メンバー予想答え合わせ+選考雑感

 一昨日最終予想を書いたが、ここでは4年越しの答え合わせを。
【参考】過去の予想&結果
2010年大会:予想 → 結果(的中率12/23)
2014年大会:予想 → 結果(的中率11/23)

4年前の予想
太字が予想的中したメンバー

GK:西川、権田、林(彰)
DF:内田、長友吉田酒井(高)酒井(宏)
   森重、塩谷、植田
MF:本田香川山口、齋藤、宇佐美
   柴崎、米本、野津田、南野
FW:岡崎大迫、久保

的中12名
まず、GKを3人とも予想外したのは我ながら酷いな(苦笑)4年前は順当に西川が正GKに昇格すると思っていたのがまさかの結果に。今回も正GKであろう川島は南ア大会で試合出場の可能性はほぼ無いベテラン枠として入った川口よりも年齢は上(35歳)。その他齋藤学か原口かで迷った末の齋藤だったり、4年後メンバー入りの可能性のある若手として大島、武藤の名を挙げていたり惜しいところもあるのだが、最終的には過去と同じく的中率は5割に収斂してしまった。

 改めて今回の選考そのものについて。何というか、監督の色では無く協会の色が出た、いや色というより無味無臭感のある選考だった。過去の所謂「サプライズ枠(選考)」というやつは監督からしたらサプライズでも何でも無くて、対戦相手の分析やチーム構成など考慮した上で必要と判断されただけだと思うのだが(98年のカズ、北澤は監督が城をFWの軸にして、3バックで戦うと決めた故の構想外だったし、02年の中山、秋田、10年の川口はベテランとしてのチームのまとめ役、06年の巻は久保が負傷でエントリーが厳しい中で高さや身体を張れるFW、14年の大久保は得点力という監督の意図があった)、今回相手云々よりも自分達のやりたいサッカーに忠実に選んだ感じ。まぁガーナ戦の選考である程度予想は付いていたが・・・。これで最年少96年生まれの井手口、三竿のどちらかを選んでくれたら将来への布石にもなったが2人とも落選してしまった。

 まぁ協会がどういうサッカーをしたいのかがよく分かるメンバーではあるな。パスを繋いでボールを支配し、相手を押し込んで綺麗な形で崩すサッカー。協会の教本にそのまま載るようなサッカーとでも言うか。逆に守って少ないチャンスをカウンターで仕留めるとか対戦相手によって臨機応変に布陣を変えて対応するようなサッカーは邪道とすら思われている節がある。そう言えば西野氏は、攻撃的なサッカーを志向する理由として、アトランタ五輪は現有戦力の中で最大限の結果を出したつもりだったのに、協会に守備的過ぎると全く評価されなかった事への反発、てな事をガンバ時代にインタビューで語っていたが、その人が今回の監督というのも何かの因縁というか皮肉というか。またハリル解任の背景にも様々な憶測があるが、こうしたサッカー観の違いというのは根本的にあったんだろうな。
 そんな感じだから、南ア大会の結果も協会としてはそこまで評価は高くなかったんだろうだろうし、リオ五輪予選で優勝した時の協会幹部(誰だったか失念)の「監督の手腕が光った」というコメントも当時少し引っ掛かったのだが、それは(カウンター中心の)サッカーそのものはそれほど評価していない事の裏返しだったか。またパスサッカー信奉者の吉武氏がU17世代では異例の3世代連続の監督になったのも頷ける。

 今更選考をどうこう言ったって変わる訳ではないのでこのメンバーで行くしかないのだが、数少ない希望を見出すとすれば、前回書いたように、コーチの森保&手倉森両名だな。“楽しいが勝てない”ミシャサッカーの守備を修正してタイトルを取った森保氏、仙台で戦力値以上の結果を残し、上で述べたように決して他国を上回っていたとは言えない戦力でリオ五輪予選で優勝した手倉森氏、この2人が実質的な共同監督レベルの影響力を出せるならばまだ望みはある。まぁ実際に影響力があるなら選考にもある程度反映されるとも言えるし、特にザック時代からのベテランを抑えられるかという懸念もあるが(苦笑)、この2人のコーチこそ頼みの綱。