ルヴァン杯プレーオフ 横浜M×神戸(三ツ沢)


 今日は時期的に雨が心配だったがいい観戦日和だった。年チケ対象外の試合なので久々にメイン上段のチケを買ったが、やはりピッチを俯瞰出来てみなとみらいまで見渡せるこの席はいいな。今日は横浜の開港記念日でもあったので、もし19時開始なら花火を見ながら観戦だったなと思いつつ試合開始。
 神戸とは4月のリーグ戦以来だが、あの時はお互いグダグダというかチームの体を成してなかったのに対して、今日はより洗練されたサッカーを観る事が出来た。マリノスは長崎戦で見せたように徐々に攻守のバランスを見出しつつあるようで、飯倉は前目のポジションではあるものの、相手にがら空きのゴールを狙われるシーンはそれほど無かった(正確には前後半に一度づつそういうシーンがあったが、近くの味方が寄せてシュートさせなかったりコントロールさせなかったりした)。序盤にFKからウェリントンに頭で決められたが、山中の左サイドからの縦パスにオフサイドラインギリギリで抜け出した大津が決めて同点、そしてそこから10分もしないうちに仲川が右から持ち込んで逆転。
 後半はまた序盤にCKから渡邉千真が頭で合わせて2-2。今日の神戸は繋いで崩そうという意図はあったが、マリノスにとって実際に脅威だったのはセットプレーだったりシンプルにロングボールやクロスを上げてきた場面だった。特にウェリントンは空中戦で中澤を相手にしてもほぼ勝っていて守る方からしたら嫌な存在だったのだが、神戸としてはそういったサッカーよりもよりテクニカルにパスを繋ぐサッカーを志向しているようだった。試合前の練習で、約15m四方のスペースの中で5対5に1人加えた計11人でパスゲームの練習をしていたのが印象に残っている。まぁ全てはイニエスタが加わる前の下準備だとは思うが。
 神戸に追い付かれた直後の時間帯は左のブマルと山中の距離が空きすぎて、そのスペースを神戸に突かれて何度かマリノスゴール近くまでボールを運ばれたのだが、すぐさまブマル⇒ユン・イルロクの交代で修正したポステコグルーはさすがだった。後半半ばに仲川が深く切り込んで中央へグラウンダーのパス、これを天野が合わせて3-2、そして途中出場のウーゴがカウンターから2人かわして決めて4-2。特に4点目は1人で2人抜いてのゴールだっただけに素晴らしかったが、そうなったのも前半からパスで相手を走らせて消耗させた部分はあったかな。今日の神戸のCBは北本&渡部で、特に北本にとってはスピードだけなく左右の揺さぶりもあって対応は難しかったと思う。今日はベンチだった神戸の那須もそうだが、同年代の選手はついチームや勝敗を越えた視点で観てしまう。
 そうそう神戸のGKは前川だった。父は元日本代表前川和也氏。長身で少し猫背気味な立ち姿はそっくりだった。(失礼ながら)和也氏はあまりキックが上手くなく、94年頃の代表戦でフィールドプレーヤーゴールキックを蹴って貰ってたのは覚えているのだが、そこはさすが現代のGKというべきか今日は無難なプレーだった。

 試合はこのまま4-2でマリノス勝利。1点差なら第2戦は危うかったかなと思うが2点差を付ける事が出来た。次戦アウェイで1点取れば神戸は3点が必要になるのでこれは大きい。試合後は例によって横浜駅まで歩いたのだが、途中祭り囃子が聞こえてきたので開港記念日だからかと思っていたら、坂を下った浅間下にある神社のお祭りだった。土曜の良いお日頃で祭り囃子を聴きながら帰路に就くというのも良い気分。