J1第17節 横浜M×柏(日産)

 気が付けば17節とリーグも折り返し地点。マリノス戦は先週に続いてだが、日産スタジアムは4/29名古屋戦以来で、この間5月には5/6京都戦、5/28福岡戦と日曜に試合があったが、いずれも欠席。
 理由はそれだけではないが年チケの継続含めて今は観戦スタイルを見直すべく色々と考え中。年チケはさて置き、まず日産で観る場所=ホームゴール裏2階というのを見直したいなと。他のスタジアムで観る時は大概メイン、バックが多いのだが、一番行っているスタジアムでは巨大な陸上競技場のゴール裏2階席。手前のエンドなら良いが、反対サイドで何が起こっているか把握しづらいし、全体的に遠くの方でサッカーしているような感覚に陥ってしまう。これがメインやバックならトラックがあるとは言え試合全体を把握出来る分まだマシ。3月の鹿島戦で久々にバクスタ1階で観て、改めてその思いを強くした。てことで来季年チケを継続するにしてもバクスタ2階席(指定だが席は都度指定出来るようだ)かなということで今日は久々にこのエリアで観る事にした。年チケの席はリセールに出したが結局売れず。鹿島戦は売れたのだが、相手や席の場所によって売れ行きも変わるという事か。

今日の観戦場所
  • 試合

 柏は5/20に観たばかりだが、以降リーグでは2連敗。対するマリノスは3連勝中という状況だったが、序盤からマリノスが押し込んで何度かチャンスを作り、10分過ぎにエウベルが左から切り込んだところで倒されてPK。これをアンロペが決めてマリノスが先制。
 ただその後柏は前方へのロングフィードや大きなサイドチェンジ(特に左→右)を使ってマリノスゴール前に迫るシーンが増えていった。マリノスは相手を局面に追い込んでボール回収→攻撃に繋げるのが基本なので、人数を掛けるエリアを外されるようなこうした大きなサイドチェンジは一気に手薄なエリアを攻略されるリスクがあり、これを効果的に使ってくるチームには苦戦する傾向がある。また柏の前方へのフィードは左右に流れた味方に渡るケースが多く、ちょっとマリノスゴール前でボール持たれるシーンが目立つな、と思っていたら前半の終盤に左サイドのM・サヴィオのクロスをエドゥアルドがOGしてしまい同点。しかしその直後、マリノスのキックオフからエウベルがロングフィードに上手く抜け出してGKを1対1となって、これを冷静に沈めて再度勝ち越し。

2-1時点のチーム得点ランク

 今季からマリノスは試合中に好プレーした選手のプロフィール情報やこうした得点ランクを投影してくれるのでありがたい。まぁこの得点状況を見ただけでも、前線のブラジル人選手、特にアンロペとエウベルで殴るサッカーなのは一目瞭然ではあるのだが。このまま2-1で前半を終えることが出来た。

 しかし後半開始早々にまたもM・サヴィオに左サイドを攻略され、最後はクロスのこぼれを戸嶋に押し込まれて追い付かれた。サヴィオは柏で最も危険な選手だったが、前半からあまりに野放しにし過ぎたというか、左サイドで前を向いてボールを持たれるシーンが何度もあり、それが続けばこうなるよなと。
 その後は一進一退の展開となったが、後半半ば頃に途中出場のフロートが右クロスを合わせて勝ち越し。この選手は先日観た神戸戦では空中戦より体格を生かして前に突き進むプレーが得意なのかなと思っていたが、このゴールは叩き付けるようなヘッドでそれが上手くゴール隅に吸い込まれた形。守備側としてはエドゥアルドがクロスに被ってしまったのが悔やまれる。
 こうして柏に逆転され時間は過ぎていったのだが、ATに入る直前にマリノスがハーフライン辺りから抜けだそうというところを柏のCB立田が止めて警告、更に立田はボールを蹴り出した為、もう1枚警告を受けて退場となった。今思えばこれが伏線だったか・・・。立田も恵まれた体格を持ち清水でも若くして試合に出て東京五輪代表にも定期的に選ばれていた選手だが、もう一歩上に行けない理由がこのプレーに出ていたようにも。今は現役時代アジア屈指のCBで指導者としても冨安を育てた人に教わっているのだから、この辺りの判断力を磨けば大きく化けるようにも思うのだが。
 ATは7分だったが時間は過ぎて3分ほど経過した頃に、途中出場の水沼の右クロスをアンロペが頭で合わせて3-3とした。この時点でまだ残り4分あり逆転は十分可能だなと。だが、キックオフ直後の柏の攻めでGK一森が前に飛び出てボールは柏に渡り、ハーフライン付近からロングシュートを放たれた。後は無人のゴールに吸い込まれるだけ、という状況だったがボールはクロスバーに直撃。そこからマリノスの攻勢が再び始まり、柏ゴール前で何度かチャンスを作ったのだが決めきれず・・・と思っていたAT6分頃にゴール前の混戦から最後は宮市(この選手も途中出場)のシュートが相手に当たってゴールに転がり込んだ。その後数十秒間の柏の攻めを凌いで試合終了。4-3の大逆転勝ち。

 今年の観戦ベストマッチ最有力候補。ATのゴールはこれまで何度か観てきたが、逆転はそうそうない(と書いて去年のルヴァン杯決勝がそうだったのを思い出した。だが非常にレアなケースではある)。あの退場が転機だったなと思うし、それを逃さず2点取ったマリノスの底力を見た思い。
 ただ先ほど述べた得点者然りで、特定の個人の得点力に依存している分、勝点3か0か表裏一体の面はあるんだよな。今日の試合もホームで下位に沈む相手に一度逆転された訳で。折り返しを過ぎたリーグ戦で新たな起爆剤(=戦力となり得る選手の台頭)があるのか、9月から始まるACLカップ戦との掛け持ちは可能なのか色々思う所はあるが、今日はこの劇的な試合を祝いたい。
 柏は前節も札幌と4-5という打ち合い、ATに失点し敗れるという今日と似た展開で、井原さんが率いながらのこの結果についてはうーん・・と言うところだが、バランスさえ整ったら順位を上げられるようにも思う。しっかり相手を崩して点を取れているというのは大きいので。ただ試合中気になったのは中盤の高嶺がパスの出しどころを見付けられずマリノスに寄せられるシーンの多さ。中盤は全体的によく走る勤勉な選手が多いし、左右に展開するパスも出せるのだが、試合のリズムを制御できるプレーメーカーはいないなと。そういった変化を付けるのはサヴィオの役割と言うか。

アウェイゴール

 

  • 試合後

 いつもの様に新横浜駅から直通線に乗って帰宅。丁度夕飯時だったが、あまりの試合に帰りのスーパーで寿司を買ってしまった笑。