後は欧州の夏の移籍期間もあり、デゲネクのようなW杯に出る(であろう)選手はそれを機に欧州からオファーがあることも考えられる。

 そうそう今日の観衆は21,576人だった。5/2の磐田戦は19,738人、4/28の鹿島戦は27,348人だったが、こうホーム戦が続くと4/28~5/12の中でどれか1試合だけ観に行こうと考える人は多そうだし、そういう人達が選んだのが鹿島戦だったという事かな。今日の試合はガンバサポが結構来ていて、アウェイゴール裏1階の半分以上を占め、また指定組を合わせれば4~5000人は来ていた。その他ホーム側でも今日たまたま来たという人は一定数いるだろうから、開幕前に書いたように、やはりマリノスのコア層(週末に試合があれば毎試合観に行く人々)は大体15,000人ということか。今のマリノスはこうしたコア層がどうにか支えているが、それ以外の層との“乖離”も進んでいるという感覚もまたある。