J1参入PO 湘南×徳島(BMW)


 リーグ戦が終わった後はどこかに出掛けようかと考えていた中でこの試合が決まり1年振りに平塚に行くことにした。横浜から東海道線に乗ったのだが、行きは優雅にグリーン車でと思ってたら列車の遅延でかなり混雑しており座れず。ただそういう場合はグリーン車の車内販売の担当者が座席不使用の証明書を発行してくれて、降車駅の窓口でそれを見せれば払い戻し可能なのを今回知った。そんなこんなで11時頃に平塚着。
 過去このスタジアムでの観戦はいずれも試合を観て帰るだけだったので、今日は試合前に丁度駅とスタジアムの間にある平塚八幡宮に参拝した。

御朱印を貰いに行くと、境内の七つの子社にある御朱印スタンプを集める企画もやっていて折角なのでやってみたのだが、そのお陰で時間を食ってしまい、結局スタジアムに着いたのは12時になってしまった。予想通りスタグルの屋台村はご覧の通りの大混雑。

結局ビールとソーセージを買うのがやっとだった。

 ようやくスタジアム入場。今回は初めてバクスタで観ることにしたのだが、席からはメインスタンド越しに富士山というなかなかの眺め。

さすがJ1入りが掛かっているだけあって徳島サポもかなり来ていた。平塚駅で払い戻しで並んでた時に後ろの男2人組の会話が聞こえてきたのだが、車で四国から伊丹に行ってそこから羽田に飛んだらしい。

 徳島は偶然にも先月味スタで観ているが、その時のよく訓練されたチームという印象そのままの内容で試合序盤から湘南を押し込む。湘南も前からプレスを掛けるのだがそれを人とボールを動かしてかわし、長短のパスであっという間に湘南陣内に入っていく。特に印象深いのは左サイド浅い位置から右サイドに走り込んだ味方に出す低くて速いパスだな。スタジアムがどよめくほどの正確さで逆サイドに展開し、そこから仕掛けて湘南ゴールに迫るシーンは観ていて面白かった。それ以外だと各々がボールを受けた時の身体の向きとボールの置き場所。止めて蹴る、と言うと個人の技術の問題と捉えがちだが、徳島の場合、チームとしての戦い方から逆算したボールの受け方があるのではと思う。そうやってチャンスを作っていた中で、前半半ばにCKから鈴木徳真が押し込んで徳島が先制。前半はそのまま1-0で終わったが、他に何度かゴールに迫るシーンがあったし、もしかしたら意外な点差が付くかもしれないと思った。
 のだが、後半は湘南がクリスランを投入し、これで流れが変わった。前半は山崎が前で競り勝ってもその後繋がらなかったのだが、前でボールを収めて展開出来るようになり、前半とは逆に湘南が押し込むようになった。その中で、後半半ばに左からのグラウンダーのクロスをクリスランがスルーし、中央で松田がフリーで抜け出してゴールに流し込んで同点。このゴールでは左サイドからの鈴木冬一のパスが絶妙だった。この選手はセレッソU18から高3時に小嶺監督率いる長崎総科大付属高に転籍したキャリアだけど、両足の正確なキックとサイドを攻守に上下動するプレースタイルはまさにその2チームのハイブリッド。このプレースタイルなら湘南に加入したのも納得、というか必然だったのではとすら思う(笑)因みに近くに座っていたオヤジが選手がボールを持つ度にその名を叫んでいたのだが、特にこの選手の時は「冬一!冬一!」と何度も叫んでいたのでサポからも人気なのかな。
 徳島は1点が必要なので終盤はバイスを前線に上げてのパワープレー。一度クロスを頭で合わせてポスト脇に逸れていったシーンはあったが前半ほどの勢いは無かったかな。そのまま1-1で終わり、湘南が残留を決めた。試合後は両チームにスタジアム全体から大きな拍手が。

 徳島は昇格を逃したとは言えリカルド・ロドリゲス指導力の高さを改めて感じる試合だった。現マリノスの広瀬や広島の渡大生などこの監督の下で成長してJ1に引き抜かれた選手は何人もいるが、監督自身を引き抜くJ1クラブは無いのだろうか。若い選手を育てながら見応えのあるサッカーをする監督はそう多くない。卵(選手)を引き抜くのではなく鶏ごと引き抜こうとするクラブが現れてもおかしくないと思うのだが・・・。地理的に近い関西のクラブは引き抜きあるかなと思ってたが、ガンバはOBの宮本だし、神戸はフィンク、セレッソはロティーナという優秀な監督が既にいるので無いか。となると名古屋や浦和など今季低迷したチームは狙うべきと思うが・・・何れにせよこの監督のサッカーをJ1で見てみたい。
 
 帰りは普通に東海道線で帰るのも面白くないので、茅ヶ崎から相模線に乗り換えて海老名に行き、そこから相鉄・JR直通線に乗ってみた。相鉄は昔から馴染みのある路線だが主にいずみ野線なので海老名は初めて。ららぽーとがあったり想像以上に大きな駅で驚いた。