J1第13節 FC東京×川崎(国立)

  • J30周年記念試合の金J

 今節は1993年のJ創設から30周年の記念週という事でダービーや因縁のカードが多い。マリノスも、もしヴェルディがJ1なら国立で試合していたはずだが、その代わり?に金Jで多摩川クラシコ、日曜は鹿島vs名古屋という30年前の再現カード。
 金曜の国立と言うと3月のウルグアイ戦もそうだったが、出社した帰りに行ってみようかという気になる。ここも建て替えられてからそこそこの回数行ってるが、毎回微妙に席の場所を変えて色々とアングルを試していて、今日はメイン3階のややホーム寄りへ。18時半頃には着いて3階で飯を買って食いながら開始を待つ。
 FC東京と言えば最近は花火、火薬を使った演出が多いが、今日はそれに加えてピッチ上にプロジェクションマッピングを投影し、更にはドローンまで。

選手紹介時の演出

 このように、F東の選手紹介時はピッチ上に背番号とnew balanceのロゴが投影され(今日は「new balanceデー」という冠付の試合だった)、アウェイゴール上空のドローン群が進行に合わせて文字や絵柄を表していた。自席からは↓の様に下の端が少し見えただけだったが。

アウェイゴール裏+ドローン

ドローン群による演出は東京五輪や去年だったか横浜の花火大会でもあったようだが、サッカーで観たのは初めて。費用面ではコレオ等のスタンドの演出より高額でチーム(親会社)の資金力次第な所もあるだろうし、昼より夜の試合の方がより映えるので、出せるタイミングは今日の様な特別な試合に限られるんだろうな。特別な試合と言えば例えばカップファイナルが思い浮かぶが、基本的に昼開催なのでこうしたドローンアートのインパクトは出しづらく、代表の親善試合でそこまでやるかってのはあるだろうし。

  • 試合

 今日の両チームは直近のリーグ戦2連敗の東京と、3連勝の川崎という対照的なチーム状況だったが、この試合の序盤は東京が高い位置でボールを奪って攻撃という形がハマって前半半ばまでに2点。先制点となった徳元の左サイド粘ってからのミドルはゴラッソだったが、この選手は去年岡山の試合を見ていてロングスロー飛ばす選手いるなぁと印象に残っていた。ちなみに名前は悠平と書いて「しゅうへい」と読むとのことだが、徳元悠平という字面はかつてこのチームにいた徳永悠平(ゆうへい)を思い起こさせる。
 川崎は先日観たルヴァン清水戦がテストの場として丁度良かったのか、シミッチが中盤に入って中盤を経由したゴールまでの道筋が整理された印象で、それが直近の結果に繋がってるのかなと思っていたのだが、今日は東京に上手く対応されていたな。中盤の脇坂などはやはり上手いので1枚くらいなら簡単に外してボールを前に運べるが、サイドでも中央でもゴールまで更にあと2~3枚剥がさないとチャンスが生まれない状況。0-2とされてからようやくエンジンが掛かった感じで、前半の終盤に宮代が決めて1点差としてハーフタイムへ。しかしこの宮代のゴールはゴール前中央からやや左で前を向いて縦パスを受け、右にカットインしつつ素早くシュートする事でGKが反応するタイミングを外したテクニカルなゴールだったが、そういう特長を持つ選手にゴールを背にしてボールを受ける事も多い3トップの中央はやはりギャップがあるなと。1トップの周囲を動くセカンドトップの位置でこそ一番輝くタイプなのではと思うが。

 後半は序盤に脇坂がVARの結果一発退場となり、東京が勢いに乗って追加点かなと思いきや、以降川崎がボール支配する展開。まぁ経験豊富なチームなら1人少ない相手にある程度攻めさせボールを回させ、要所でボールを奪ってカウンター→追加点という芸当が出来ると思うが、今日の東京は相手の攻勢を受けすぎてカウンターも単発で更にボールを奪われ攻められる悪循環。どちらが1人多いか分からないほどだった。まぁ川崎も大島、小林、橘田といったタレントを入れたのは大きかったと思うが、2~3度決定機を作り出してこれは2-2あるなと。ただその数度の決定機をスヴォビクが防いでゴールを許さず。終盤は東京が相手陣内で時間を使うプレーも増えて、AT6分も凌いで勝利。

 敗れた川崎は、現状の手持ちの戦力をどうにか整えた布陣が上手く対策されてしまった感があって、これは次節以降の対戦相手にも有益な情報となったと思うが、東京も1人多い状況で逆に相手に押し込まれるというのはなかなか厳しいなと。アルベルはそのキャリアを見ても基本的にはミシャ、風間タイプというか、サッカーの基盤を作る先生タイプに見える。それを後任が上手く現実解に落とし込んだ結果がかつての森保広島、今の鬼木川崎、松橋新潟という印象なのだが、東京はこの人にタイトル獲得も全て託しているのはちょっと危うさが。

 見方を変えると、今節からU20代表がW杯で不在となった影響はあったかもしれない。特に東京はMF松木、川崎はCB高井が不在だったのは現在の両チームの状況鑑みると痛かったんだろうなと。

FC東京ゴール裏
  • 試合後

 今日は神宮でも試合があったようなので外苑前経由は止めて北参道駅から帰った。過去満員の国立でもこの駅はいつも人はまばらだったのだが、さすがに知られてきた&武蔵小杉方面に帰る人が多かった故か、国立を出た後同駅を目指す人は結構多かった。ただ千駄ヶ谷、代々木、外苑前に比べればそれでもまだマシだな。
 最寄り駅に着いて電車を降りると両チームのユニを着た人が何人かいたが、感覚的に国立のナイターで5万を越える試合だと近所で試合帰りの人(=ユニ着用)を見かける。去年夏の清水vsマリノス、後は先日のウルグアイ戦、去年のブラジル戦など。いつだったか、神戸が試合会場でサポの地元マッピング(大きな地図上に各々どこから来たかシールで貼る)をやっていたのをSNSで見たが、その首都圏版はちょっと興味ある。