J1第1節 川崎×鳥栖(等々力)


 マリノスの開幕戦は日曜なので今日は等々力に行くことにした。最初は指定が完売していたのでDAZNで他の試合と切り替えつつ流し見かなと思っていたが、数日前にリセールを見たら何枚か出ていたので購入。これはなかなか使えそう。ただこれが機能するのはフロンターレと等々力ぐらいの動員力、スタジアム収容規模でこそ、かな。マリノスの場合、スタジアムは大きすぎる日産スタジアムと小さすぎる三ツ沢というアンバランスな関係で、日産の試合でリセールを利用するのは(年チケ会員として売りに出して買い手が付くのは)、それこそ去年の最終節のような試合ぐらいだろうし、三ツ沢の土曜のリーグ戦なら大争奪戦になって数日前に行きたいと思って買えるような状況にはならないだろう(そしてダイナミックプライシングで価格もかなり上がる)。

 開始15分程前に着いて試合が始まったが、序盤から川崎が押し気味の展開。去年はL・ダミアンをどう使うのか試行錯誤し、層の厚いメンバーを持て余していた印象があったが、今年はここまで2戦連続でダミアンをCFに置いて両サイドに選手を置く布陣なのでこの選手を軸にするのかな。中盤も3枚になったが、元々このチームは本当の意味での“ボランチ”(=攻守に機能するMF)やインサイドハーフに適性がある選手が多いので、去年までのような中盤下がり目に2枚だと勿体無かった。何度か惜しいチャンスはあったが前半は0-0。
 後半は開始早々にダミアンが決めて先制、と思ったがVARで取り消し。開幕前はVAR判定で映像も流れるという話で実際昨日の湘南×浦和でも流れたが、今日は無し。試合後に試合を視聴していた友人からダミアンが半身オフサイドだったと知った。
 これで少し流れが変わり、鳥栖が押し返すようになったかな。特に後半途中から入ったチアゴ・アウベスは右サイドから仕掛けて危険な匂いを発していた。鳥栖も開幕前は特に目立つ補強も無く(強いて言えばこのチアゴくらい)、上積み要素が無いので厳しいかと思っていたが、実際押されつつもワンチャンスをものにして勝ってもおかしくない内容だった。今日は松岡、本田の2人のアカデミー出身者がスタメンだったが、ここのアカデミーはここ数年九州ではトップレベルでU15では全国タイトルを獲っているし、かなりレベルが高い。今日のスタメンの2人はこれまで鳥栖にいたタイプ(高さと走力とフィジカルで勝負)とは違ってあまり大きくは無いが運動量と技術があるタイプなので、いかにチームで機能させるかが鍵になるだろうか。まぁそうは言ってもJ1に残留するには何よりチアゴ、趙東建、豊田といった選手がどれだけ点を取れるか、だとは思うが。
 川崎は後半半ばに両サイド2人を一気に入れ替えたが(家長、長谷川out→三笘、旗手in)、ちょっと両サイドの手詰まり感があった。去年から感じていたが、各チームが対川崎の守備(エリア内、自陣サイド深く人を置いてパスコースを消す)を徹底するようになって川崎から見て敵陣サイド深くまではボールを運べてもそこからなかなかゴール前にボールが渡らず、支配率ほどチャンスが作れていない。また前線を3人にするならCFだけでなくサイドにも一定の得点力が求められるのはマリノスも見ても然りだが、二桁取りそうな選手がいないんだよな。家長は基本チャンスメーカーだし、長谷川もドリブルでチャンスメイクするタイプでゴールは多くない。
 そんな中で長谷川に代わって左サイドに入った三笘はなかなか面白い選手だった。長身で技術があってドリブルでボールを運べる。長谷川は俊敏に動いてもどうしてもリーチが短く相手に対応されてしまう厳しさがあったが、長いストライドでのドリブルは鳥栖DFも手を焼いていた。筑波大から入ったのは知っていたが、元々川崎のアカデミー出身だったんだな。川崎のアカデミーはこの三笘(97年度の生まれ)の少し上の世代から急に伸びてきた印象がある。今日スタメンだった脇坂(95年度)、田中(98年度)、そして今欧州にいる三好、板倉(96年度生まれ)など。彼らが小学生の頃は丁度フロンターレは再昇格して一気にリーグ上位、カップ戦準優勝とかしていた時期なので、当時川崎に引き付けられた子供達が約15年経って成長して今に至る、ということなんだろうな。因みに彼らは皆川崎や横浜の出身だが、丁度同世代でマリノスアカデミーからトップに昇格した選手の出身が、横須賀、藤沢方面に多いのは偶然ではないと思っている。
 
 試合は終盤川崎が押し込んだが0-0で終了。上で述べたように、川崎は序盤は我慢の展開が続きそうな試合内容だった。試合後はすぐスタジアムを出たのだが、目の前にある野球場が大分組み上がっていた。

 これが完成したら陸上競技場のバック、両ゴール裏スタンドの改築計画がスタートかな。完成は早くて3~4年後ってところか。