山梨行

 Jも来週スーパー杯でそろそろ開幕も迫って来たが、その前に3連休があるのでまたどこかに行こうかなと。前回東(千葉・成田)に行ったんで今回は西という単純な理由で山梨に行くことにした。思い返せば甲府には過去観戦で2度行ってるが、最初は家とスタジアムを往復しただけ2度目は友人車で行って試合前に小作のほうとうを食べた程度で、実は甲府周辺を観光したことは無かった。
 かくして行きの特急も事前に手配していたのだが、当日は降雨の予報でそれだけが残念だなと思っていた中で日が迫るにつれて予報は変わり、前日にはついに甲府だけでなく首都圏も雪予報になってしまった。甲府に行くのもそうだが行けたとしても首都圏が大雪なら帰れないことも十分考えられたが、まぁ3連休だしその時はどこかに泊まればいいかぐらいの感覚でスーパーあずさに乗って甲府に向かった。ちなみに過去2回の甲府行はいずれも天候に恵まれない。最初は台風接近、2度目も往路で笹子トンネルを抜けるまでは大雨で、すっきり晴れるということは無いらしい。

 甲府に着くと曇ってはいたが雨も雪も無く、首都圏ほど寒くは無かった。まずレンタサイクルで武田神社へ。本当は昇仙峡や石和温泉など近郊の名所にも行きたかったが、元々日帰り旅のつもりだったので今回は甲府駅周辺を巡ることにした。武田神社武田信玄の本拠、躑躅ヶ崎館の跡地にあり甲府駅から数キロ北にあるのだが、自転車なら余裕と思っていたら緩い上り坂が延々と続いて地味にキツく、電動自転車で助かった。

 この地に館を築いたのは信玄の父信虎で、それは西暦1519年ということで丁度今年で500年にあたり、甲府市では「こうふ開府500年」と題して色々イベントが企画されているらしい。甲府駅ビル内にも展示コーナーがあった。
 戦国時代というのは歴史好きになる取っ掛かりとして色々なネタが満載だが、子供の頃不思議だったのは何故他の大名の本拠地が立派な城を構えているのに武田氏は「館」だったのかということ。この躑躅ヶ崎館は周囲を堀で囲まれた構造ではあるのだが、同時期の他大名の城郭、例えば上杉謙信春日山城とか織田信長岐阜城などと比べればかなり規模は小さい。だが実際行ってみると、先に述べたように高台にあるので南に向かって甲府盆地を見下ろす形になり、それ以外の三方を山に囲まれていて見た目以上に防御性に優れていたのだろうと思う。周囲の山にも砦や支城が造られて防御線が構築されていたようだし。まぁそもそも内陸の盆地という地理的条件故に他国から狙われる可能性よりもこちらから海など豊かな資源を求めて出兵する頻度が高かったのだろうなとも思うが。

 この時点で11時を過ぎていたのでまた丘を下って甲府駅前に戻り、ほうとうの小作へ。前回別の支店に行った時は豬肉入りを食べたので今回は鴨肉入りをば。追加で馬刺しも注文した。

 昼食後は甲斐善光寺へ。

 ここは有名な長野の善光寺が武田と上杉の争いによって不安定な立場に置かれた為に本尊を信玄が甲斐に持ち帰って建立したものだという。行ってみると本堂や山門は大きいが周囲を住宅地に囲まれていることもあってか長閑な空気が流れていた。今回は武田神社とここで御朱印を頂いた。
 その後は甲府駅まで戻って駅前にある甲府城址に行って本丸跡より甲府盆地を眺め(雲で富士山が観れず残念)、最後は駅前の武田信玄像を巡って自転車を返し、帰路へ。

 丁度自転車返却場所の直前にあったのだがこんな広告も。

 思えば過去小瀬で観戦した2試合は共に引き分けだった。次にJ1で行けるのは何時になるだろうか。

 そんなこんなで帰り道だが、普通に中央本線を戻るのは面白くないので、甲府から出ている静岡方面の特急に乗って東海道で帰ることにした。特急ふじかわというのが甲府と静岡(駅)を結んでおり、途中の富士駅で降りて東海道線で三島に向かい、そこから新幹線で帰るというルート。実際乗ってみたら特急とは言え山道を走るのでスピードが出ず、甲府~富士で2時間弱掛かる。ただ三島駅に着いた頃には陽が傾いていたがなかなかいい景色だった。

 結局首都圏も積もるほど雪は降らなかったようだったが、新幹線を降りた時は甲府より寒かった。