高校選手権 決勝 岡山学芸館×東山(国立)

 去年に続いて今年も決勝を観に国立へ。ここは球技場化がご破算になったのを含めスタジアムそのものへ言いたいことは多いが、アクセスに関しては埼スタよりも観に行くハードルは低い。2日前に思い立って観に行こうと思える距離感ではあるんだな。
 建て替え後初めて行ったのが20年元日の天皇杯決勝なのでもう3年になるが、ここに行く時は毎回出来るだけそれまで観たことの無い場所を選ぶようにしている。2日前の時点では3階席と両ゴール裏しか残ってなかったが、これまで3階はメインの北側、バクスタ北、南には行ったことあるので、今回はメインの南側を選び、通路から2席目を確保。あの座席の前後間隔の狭さを考えると、2、3階席ならやはり出来るだけ通路側を選びたい。
 開始30分前に現地着。自分を含め駆け込みでチケを購入した人は結構いたようで、自分の左隣席も購入時点では空いていたが埋まっており、全体でも開始時点では空席があまり目立たないくらいにはなっていた。

試合直前

 
 今日の両チームはいずれも準決勝でリーグ戦の上位勢を倒してきたが、岡山学芸館はプリンス中国2位、東山もプリンス関西2部2位(1部昇格)であり、番狂わせ、ジャイキリとは言い切れず地力のあるチームが勝ち上がってきたという印象。開始からしばらくは東山がボールを展開して攻め込み、岡山学芸館は自陣でボールを奪ってもひたすら前線にロングボールという展開が続いていたが、前半も半ば頃になると岡山学芸館が大きなサイドチェンジからチャンスを作り出したり、少しずつ東山ゴールに近付き始める。そして前半25分にカウンターで右サイドから仕掛けてのクロスがOGとなって岡山学芸館が先制。守る側からすれば自ゴールに向かって走る中で速いクロスを入れられると足に当てるのが精一杯でこれは仕方ない。確か一昨年のEUROでもこのパターンのOGが多かった記憶がある。むしろ相手DFが自ゴールに向けて走らざるを得ない状況を作った岡山学芸館を褒めるべきかなと。
 試合は動いたがボール支配は東山で、落ち着いてボールキープしつつ攻め込むのは変わらず。見ていて特に中盤に独特の間合い、プレーリズムを持った選手が多かった。1対1では敢えて相手に食い付かせつつ逆を取ったり、ボールを受けてからパスするまでに一呼吸タメを入れたりと、そう言えばここは鎌田大地を輩出した高校だった。このサッカーからあの独特のプレースタイルが磨かれたのかと試合を観ながら納得してしまった。そんな中で前半終わり頃に、東山は左サイドに展開し、中に仕掛けて最後は中央エリアすぐ外にパス→ダイレクトで放ったシュートはゴール右上隅に入るというゴラッソで同点。そのまま前半終了。

 後半も東山が支配率では少し上回っていたと思うが、岡山学芸館もボールを奪ってサイドに展開→クロスという場面が多くなって一進一退となった。先ほど書いたように東山は相手に食い付かせていなすのが上手いのだが、岡山学芸館はそれでも諦めずに相手に食らい付くので、何回かに一度はボールを奪ってカウンターという場面が生まれる。この辺りのサッカーの真面目さ、実直さは同じ中国地方のそれこそファジアーノサンフレッチェに通じるものがあるな。
 そして後半10分も経たない頃に左サイドを人数を掛けて崩した後、フリーで上げたクロスをこれまたゴール前フリーで合わせて岡山学芸館が勝ち越し。この頃になると最初のロングボール一辺倒から完全に場慣れした感があった。そこからは東山もギアを上げて攻め込むようになり、左クロスからのヘッドがクロスバーを直撃、右サイド深く仕掛けて最後はゴール前フリーでシュートしながらフカしてしまった場面など惜しいシーンは何度かあったが決めきれず。そうしている内に徐々に東山の攻勢が弱まって岡山学芸館がカウンターで東山ゴールを脅かすようになり、終盤にロングスローのこぼれを合わせて決定的な3点目。これで勝負あったかな。AT3分の後、試合終了。

 岡山学芸館の粘り勝ちという試合だった。東山は何度いなしても食らい付く相手に最後根負けしてしまった印象。個々の技術で上回る相手をチームで崩して破ったという意味では14年前、大迫擁する鹿児島城西広島皆実が破った試合に近い。
barcaw.hatenablog.com
 この当時、00年代半ばから10年代半ばの10年は毎年のように初優勝校、初優勝都道府県が現れていたが、今回岡山学芸館岡山県としても初優勝を成し遂げたのを見ると、また群雄割拠の時代になるのかもしれない。22年度のプレミアイースト/ウエスト全22チームの中で高体連は9チームだったが、その内5チームが今大会の都道府県予選で敗退している。特に千葉はプレミアの流経柏、市船が共に敗退して出場したのは千葉県リーグの日体大柏だったがベスト8進出、福岡もプレミアの常連かつ選手権優勝経験もある東福岡を破って飯塚高校が初出場。クラブユースも鳥栖、川崎といった新興勢力が台頭しているし、各地で新しい取り組みや新興勢力が芽吹き、時代の転換点に差し掛かっている印象もある。

 表彰式が終わると日も傾いてすっかり夕方になっていた。やはりここに来ると↓の写真を撮ってしまう。

メインスタンドコンコースから望む新宿の高層ビル群

 今日右隣に座っていた人は見たところ年配(50~60代)だったが、前を通った際にファジアーノのマスコットのキーホルダーが目に入ったので岡山に縁があって岡山学芸館を応援しに来た人なのかもしれない。選手権は本当に観戦客の年齢層が幅広い。この人や私のようなOver-40世代はむしろ少なく、多くは20歳前後の連れやカップル、小学生の子供のいる家族連れなど。大会として色々課題はあるとは思うが、これだけでも意義はあると思っている。
 次の観戦は来月のスーパー杯かな。毎年この選手権決勝からJ開幕までの約1ヶ月が観戦的にはオフ期間で、1/20に日程が出たら今年の旅程をまた考えたい。

年間表彰2022(後編)

 前編に続いて本日は年間MVPを発表。去年同様に自分や周りの友人、某SNSで相互フォローしている方々合わせた40名による投票で決定。

【選考方法】
各投票者はベスト5選び、1位:5pt〜5位:1ptとポイント化してその総合計で選出。仮にポイントが並んだ場合は1位票の多い方が上位、それでも並んだ場合は以下2位→3位・・・5位票の大小で決定。順位票すらも並んだ場合は両者同順位とする。去年まで上位5位のみこのルールを適用していたが、今年から全順位に適用。

【過去の受賞者】

それでは5位から発表。例年通り選考者コメントを太字で表記。なお所属は2022年に在籍したクラブ。
第5位
鎌田 大地(フランクフルト):30pt
 まず5位は鎌田。「主力としての欧州EL制覇は偉業」、「EL制覇と今シーズン7ゴールは圧巻」、「所属クラブでレギュラーであり続けている上にEL制覇に大貢献」、「クラブでの王様っぷりに貫禄が出てきた」というクラブでの活躍によって票を集めた。「W杯さえ?なければ1位だった」という声もあったがそれだけに「W杯本戦はチームのために尽くしてくれたけど目に見える結果が出なかったのは残念」ではあったな。波に乗り切れない中でクロアチア戦は悪くなかったし、フル出場していればPK戦でも上手く決めてたはず。クラブではPKキッカーを任される数少ない日本人選手であり、EL決勝ではサイドギリギリに弾丸キック決めていたので。個人的にカズ、中田ヒデ、本田に続く日本サッカー10年に1人のキングとして期待していたのだが今大会「戴冠」することは出来なかった。だがまだ26歳だけに今後もクラブ、代表での活躍に期待。

第4位
吉田 麻也(サンプドリアシャルケ):30pt
 鎌田と同ポイントだが1位票の多さ(吉田5、鎌田1)によりこの選手が4位。「ここ数年のキャプテンシーの集大成と思わせる最高のパフォーマンスだった」、「ピッチ外の貢献度も高い。」、「チームはもちろん、日本サッカー全体の発展も視野に入れながらの言動は、これまでのキャプテン像をアップデートしたのではないか」、「Team Camなど将来の代表チーム・日本サッカー界についても影響力を持った」というピッチ上に止まらないそのキャプテンシーを評価する声多数。上記の1位票の多さ(全体で3番目)に現れているように、今大会の象徴として挙げる人が多かったかな。「夏に加入のシャルケでもレギュラー」とセリエAブンデスと国、クラブを変えてもしっかり試合に出ている点も評価。まぁシャルケは残留争い中だけど。ちなみに私も1位はこの選手。

第3位
遠藤 航(シュトゥットガルト):44pt
 「W杯においても世界トップレベルと唯一フルタイムで対等以上だった。この点において他の日本人と完全に一線を画し」、「W杯で日本が予選リーグを突破出来た立役者って誰だろうって考えたら一番に浮かんだ遠藤航が3位。「彼のデュエルが日本の闘志に火を付け」、「個人のデュエルで列強国と戦えた象徴」であり「皮肉なことに不在時にその存在感が際立った。
た。「W杯現地観戦した際、隣に座ったメキシコ人が『あの6番は誰だ?』とわざわざ聞いてきた」らしい。「脳震盪の後遺症が無いことを祈るばかり。」麻也の次はこの人が代表キャプテンになるのかな。最近はインタビューでの話しぶりも自信に満ちているし、ピッチ内外に目が届く点に於いても相応しい。

第2位
堂安 律(PSVフライブルク):86pt
 2位は堂安。「たぶん三笘が1位になると思うんだけど、やっぱりサッカーは点取ったやつが一番偉い」、「W杯本戦でビハインドから追いつくゴールを2度決めるというのは、今後20年は出てこないんじゃないか?それぐらいに重要なゴールでした。」「最多ゴール関与の彼を抜きに代表の躍進は無かった」し「浅野の奇跡も『三笘の1ミリ』も生まれていない」、「スペイン戦の同点弾はいい角度すぎて何度見ても鳥肌」というW杯の活躍と共に「ステップアップしたクラブで活躍」、「所属チームの躍進に貢献している」、「所属クラブでもPSV, フライブルクともにレギュラーを張っており」と今夏移籍したブンデスでもクラブの上位進出に貢献している。「勝負強さと自らを追い込むビッグマウスには今後さらに期待したい」コメントもあったが、この辺りは本田に似たものを感じる。24歳で迎えた最初のW杯で2ゴールというのも本田と同じ。「格上相手にあのシュートを打てるメンタルが素晴らしい」「本人のYouTubeだと意外な面が見れてギャップ萌え」という点も本田2世ぽさが笑

2022年日本最優秀選手
三笘 薫(ユニオンSG→ブライトン):134pt

 2022年の日本最優秀選手は三笘に決定。2020年に続いて2度目だが、投票制導入以降で複数回選出されたのはこの選手が初めて。ポイントも13年の俊輔に次いで歴代2位。
 実に40人中32人がこの人に票を入れたのだがコメントを引用。「何といってもW杯本大会でのインパクト。ゴールこそ挙げていないものの『三笘の1mm』の通り一番国民の印象に残ったのは彼ではないかと。」、「ドリブルで世界で通用する初めての日本人ではないか」、「警戒されてもそれを上回ってくれるワクワク感」、「もはや『こいつをどう封じるか』が日本の攻略ポイントとなってしまった存在」、「ボールを持ったら何かが起きる期待感」、「世界でもあれだけ仕掛けられる選手は稀。大学時代に試合を見て、この選手は伸びないなと言った自分を責めたい。」と攻撃面への言及が多かったが「スペイン戦で見せた守備の強度の向上」、「スペイン戦の1対1の守備もとても良かった」と守備面での向上を評価する声も。
やはりW杯での活躍が印象深いが、前編で書いたように「最終予選、負ければ絶望のオーストラリア戦で残り5~6分からの出場ながらW杯出場を決める決勝ゴール」という活躍で、日本をW杯に導いたのもこの選手なのだった。
また代表だけでなくクラブでもベルギー→イングランドと舞台を変えてもインパクトを残し続けている凄さ。つい昨晩もゴールを決めていた。「プレミアに難なく順応。監督交代を機に一気にスタメンを勝ち取り、もはや最近はクラブでも『戦術三笘』になりつつある」し、「ブライトンでしっかりと実績を残した上でビッグクラブに移籍して欲しい。
それにしてもW杯の影響力は凄まじくサッカー界の枠を越えて田中碧と共に「鷺沼の地名が世界的に広まった原因の一人」でもあったし、幼馴染の同選手とのBL妄想がSNS上で語られるなどある意味カオスな状況であった。ついでに言えば昨年末に親戚のいる九州に行ったのだが、広場を通りかかった際に子供達がサッカーしてるのが見えて、ドリブルしてる子に周りから「三笘!」と声が掛かっていた。それだけ周知されたということなのだろう。「日本サッカーに光を指すような存在」として2023年は更なる飛躍を期待。

全順位は以下の画像を参照。

以下雑感を箇条書きに。
・6位は3pt差で冨安だった。「日本人の大型DF育成の一つの成功事例」であり「サラーとガクポ、ジョルディ・アルバを完封する日本製のサイボーグ」。スペイン戦で後半途中に出場して、スペインの左サイドを封じたプレーは圧巻だった。ただ一昨年の五輪に続いてW杯でも欠場、途中出場が多かった様にプレミアの激しさでふくらはぎの怪我が常態化してしまってるのではという懸念もある。板倉と共に今後10年近く日本の最終ラインを統率するだけにコンディション良くプレーしてくれるのを願うばかり。

・W杯に完全に話題を持ってかれたがリーグ優勝したマリノスの最多得票者は岩田水沼(15pt)。MVP岩田は「どのポジションでも1級品。ケガも少なく、中2or3日の試合でもほぼ必ずスタメン出場!」という安定感で「彼がいるおかげで、途中交代の選択肢が多くなり、様々な試合展開に対応できることに繋がっていた」。先日セルティックへの移籍も決まったが、代表では遠藤、守田、田中碧に続く中盤での攻守の繋ぎ役としてチマと共に期待している。
 そして水沼は「長い紆余曲折を経て、ベストイレブンまで辿り着い」て32歳にして初代表。この選手はピッチ上での貢献だけでなく「ルヴァン・天皇杯と連敗した時にサポーターに向かって『誰も間違ってない、これからも一緒に闘って欲しい』と熱く投げ掛けた言葉で、崖っぷちをギリギリのところを乗り越えられた」。この歳にして再び全盛期を迎えた感がある。「顔がお父さんに似てきてる笑」という声もあった。

・恒例の選手、監督以外への投票
影山 優佳(日向坂46)
過去4年かな?投票し続けているが、遂に見つかってしまった。おそらく今年でグループ卒業をしてしまうので、今年のサッカーライト層を捕まえた存在として、お日様として感謝を込めて。」投票の5人以外の次点としても何人か名を挙げており「シンプルにかわいい。かわいいは正義」、「インスタフォローしました」というコメントが寄せられた。
21年投票で「DAZNの番組ではアイドル、アシスタントという立場上控え目なスタンスを崩してないが、そのリミットを外して語らせたら相当熱いと思う。」と書いたが22年ついにその潜在能力を見せた感。このブレイクで兄弟は某有名街クラブを経て現在関東の大学でサッカーしているとの情報まで入ったが、国内外のサッカーに限らずユース年代についても普通に当事者目線で語れるだろうな。
ABEMA TV
カタールW杯全試合無料配信、今年日本サッカー界最大の救世主!? 大好評ケイスケ・ホンダの迷解説もABEMA様あっての事!
 少し前から代表戦はタブレットからDAZNTVerで視ることが多くなり、もはやTVを付ける事は少なくなっていたのだが、その延長線上でここまで来たかと。GLは日本時間19時、22時、1時、4時開始だったが、この手軽さ故についつい土日は4試合通して視てしまい、大分睡眠リズムを狂わされた。幸せな時間だった。
そしてそのABEMAで解説者デビューした本田にも6人から10pt入った。「解説ハマっちゃいました!」、「...あの実況、マジでハマった笑 また聞きたい」、「年下でもさん付けは、かつてのヤ●ケンさんを思い出しました」とその独特の解説にハマる人多数。ピッチ上の動きについてしっかり語りつつ肩の力が抜けた感じの、戸田氏と松木氏のハイブリッド感が丁度良かったのかな。実況寺川アナとのコンビあってこそという気もしたが。選考5名とは別の次点、特別賞として挙げる人も多く「優勝したメッシを見て嫉妬出来る感性にただ驚くばかり」。

・今年引退する選手へは俊輔槙野に票が入り、特に俊輔には1位に入れた2人を含む7人が投票して全体でも7位。「特に今回のW杯を見てて、俊輔のような10番らしい10番(この捉え方がすでに古いのかも笑これからはエムパベやメッシが『10番』なんだろうな)は今後もう見れないなと思って、寂しくもあったり」、「また同じようなファンタジスタが出てきてほしい!!けど、時代が違うのかな...」と「最後の10番」への惜別の思いが詰まったコメントが多かったな。「彼の引退を聞いた時に、私達世代のサッカーが一つ終わりを告げた」。引退後はすぐに横浜FCコーチとなったが「近い将来FCで監督やるだろうから、どういうチームを作るか楽しみ。
俊輔ほどにセットプレーでワクワクさせてくれる日本人選手はもう出てこないでしょう」のコメント通り、俊輔、遠藤、本田がいない今、直接FKを決めてくれる期待感を持たせる選手は現代表にいない。U代表でも名を聞かないしな。久保、堂安辺りに頑張って欲しいところ。
 俊輔はJ2所属選手としても最多票だったが、次点は同じ横浜FC所属で桐光の後輩でもあり、「超高校級から久しいが、ようやく日の目を見た小川だった。「J1での暴れ具合で海外行きかなぁ~、もう片方の横浜のチームに移籍して欲しい」。ちなみにこの選手の地元は日産スタジアムから地下鉄で一本、10分程度で行ける横浜北部エリア。
 その他J2所属選手としては去年同様に佐藤凌我に対してヴェルディサポ某氏から熱いコメントを貰ったので再び全文掲載させて貰う。
理由→去年同様迷いなく1位。ルーキーイヤーと同じゴール数。途中コロナ離脱もあったり、途中移籍も騒がれた中でも結果は残してくれました。そして、皆んなが仕方ないよねと思える地元福岡への移籍。正直J1に連れて行って欲しかった。けど、彼にはそれ以上の物を求めてます。頑張れ!凌我!
 この選手に限らず毎年投票で教えて貰う選手も多く、次年度の観戦に大変役立っている。福岡でのプレー、見てみたい。

・この選手にも得票が。「本当はもう一人、W杯で活躍した選手の名前を書きたかったのですがどうしても彼を入れたかったので。」、「過去、取材対象として何人かのサッカー選手と話したことあるのだが、嘘偽りなく、1番真摯にこちらに向かってきてくれた存在」。
柏時代のこの人のチャントは対戦チームなのに思わず口ずさんでしまうようなリズムの良さがあり好きだった(話は逸れるが柏のチャントは全体的に昭和~平成初期のアニソンや歌謡曲、J-POP由来が多いので、日本人の耳に馴染むのだろうと思う)が、あまりにも早すぎる別れだった。
工藤壮人選手のご冥福をお祈りします。

・今回はやはりW杯メンバーに票が集まり、26人中17人が得票。得票が無かったのは出場機会の無かったGK陣や柴崎、町野といった選手がメインではあったが酒井に票が入らなかったのは意外だった。今大会は負傷で2試合の出場に留まったとは言えロシア大会の2018年でも主力で唯一0ptだったし、過小評価されがちな選手というイメージ。

・ポジション別に見るとGKからは権田が唯一票を得た。「ドイツ戦で披露した『魂の4連続セーブ』は日本に勇気をドイツに焦りを与えたと思う。」「特にドイツ戦でのセーブ連発は良かった。」とあのドイツ戦後半の連続セーブを評価する声。ブラジル大会に続いて2度目のW杯だけど、日本で一度W杯出場を逃して(ロシア大会)、再び出場したのはこの選手が初めてかも。

カズへの投票もお約束。統計取った訳では無いけど、投票制導入以来毎年票が入ってるのはこの人くらいではないだろうか。カズのプレーする所人が集まり「JFLカテゴリーはもはやカズ抜きに動員数勝負は出来ない」。実際去年6月に花園でFC大阪鈴鹿の試合を観に行ったが、1万越えの観衆。カズは出場しなかったが、試合前にメインスタンドの関係者席から身を乗り出し手を振って声援に応えていた。こういう仕草を自然に出来るのがこの人の凄いところだよなぁ。常に背筋もピンと伸ばしてるし「人に見られる」のがどういう事か完璧に理解してるんだろうな。「ランキングに入るのも今年が最後かなぁ...」という声もあったが今年(23年)も得票してると思う笑

・最後に前回に続いて選考者別投票一覧を掲載。上から回答が来た順に並べているが、今回は回答日も記載したので自分の回答を探す目安にして欲しい。

 今回はW杯メンバーに票が偏って得票する選手も去年よりも少ないかなと思いきや、去年(46人)を上回る48人の選手、監督、アイドル他が票を得た。この結果を見るだけで2022年の日本サッカーがどのようなものだったか分かるはず。今回も投票に協力頂いた皆さんには心より感謝を申し上げたい。2023年が皆さん、そして日本サッカーにとって良い年であることを願いつつ発表を終えたい。

年間表彰2022(前編)

 さて、2022年の日本サッカー表彰をここで行いたい。今回もMVPは関係諸氏に投票をお願いしているが、W杯が11~12月開催てことで選考・発表は年明けという事で。いつも通り今日は前編としてメインのMVP以外の各賞を私が勝手に選出。

■年間ベストマッチ
※過去の受賞試合

1位:スペイン戦(○2-1/2022.12.1/W杯グループリーグ@ライヤーン)
 今年は他にも歴史に残る試合はあったが、GL突破を決めた試合であった点、そして相手の強さ(FIFAやEloなど各ランキングではスペインがドイツを上回っており、日本と共にGL突破したのもこの国)を考えるとこの試合かなと。ドイツ戦同様に前半は圧倒的に試合を支配されるも後半に全く違う姿を見せて逆転という展開。既にGL緒戦でその姿を視ていたはずなのに、この試合の前半で感じた重苦しさは、自分がどこかで代表を信じ切れて無かったのかもしれない。
 実はこの日は早朝に家を出なければならず、電車に乗ってwifiセットしてようやくAbemaに繋げた時は既に2点目の判定待ちの時間だった。故に両ゴールともリアルタイムで視てないという苦笑。裏のドイツvsコスタリカも激しくスコアが動き、コスタリカが2-2に追い付いた時はこれは行ったと思ったが、その後すぐドイツが2点を追加した後でふと、これ日本が追い付かれたら3位敗退なのに気付いてそこから急に時間の流れが遅く感じるようになったが、AT7分もよく守り切ってくれた。終盤に一度ゴール前ワンツーで抜け出されフリーで打たれた場面はあったが、ボールを支配されつつも安定感があった。

■年間ワーストマッチ
※過去の「受賞」試合

1位:コスタリカ戦(●0-1/2022.11.27/W杯グループリーグ@ドーハ)
 6月のチュニジア戦(●0-3)も考えたが、W杯本大会の勝利に重みがある以上敗戦もまた逆のベクトルで重いなと。負けるならこのパターンというのを見事にやられた試合だった。 
 
■年間ベストゴール
※過去の受賞ゴール

1位:田中碧(スペイン戦逆転弾)
2位:浅野(ドイツ戦逆転弾)
3位:堂安(スペイン戦同点弾)
4位:前田クロアチア戦先制点)
5位:三笘(オーストラリア戦先制点)
 今年の代表戦を振り返って、そう言えば3月はまだ予選を戦っていたのを思い出した。ということで5位には予選突破を決めた豪州戦の三笘の先制点。2点目のドリブルゴールと迷ったが、0-0のまま終盤に差し掛かった中で、山根、守田と川崎勢が連動してついにゴールをこじ開けた価値でこちらに。
 4位以上は本大会のゴールで。4位はついに見せたセットプレーのデザインからの前田の先制ゴール、2位と3位は迷ったが、あのロングボールのトラップで浅野を2位。そして1位はゴールの価値(逆転しGL突破に近付く)、あの1.8mmだけラインに残っていたインパクトなど総合的に判断してスペイン戦の田中碧のゴールを。
 と書いて気付いたが1位田中碧、2位浅野は去年と同じ。

■最優秀若手選手(U-20)
※対象は2002/1/1生まれ以降の選手
※過去の受賞者

1位:藤田 譲瑠チマ(横浜M
2位:松木 玖生(FC東京
3位:半田 陸(山形)
 1位は迷い無し。マリノスでは終盤ベンチスタートが増えたもののリーグ戦29試合出場で優勝に貢献し、U21でも主力としてU23アジアカップ3位。攻守ハイレベルに機能する中盤のタレントは希少なので、今年はU22優先かもしれないが遠くない将来に代表にも定着するはず。夏には欧州行ってるだろうな。
 2位はJ1でレギュラーとしてほぼフル出場(リーグ戦32試合2ゴール)てことでこの選手かなとは思うのだが、まだどんな選手か掴めないんだよな。去年は選手権決勝入れて4~5試合スタジアムでプレーを観たが、前評判の攻撃の才能よりも中盤の献身性の方が印象に残っている。逆に言えばあまり攻撃面のインパクトは無かった。今年は2年目てことで前への飛び出しやミドルでもう少しゴールに絡めると面白いなと思うのだが。代表ではU19、U21に呼ばれ、U19内でのコロナ感染者で適わなかったがW杯のトレーニングパートナーにも選ばれ、クラブではバルサやシティで育成年代に関わってきたアルベルに指導され1年目からレギュラー格とこれ以上無い環境であり、失礼を承知で言うと、これで大成しなかったら嘘だろと。
 3位は他にも中野(鳥栖)、鈴木彩艶(浦和)なども考えたが、それぞれクラブでは準レギュラー、控えということで、J2でレギュラーとして参入PO入りにも貢献した半田を。3年前のU17W杯時から気になっている選手で(ちなみに中野、鈴木も共にこの大会のメンバー)、何度か言ってるがそれほど上背は無いものの首が太く体幹ががっしりしてるのがイングランドミルナーみたくいかにも丈夫そうで、五輪→A代表と堅実なキャリアを築きそう。

■最優秀監督
※過去の受賞者

1位:森保 一(A代表
2位:川井 健太(鳥栖
3位:小菊 昭雄(C大阪
4位:山口 智(湘南)
5位:松橋 力蔵(新潟)
 もう今年はこの人しかいない。先日契約延長が発表されたが、近年代表に割ける時間が減り続け、クラブサッカーとの金銭面やサッカーそのものの乖離が益々大きくなる中で、継続的に結果を出している国はどこも自国人で長期政権、かつ人心掌握に優れた元代表やベテラン指導者というパターンが多い。今回の契約もその流れに沿ったものと言えるかもしれない。
 2位と3位は迷ったが、あの戦力とシーズン前のin/outの激しさを考えると鳥栖の川井氏を2位に。スピードとテンポの良いサッカーで見ていて面白かったが、終盤はさすがに対策されたのか勝点が伸びなかった(リーグのラスト6戦2分4敗)。その意味で今年どうなるか注目している。
 その他J1日本人監督は鹿島で4位の岩政氏、ガンバ、神戸を残留させた松田氏、吉田氏など途中就任組が一定の結果を残したが試合数が少なかったりそもそも戦力を考えたらその順位ではないよなと思う所もあり。ならば湘南を残留(12位)させた山口氏を4位、最後1枠はJ2優勝の松橋氏で。新潟は独自の理論を持つ監督の後をコーチが受け継ぎ、守備面や攻守のバランスを整備して結果を出したという点で、ミシャ→森保の広島、風間→鬼木の川崎に似たものを感じる。

 後編は明日出したいが、まだ集計、執筆中につき週末になるかも・・

高校選手権3回戦(等々力)

 明けましておめでとうございます。去年同様、新年最初の観戦は選手権にて。今回は年末の1、2回戦は都合により行けなかったものの初出場校始め興味深いチームが多く、年明けは何処に観に行こうか色々考えた結果、1/2の等々力にした。すると年末の試合の結果、地元日大藤沢vs大会後渡欧する福田擁する神村学園、前回王者青森山田vs久々出場国見というかなりの好カードに。
 過去の例だとかなりの人出が予想されたため1時間前を目安に現地に向かうと、既にご覧の通り。

入場の並び(11:00頃)

 この列に30分ほど並んでようやくゲートへ、というところでチケを発券していなかったことに気付いた。ここ数年観戦チケットはQRコードが主流となったものの先月の高円宮杯プレミアファイナルはちゃんと紙で発券していたのだが・・・今回はクリスマス前に購入した後、年末年始慌ただしい中で発券するのをすっかり忘れていた。発券先に指定していたのはファミマだったが、一番近い店舗で往復20分以上。結局11:50過ぎに等々力に戻り、そこから並んで席に着いた時は丁度キックオフという時間だった。何とかメインスタンドの端に席を確保。

第1試合応援席

 開始早々左サイドを突破してのチャンスなど序盤から神村学園が押し気味だったが、日大藤沢もよく粘ってゴールを割らせなかった。神奈川のU18年代はこれまで高校、ユースに限らず「相手のプレッシャーが無ければ上手い」という印象があり、逆に言えば相手に少し強く寄せられると途端に持ち味出せずカウンターで失点→敗戦というのがお約束だったのだが、今日の日藤はそれを良い意味で裏切るサッカー。神村学園の攻勢を凌ぎつつセットプレーやカウンターでチャンスを作るなど互角に渡り合っていた。
 そんな中で後半の序盤にCKから日藤の森重が決めて先制。試合前に長身CFでCBも兼ねるこの選手の記事を読んでいたのもありこのセットプレーでの動きを注目していたのだが、キックの直前までファーサイドで敵味方と密集しつつ、蹴る直前に動き出してマークを外してフリーでヘッド。見事だった。前半から前でボールを収めるタッチの柔らかさが印象に残っていたが、今の子達は長身でもボール扱いが本当に上手いな。昔は190cmを越える選手は高さに特化して足下には目を瞑り、てなタイプが多かったけど。
 先制後森重はCBに回ったのだが、直後から神村学園が攻勢を掛けて、最後はゴール前にこぼれたボールを押し込んで同点。その後も神村が押して日藤が時折カウンターという展開は変わらず、神村は大会後にボルシアMG入りする福田や大迫といったタレントを擁して惜しいシーンは作り出すもののゴールならず。そのままPK戦となり、ここでは日藤の1人目を神村GK広川が止め、神村は5人全員決めて勝ち抜け。

第1試合PK戦結果

 試合終了後、神村の選手達はバクスタの応援席に飛び込んで応援に回った部員達と共に喜んでいた。ゴールや勝利後に応援席に駆け寄るのは高体連、ユース限らず有ることだが、スタンドにまで飛び込む熱さは九州ならではという気がする。

 座って観ていると冷えるので第1試合終了後に何か温かいものを入れようとコンコースに出向いたが、この人の多さ故に豚汁などめぼしいものは既に完売。結局コーンスープとビーフパイで寒さを紛らわせた。
 第2試合は事前の展開が読めなかった。国見はネームバリューはあるとは言え12年振り出場で今回も1、2回戦はいずれもPK戦での勝ち上がりだったし、青森山田は前回王者だが今年のメンバーで前回の決勝にエントリーされていたのは僅か2名と全く新しいチーム、かつ今年のプレミアイーストでも4位とは言え22戦で8敗と去年ほどの強さは無いだろうなと。

第2試合応援席

実際試合開始後、前半終わり頃までは青森山田が押しつつも国見もカウンターで対抗とどちらに点が入ってもおかしく無い展開だった。そんな中でハーフタイムの混雑を避けるためにAT直前にトイレに行ってると、そこで青森山田のゴールのアナウンスが(苦笑)後で見たらCKからのゴールだったらしい。
 国見はカウンターで対抗と書いたが、以前の様に最終ラインからロングボールを蹴り続けるのではなく、しっかり繋いでいたのが印象的だった。それでいて強度が下がった訳では無く、丸刈り廃止を含め、色々な意味で長所を残しつつ変えるべき所を変えていったのを伺わせた。後半は前半以上に青森山田に押される時間が長かったが、選手交代で打開し、後半半ばに同点。第1試合と同様にその後も青森山田が押しつつ国見がカウンターという展開は変わらず、終了間際に青森山田PK戦用と思われるGK交代も行い、そのままPK戦へ。
 で、PK戦では4-2で青森山田が勝ち抜け。このGK鈴木は190cm近くある長身だが、決められた2本はいずれも逆を突かれたもの。しかし低めの甘いコースに飛んだキック2本を防いでこの試合のヒーローとなった。第1試合を含め2つのPK戦を観ていると、決めたキックはどれも上の隅や、サイドギリギリへの速いシュートだったりと、GKがノーチャンスのものばかり。以前はもっと普通に蹴っていたというか、枠を外すシーンも多く、シュートスピードもそれほど無かった印象がある。今日は4チームとも明らかに「どんなキックがGKが取りにくいか」を意識しているのを感じたし、やはりW杯のクロアチア戦、決勝など様々なPK戦が多くの人の目に触れた影響はあったんだろうなと思う。

第2試合PK戦結果

 2試合ともPKまでもつれて大分冷えたがいずれも濃い試合だった。都合が付けば去年同様決勝にも行こうかな。
 

2022年の観戦を振り返る

 去年に続いて今年も年間表彰の前に観戦を振り返る(年間表彰は年明けを予定)。今年は年末の選手権は都合により観に行けない為、先日の高円宮杯プレミアファイナルがラストということで。12/27の高円宮杯U15決勝@西が丘は行ってみたかったがまだ仕事なので断念。去年の様に28日午後なら行けたのだが。
2022年観戦数:40試合
 2018年からの観戦数を振り返ると39→38→23→29→40とコロナ前の水準にようやく戻った。マリノス戦中心に空いた日程で他チームの試合や代表戦、引退試合などの諸々の企画試合、後は年末年始の高校サッカーを観に行くと大体40試合程度となる。マリノス戦は今年はホーム12試合とギリギリ年チケの元は取れたかなという試合数だったが、アウェイは鹿島、磐田、ガンバ、清水(国立開催)、FC東京、名古屋と、遠地中心に例年以上に行って、しかも5勝1分と非常に勝率も良かった。マリノスは今季アウェイで結構負けたが、その中で少しは優勝に貢献出来たと言えるだろうか笑
 未踏スタジアムはGWに(コロナ禍で中止となった)2年越しのリベンジ旅ということでようやく山口、岡山に行けて、夏は今治へ。未踏地もまだ多いし、建設、計画中のスタジアムも幾つかあるので先は長い。

■ベストゲーム
※ここでは両チームがお互いに持ち味を高いレベルで出し合う試合を選考
過去の受賞試合

1位:横浜M4-2川崎(2022/2/23 J1第9節@日産)
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 去年同様、このカードは今日本国内で観ることの出来る最もクオリティの高い試合だが、今年の序盤に行われた試合ではアウェイ川崎が先制しつつマリノスが数分で逆転し4-1と突き放すも川崎も1点を返し、更にゴールチャンスを作り出すという展開そのものが面白かったし、両チームの選手達の技術、連携、交代で流れを引き寄せるベンチワーク含め最高の試合であった。これでこのカードは通算6度目の受賞。

2位:甲府1-1(5PK4)広島(2022/10/16 天皇杯決勝@日産)
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 今年は2つのカップファイナルを観に行ってどちらも劇的な展開だったが、天皇杯は丁度甲府側で観ていて周囲の熱気が伝わってきたのもあり、僅差でこちらが2位。甲府が先制し以降試合をコントロール→しかし終盤に広島が追い付き、以降は延長含め押し込んでついにPKを獲得→これが外れてPK戦へ→PK戦では甲府が全員決めて、最後はレジェンド山本英臣が決めて優勝。こう簡単に書き出すだけでもあの興奮が蘇る。周囲の熱気と書いたが、自分の様などちらに肩入れする訳でも無い客とは違い、甲府の好プレーやセービングに対するリアクションの大きさ、拍手だけでなく拳を突き上げる人の多さで、地方のJ2クラブでもこれだけ「自分事」として応援する人がいるのを実感したし、その光景にちょっと感動したのも2位の理由。

3位:C大阪1-2広島(2022/10/22 ルヴァン杯決勝@国立)
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 この試合も大会史上に残る展開だった。広島はJ発足以来カップ戦決勝で全て負けており、この試合でもセレッソに上手く試合をコントロールされ、前週の天皇杯を引き摺っている面もあるだろうなぁと思っていたらまさかのAT2発で逆転勝ち。同点PKはVAR判定だったが、代表のW杯スペイン戦逆転ゴール然りでテクノロジーの導入がジンクスだったりこれまでのお約束を打破する要素の1つになっているのかもしれない。

4位:清水3-5横浜M(2022/7/19 J1第19節@国立)
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 「アウェイ」ながら清水の30周年記念試合ということで国立で開催された。派手に打ち合った末にマリノスが勝った試合だが、清水の攻撃時のクオリティも高かった。この時は降格圏脱出すると思っていたのだが・・やはり最後はいかに失点を減らすかが重要なのを実感する。
 またこの試合は久々に友人家族も来て大勢で観たのでそれも合わせてランクイン。

5位:川崎U-18 2-3 鳥栖U-18(2022/12/11 高円宮杯U18プレミアファイナル@国立)
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 最後は迷ったが直近のU18年代の試合。試合展開そのものだけでなく、個人でもチームでもとにかくこれまで自分が観たこの世代の試合で最もハイレベルだった。つい5年ほど前はクラブユース同士の試合は「上手いけど緩い」といった感じであまり寄せも激しくないので、ゴールの形こそ綺麗だが守備に大分問題あるのではと感じる事が多かったが、高い強度、狭いエリアの中でしっかり技術を見せていて見応えがあった。

■ベストゴール
過去の受賞ゴール

1位:仲川(2022/2/23 J1第9節 横浜M4-2川崎@日産)
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 マリノスのゴールはサイド→ゴール前で合わせる形が大半なので、それ以外の形は印象に残る。中でも仲川が川崎戦で決めた左45度からの巻くようなミドルは丁度ホームゴール裏2階バクスタ寄りから観ていたのもあって、その軌道が目に焼き付いている。

2位:水沼(2022/10/1 J1第31節 名古屋0-4横浜M@豊田)
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 これはアシストとなる喜田のダイレクト縦パスに痺れた。この選手はプロキャリアで数少ないゴールを豊スタで決めていた記憶があるし、相性良いのかもしれない。基本守備の人で攻撃面はあまり・・という選手でもあるが、こんなオサレアシスト出来るようになった裏でかなりの努力があるのだろうな。

3位:福井(2022/12/11 高円宮杯プレミアファイナル@国立)
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 鳥栖U18が2-1と勝ち越した直後に、福井が相手陣内でボールを奪って自分でそのまま持ち込んで決めたゴール。観戦記でこの選手はドイツのトニ・クロースっぽいと書いたが、そう言えばクロースもブラジルW杯の「あの」ブラジル戦でゴール直後に相手陣内でボールを奪い、自分で決めた訳では無いが前の味方にパスしてそれがゴールに繋がったシーンがあった。

4位:モレラト(2022/7/16 J2第27節 岩手1-5仙台@いわぎん)
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 この試合はグルージャ側でバクスタの芝生に座りながら友人と観ていたのだが、このゴールは専スタならではの、目の前で豪快なミドルが決まったインパクトがあった。陸スタなら(ゴールそのものの価値に変わりはないとは言え)選んでいたか分からない。

5位:阿部(2022/11/12 阿部勇樹引退試合 URAWA ASIAN KINGS8-2JEF・JAPAN FRIENDS@埼スタ
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 阿部勇樹引退試合のATに息子さんの右クロスを父が中央で合わせて試合を締めくくった。美しい場面だった。

 これ以外だとマリノス西村のゴールはパターン多彩で観ていて面白かった。前田大然ほどのスピードは無いが、味方の縦パスに反応する、クロスを頭で合わせる、自分で持ち込む等、出来ることは前田より多い選手だなと。中でもホームFC東京戦の滞空時間の長いヘッドは一番気に入っている。
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■ベスト遠征
過去の受賞遠征

受賞:8月四国・九州の旅
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次点:6月京都・大阪の旅
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 今年はマリノス戦で結構遠地に行ったが、観戦+観光でベストだったのは夏に今治の試合行きつつ愛媛、大分と巡った旅だな。四国から九州へフェリー移動というのはポイント高かった。次点は6月の京都・大阪旅。京都に寄りつつ土日でパナスタ→花園と観戦出来た。

 来年も例によって観戦+観光の最適解を練る作業が続く訳だが、現時点で未踏のスタジアムは

東日本:八戸、秋田、いわき、福島、栃木、藤枝、長野、金沢
西日本:大阪(ヨドコウ)、奈良、鹿児島、沖縄

来年はFC大阪奈良クラブJ3加盟するし未踏地が年々増えている苦笑。更に来年には今治、再来年になると広島、長崎、金沢で新スタジアムがオープン予定。まずは来月発表予定のJの日程を見つつまた計画を練りたい。

高円宮杯U18プレミアファイナル 川崎U18×鳥栖U18(国立)

 前回から1ヶ月ぶりの観戦。もうそんなに経ったのかと思うが、この間にW杯が始まりほぼ毎日サッカー視ていたので数ヶ月前の様に感じる。
 この試合はプレミアウエストの優勝が鳥栖に決まった事で行くことを決めた。近年U15で結果を出していた中で、その世代が高校生になってU18でも結果が出始めてついにプレミア優勝。一度是非観てみたかったし、相手がイースト初昇格でいきなり優勝した川崎というのも、ユース年代の新興勢力同士の対戦として興味をそそられるものがあった。それ以外にこの試合は国立の1階席のみ開放だったので、なかなか行けない(行かない)この場所に行くチャンスでもあった。普段はチケ価格や試合を上から俯瞰する事を優先してどうしても2階席、3階席になってしまうので。
 スタジアムに着いたのは12時過ぎで、メインスタンドアウェイ(鳥栖側)に席を確保。1階は2、3階より傾斜が緩い分、スペースも多少余裕がある。また今回気付いたが、メインスタンド中央前のトラックには五輪マークが描かれていた。

トラック上の五輪マーク

 そして13時から試合が始まったが、最初の約10~15分の探り合いが終わると、徐々に両チーム持ち味を出し始めた。前半は川崎のボール支配率が高いものの、シュートまで持ち込むのは鳥栖という展開。川崎U18は10月に一度観ているのでどんなサッカーか事前にある程度予想出来たが、鳥栖は初めて。観ると選手の立ち位置を重視して、特にライン際など狭いエリアからの展開力に優れたサッカー。選手では来月からのバイエルン移籍が決まっている10番福井に注目していたが、中盤の下がり目からピッチを広く使ってゲームメイクしつつ、前に飛び出してゴールにも絡むという、柴崎と鎌田を足して2で割ったようなスタイル、ドイツ風に言うならトニ・クロースみたいな。対する川崎の10番大関も同じように中盤幅広く動いてゲームメイクしていたが、自分でゴールを狙いに行くよりはパスで崩そうとするタイプだったかな。そんな中で前半終わり頃に川崎U18がPKを得てこれを決めて先制するも、直後に鳥栖が追い付いて前半は1-1。高校年代の試合だが、両チーム共に最終ラインからのビルドアップや守備の強度など総合的なレベルの高さを見せて、普通に大人の試合を観ている様な感覚だった。あまりに自然にプレーするので何気なく観てしまうが、ふとこの試合がU18なのに気付いて驚くというか。今年の1月に観た選手権決勝でもし今日の様な展開だったら場内は終始どよめいていただろう。

 後半は前半より鳥栖が攻勢に出たかなと思っていると、15分過ぎに川崎ゴールエリア外やや左から福井が縦パス、それを受けて左サイドからグラウンダーで折り返し、ファーサイドフリーで増崎が詰めて同点、そして直後のキックオフのすぐ後、川崎陣内中央で福井がボールを奪うとそのまま独りで持ち込んで逆転ゴール。わずか数分で鳥栖が3-1と突き放した。全体的に鳥栖の選手はスキルがあって上手いなと思ったが、その中でもこの福井は別格なのがよく分かる数分であった。
 この後川崎は攻勢を強めて1点返し、更に長身CBの高井を前線に上げるものの、2~3度訪れたチャンスをものに出来ず、そのまま試合終了。3-2で鳥栖が優勝した。

最終スコア

 日本のU18年代の頂点を争うに相応しいハイレベルな試合だった。これで鳥栖はU18年代でも日本一になった訳だが、U15での実績を見ると、今の高校生は高円宮杯U15で優勝と準優勝しか経験していない世代。そりゃ強い訳だわ。少し前はU15鳥栖でもU18で高体連に行く有力選手もいたが、実績を積み上げると共にU18にそのまま昇格する選手が増えたのかな。
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鳥栖U15高円宮杯U15成績
※2019~21年度が現U18世代
2017:優勝
2018:1回戦敗退
2019:準優勝
2020:優勝
2021:優勝
2022:1回戦敗退
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表彰式

 表彰式の後はこの世代らしく、両チーム共お互いの応援席を回って挨拶。そう言えばメインスタンド鳥栖側の前方には大分トリニータのジャージを着た集団がいた。同じ九州勢ということで観戦に来たのだろうか。

 行きは千駄ヶ谷駅からだったので帰りは外苑前まで歩いて渋谷に出て、軽く飯を食って帰宅。

カタールW杯日本代表について(雑感)

 クロアチア戦から数日経ったので振り返ってみる。

  • W杯での戦い

 このチームは基本的にロシア大会以来の大迫をトップに置いた4-2-3-1で戦い、最終予選途中で中盤に遠藤、守田、田中碧を置いて右サイド伊東を活かした4-3-3、そして予選後はまた4-2-3-1だったり最後は3バックも試しつつ本大会に入ったが、最終予選での変更は別として、予選後は敢えて色々試してた感はあるんだよな。それは4年間ずっと同じ戦い方でW杯では相手に研究し尽くされたザック時代の反省や最後に戦術変更して結果を出した南ア大会を踏まえてのものだったかもしれない。お陰で前半押されまくって先制され、何点取られるのか思いきや後半反撃して逆転したり、試合中に最終ラインの枚数を変更したりと、過去の日本のW杯にない試合を見せてくれた。何より監督がそういった選択肢を持てるだけの選手が揃ったというのが大きいんだろうな。DFでも中央とサイド、アタッカーでも中央、サイドどこでも苦にしない選手が特に東京世代以降は増えた。三笘、伊東も単にウイングというだけでなく3バックのサイドハーフという守備面の負担も大きいポジションこなせてたし。

  • 監督

 6月の試合でも書いたが、予選後からコメント1つ取ってもどうも吹っ切れた感があって、負傷者や試合展開にも動じなくなったように思う。スペイン戦の前半だったか、リードされ圧倒的にボール支配されている中で隣の横内コーチと少し笑みを浮かべつつ会話していたのが印象深い。本人も言っている様にどちらかと言えばモチベーター型で選手、スタッフのマネジメントを含めた総合力で勝負する人だと思うが、W杯で勝つために相手を研究し、自チームの戦力を踏まえて独自の解を見出した訳で、その采配に批判があるとしてもまずそのことへの敬意が前提だと思う。
 留任か退任かは分からないが、もし留任するなら次はスタッフ含めた時代への継承がテーマになってくるのかなと。自身が前回大会コーチとして参加したように、若い世代のスタッフを加えるとか。プロ化以降4年以上在任した代表監督はいないので継続して欲しい反面、あまりに張り詰めた4年を過ごしたので一度外に出て休息期間(インプット期間)も取るべきではという思いもある。

  • 誤算

 一方で誤算があったとすれば中山の負傷、鎌田、南野の調子がいまいちだった事か。まぁ中山に限らずこの日程で負傷離脱者がゼロってことはないだろうと覚悟はしていたし、同じ中盤出身の長身左SBとして伊藤を6月から試せてはいたが連携面で間に合わなかった。この選手は東京五輪世代だが呼ばれていたのは五輪代表初期の頃で、他の同世代のW杯メンバーとプレーした経験が少ない。それがコスタリカ戦で出てしまった。
 攻撃陣は起用振りからして鎌田にかなり期待してたのが覗えるけど、いつものプレーリズムだったのはクロアチア戦ぐらいで不完全燃焼だった。思うに独特のキープ力やプレーリズムが今回の日本のそれと合わなかったのかもしれない。南野は9月の親善試合時点で鎌田にポジションを奪われていたように感じたが、色々な点で香川に似てきている。共通点を挙げると

セレッソ育ち(※香川はアカデミー出身ではないが高校途中でプロ契約)
・ドイツ語圏のクラブからプレミアのメガクラブへ
・そこではサブとして一定の結果を残した後、国外移籍
・代表で途中から10番着用
・最初のW杯で不完全燃焼

香川のブラジルW杯以降を思えば、今がキャリアの分岐点ではないかと思うのでモナコで頑張って欲しいところ。

  • 今後

 今回の日本の結果を踏まえて今後発掘、強化を感じたポジションとしてはGK、中盤、CF。GKは権田は素晴らしかったが、より若く、サイズがあり、セーブ出来て、キック精度も高い選手の台頭が望まれる。98年フランス大会から2010年南ア(の直前)までを川口、楢﨑の時代とすれば、南アからカタールまでは川島と権田の時代で、丁度同じ12年と1つの区切りを迎えているように思う。権田やシュミットは次回もまだ年齢的にやれると思うがやパリ世代のGK陣(小久保鈴木彩など)の台頭に期待。
 中盤は、遠藤、守田、田中碧に続く「守れて繋げる」MFが実はあまりいないという意味で。柴崎は今回出番が無かったように少し違う役割。今回選外だった旗手、川辺も少し攻撃に寄っているというか、上記のタイプではないんだな。ここはマリノス勢の岩田藤田の台頭に期待している。
 CFは今回に限らず日本サッカー界がずっと探しているポジションでもあるが、殊に近年は相手ゴール前での時間、空間が減っている中で大きく(相手DFにも当たり負けず)、ボールを収めて、足でも頭でも点を決めるタイプが世界的に見直されている感もあり。レヴァンドフスキ、ハーランド、リシャルリソン、ジルー、ケイン等。全てとは言わないが、せめて大迫並にボールが収まる若いCFがいたら大分違うのだが。小川が来季J1でどこまでやれるか、後田川って今どうしてるんだろ。まぁ2026年メンバー予想は近々また実施する予定。

  • 次のチーム

 監督が留任にせよ替わるにせよ来年3月には次の試合があり、アジアカップもある。23年6~7月予定が中国からカタール開催に変わって同国は24年1月開催に変更希望しているようだが、それなら1年を準備に使える。年齢やこれまでの実績からいって恐らくこのW杯で川島、麻也、長友は代表引退になりそうだし、もしかしたら酒井もそうかもしれない。新たに加わるのはパリ世代(2001年生まれ~)はU22の活動、五輪予選と重なる可能性もあり、新顔は東京世代(1997~2000年生まれ)中心になりそう。特に2000年世代、中村(LASK)菅原(AZ)瀬古(グラスホッパー小林(セルティック辺り。彼らはU15~17代表で久保と共にプレーした故か早くから海外志向が強く、同世代で競うようにキャリアを築いている印象があるので。

  • 終わりに

 この大会で得た「W杯でドイツ、スペインに勝った」という事実は今後長きに渡って日本サッカーの財産になるだろう。これまで親善試合でアルゼンチン、フランス(アウェイ)、ウルグアイに勝ち、ブラジル、イタリア、イングランド、オランダと引き分けたことはあったが、W杯で逆転勝ちしたのはその数倍も価値がある。今回はW杯経験者が6名と、その少なさを大会前には指摘されていたが、25歳以下の若い選手がこの成果を経験したのも大きい。一方で過去の大会で有効に機能していたトレーニングパートナーが、今回予定されていたU19代表にコロナ陽性者が出て取り止めになったのは痛かったな。共にトレーニングして試合をスタンドから観る経験は何物にも代えがたかっただろうから。
 個人的にもW杯の勝ち負けは他の試合と比較にならない重みがあって、負けた後は(試合が日本時間の夜中の場合が多いこともあり寝不足の要素もあるとは思うが)翌日一日中どんよりとした重い気分で過ごす羽目になるが、逆に勝った後は歓喜が爆発する。加えて今回は某SNSで鍵垢を解除してから初のW杯ということもあってこれまでとはまた違った楽しみ方が出来ているようにも思う。勢いで10数年ぶりに代表ユニも買ったし笑。ユニと言えば、チームの前評判と同じくデザインが低評価の時ほど好結果で、シンプルで良いなと思う時ほど結果が出なかったりしていたが、今回は日韓大会以来のユニデザインと結果が両立した珍しい大会。また現地に行った友人やSNSで繋がっている人達も羨ましかった。W杯の度に次は現地でと口では言いつつ一度も実現出来ていないのだが、次の北米大会こそはとここで書いておく。日本国外で代表戦を観るのも目標の1つなので、アジアカップも行ってみたかったりするのだが。


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