J2第4節 仙台×長崎(Qスタ)

- 今季初の遠出
 今週末はマリノスACLの為リーグ戦は無いので、最初は例によって近隣の試合を、という事で埼スタ(浦和vs岡山)行きを考えていたのだが、ふとベガルタが今季前半はユアスタの芝張替えで宮城スタジアムを使っているのを知った。ここでサッカー観るなら4年前の五輪がラストチャンスと思ってチケに当選し、宮城県が無観客開催の圧力を撥ね退けてくれてようやく観戦した場所だが、
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Jで再び使う日が来るとは。あくまで本来のスタジアムが利用できない事による暫定対応だが、「Jリーグを開催する宮城スタジアム」もレアなので観に行こうかなと。ベガルタのホーム日程と自分のマリノス戦を始めとする観戦+αの予定を突き合わせて検討したが、実は行けそうなのは今週末くらいと判明。試合は13時からと早いがその分遅くならず日帰り出来そうだし色々条件揃ったので宮城行が決まった。

- 出発~市内観光~Qスタへ
 はやぶさで仙台に向かう。本来ならこまちと連結しての運行のはずが、3/6に連結器が外れて緊急停止した影響でこまちが秋田~盛岡間のみの運行となり、デッキに本来は東京からこまちに乗るはずの乗客が何人かいた。約1時間半で仙台着。
 仙台は学生時代から何度も行ってるし、青葉城、松島といった定番スポットも恐らく4~5回は行ってるのでパス(試合まであまり時間が無いという事情もあるが)。仙台で降りた後は在来線に乗り換えて隣駅の近くにある仙台東照宮に向かった。

仙台東照宮(参道)
仙台東照宮随身門、拝殿)

御朱印を書き入れて貰う間に社務所の待合室にいたのだが、そこには地元小学校の3年生が書いた近隣のエリアマップも掲示されていて何気なく眺めていると、マップの下部にある「2011.2」という文字を見てハッとした。この一月後にあの震災が起きて、このマップを書いた子供達も今は22~23歳か。

 仙台東照宮に寄ったのは行った事が無いというのと、Qスタへのアクセスに都合が良かったから。まずQスタへのアクセスとして仙台駅、ユアスタ発のシャトルバスや、JR利府駅からのバスなど色々あるのだが、仙台~利府間のJRは本数が少なく、降りて更にバスというのも面倒だなというのと、五輪で利用した仙台駅からのシャトルバスも市街中心部の交通状況の影響を受けそうではあった。その点ユアスタ発のシャトルバスだと、距離も近くそれほど渋滞の影響も無さそうだなと。
 という事で仙台東照宮最寄りの東照宮駅からJRで一駅乗って北仙台駅で地下鉄に乗り換え、そこから10分程度で終点の泉中央駅へ。徒歩5~6分でユアスタに着き、シャトルバスに乗車。

ユアスタ

ここも久しく行ってないよなと思って最後に行った試合を調べると2015年10月のベガルタvsマリノス戦でもう10年近くご無沙汰。
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11:30発のバスを予約したが、満席で出発。目論見通り渋滞にも巻き込まれず30分ほどで到着。

- 4年振り宮城スタジアム
 前回はメインの2階だったので今回はバクスタの席を取った。ベガルタサポの中心部はユアスタと同じバクスタ寄りの位置で、その他バクスタも前方に人が多く集まっていたので、普段ユアスタに通っている人達が、座席位置をユアスタからQスタへそのまま移した形なんだろうな。故に自分が座ったバクスタ上部はそれほど人がおらずのんびりと。

Qスタホーム側

 昼時だったのでコンコースで軽食を調達し、それを食べつつ選手紹介~試合開始。試合前には東日本大震災と先日から続く大船渡の山火事の犠牲者に対する黙祷も捧げられた。

試合直前

- 試合
 昨季昇格POで対戦し、その時は仙台がアウェイで戦略がハマって快勝したのは記憶に新しいが、今季もお互い開幕3戦好調を維持しての対戦。両チームのスタメンを見て、仙台の中盤(郷家、武田、鎌田、相良)+FW荒木が目を引いた。この5人は青森山田、昌平、鳥栖U18、長崎総科大付属と近年実績を残すU18の強豪チーム出身だが、U20W杯に出た郷家を除いてはU代表歴もそれほどなく、Jで実績を積んでいる25歳前後の中堅選手と言う点で共通しているなと。試合中時折見事な展開で素早くボールを前に運んでチャンスを作るシーンもあったが、単発過ぎるきらいがあって、良い時悪い時のギャップが激しいようにも思った。皆見事なパスや個人技、体の使い方、連携を見せながら継続性に欠けるというか。相良は金髪の14番のサイドアタッカーという事で伊東純也を彷彿とさせ、昨季はリーグ9ゴールと個人昇格あるかなと思っていたのだが、今日実際に観ると、上記の通りプレーの継続性と言う点で課題はあるのかなと。今日も一度相手ゴール前で決定機があったが、あれを吹かすか枠内に入れるかで評価は大きく変わる。
 その意味でJ1とJ2を分けるのは、個々の技術の差もあるだろうけど、プレーの継続性の有無なのではと思ったりもした。言い換えると仙台はそうしたまだ粗削りな選手達を上手く育てて伸ばしつつチームとして上位に絡んでいるのだろうし、それは森山監督の手腕なのだろうな。

 試合自体は前半半ばに長崎が先制するもその直後に仙台が追い付く展開。この仙台の同点ゴールは先ほど述べた“時折見せる見事な連携”がそのまま出て最後はオーバーラップしていた左SB石尾が決めたもの。初めて観る選手だったので経歴を見ると、JFAアカデミーから仙台大を経て去年加入、180cm以上ある大型SBということで、森山監督の指導もあるだろうし近未来に化ける逸材かもしれない。

 前半からその傾向はあったが後半は更に潰し合いの様相を呈し、接触で痛んで止まる場面多し。後半序盤は仙台が何度かチャンスを作ったが、その後長崎が選手交代で押し戻した。ただ後半途中にエジガル・ジュニオとマルコス・ギリェルメを投入出来る選手層がある割に、長崎の決定機自体はそれほど無かった。その戦力故に優勝、自動昇格の有力候補とされる重圧はあると思うが、J1歴長いクラブはまだしもJ1歴1年のチームがそう評されるのは少し違和感。まぁだからこそエドゥアルド、山口らJ1経験豊富な選手を獲ったというのはあるだろうし、リーグ戦は長丁場なので、調子の上がらない時期でもしっかり勝点1は確保という戦い方が重要かなと。昨季は途中失速して順位を落とし、その後終盤に巻き返したものの自動昇格圏には届かず、POではその勢いも息切れして仙台にホームで完敗というチームのマネジメント面での課題が感じられただけに。その意味で今日は昇格を争うであろうチームとのアウェイ戦で勝点1を獲れたのは御の字と言えるかもしれない。長崎の選手では左ハーフ、ウイングに入っていた笠柳は面白い選手だなと思った。先ほど述べた仙台の攻撃陣と同様に、前橋育英という強豪校出身でまだムラが多いという意味でも今後の伸びしろは感じられた。

アウェイゴール

 試合はそのまま1-1で終了。

- 試合後
 シャトルバスは往復券なので、ユアスタに戻る。この時点で15:40。最後に牛タンか寿司でも食べて帰ろうかなと思っていたが、帰りの新幹線は17時半で仙台駅の店に行けば行列で時間が読めないなと思って色々調べると、仙台駅から少し離れた店ならそれほど混まないという情報。ということで泉中央駅から地下鉄で勾当台公園駅まで行き、そこから徒歩数分の場所にある店に行くと、店内は2組のみで自分の後に数組来た程度。

たんや善治郎二日町店

この後系列店の仙台駅の店の前を通ると20人以上並んでいたので、この店で大正解であった。
 勾当台公園は仙台駅にも近いので、食後はバスで仙台駅に向かい、土産を買いつつ新幹線で東京に戻る。さすがに疲れが出てふと目を覚ますと宇都宮を過ぎていた。東京で降りたら仙台と同じくらい寒くて、帰り途中に雪まで降って来たのだが、久々の日帰り観戦旅としては悪くなかったかな。