【あらすじ】
地獄を抜け出たダンテとヴェルギリウスは、生前に罪を認め、天国へ上る可能性を持つ者達が罪を償う場所、煉獄の山を登って天国を目指す。
地獄篇程には劇的で無く、よりキリスト教色が強まった感じ。多分天国篇はさらにその傾向が強まるだろうが、この際なので読んでみる。
全体を通して主に自然や動物を用いた比喩がよく使われてるんだが、その例えと文章のリズムが秀逸で頭にすんなりとその情景が浮んでくる。まぁこれは訳者の力に拠るのだろうけど、こういった作者の見た(700年前のイタリア)世界が目の前に現れるかのような点が、古典の面白い所。