ACL GL第1節 横浜M×仁川U(日産)

 ここ数年コロナ禍で変則日程が続いていたACLだが今季から正式に9月開幕となり、今日が緒戦。仁川は3日前に観たばかりというのもあって今日はどうなのか楽しみでもあった。てか向こうの遠征組以外で連続して観戦した人間はいるのだろうか笑。

スタジアムゲート前
  • 試合

 仕事の為スタジアムに着いたのは前半20分頃。丁度ゲートに到着する直前で西村の同点ゴールが生まれ、席に着いた時は既に1-1だった。という事で前半半ば以降の観戦となったのだが、マリノスは4日前の鳥栖戦からGK一森以外スタメン10人入れ替え、仁川は3日前の済州戦から5人変更。予想通りマリノスがボールを支配して仁川がカウンターという展開ではあったが、スタメンほぼ入れ替えの影響か、マリノスの攻撃にはあまり迫力は無く、仁川にカウンターを浴びてゴール前まで迫られる場面が目立った。縦一発でも前線のG・フェルナンデスが抜け出してシュートチャンスを作り出してしまうし、カウンター時の縦パスでもマリノスDFが複数付いていながらしっかり通ってしまう。これで勝ち越され、更にクロスバー直撃シュート1回。マリノスも前半終わり頃にCKから宮市が頭で合わせて追い付くが、流れの中から作り出した決定機はあまり無かったな。
 
 後半もマリノスが押し込んで仁川がカウンターという展開が続いたが、カウンターから済州戦でATに決勝点を決めたエルナンデスが2点決めて2-4。これ以外にもバー直撃シュートが一度あったし、相手の術中にハマってしまった。
 Kリーグ勢はこうしたカウンター時の切れ味がやはり違う。縦パスでもクロスでもしっかり前線の味方を捉えて、あわやという場面を作り出す。とりあえずあの辺に、という曖昧さではない。そして前にはG・フェルナンデス、エルナンデス、元神戸ムルジャといったシュート力があり、一人でボールも運べる外国人選手達がいる訳で。マリノスはL・ダミアン、ユンカーといった重量級CFによく点を取られるが、ああいう一定のレベル以上のアタッカーには非常に弱いんだよな。
 今日は守備も攻撃も軽量過ぎて、ボールを支配しつつもひたすらジャブを打っている感じだった。申し訳ないがACLのレベル、しかもGLで最も強敵と思われる相手に出すには相応しくないレベルの選手も何人かいた。この試合に限らないが、曲がりなりにもリーグ連覇、カップタイトル狙っているチームのアタッカーが「何度か良い突破見せました」、「良いクロス上げました」では落第なのよね。ゴールやアシストといった数字を残さなければ。「次に期待」と言ってもシーズン序盤ならともかく既にリーグ戦も終盤を迎えている中でそれはちょっとなぁと。その点宮市は突破からゴール、アシストはならなかったがセットプレーから1点決めた。もっとゴールに絡んで欲しかったが、スタメンのアタッカーとして最低限の仕事はした。この1点の重み。

 日曜の鹿島戦に向けてアンロペ、エウベルは温存出来たが、層の薄さ、リーグの為にACLのホーム緒戦も捨てざるを得ない余裕の無さ等、色々露になってしまって、結果以外にもダメージがあったように思うが、まぁそれは鹿島戦や今後のリーグ戦で分かるだろう。

ホームゴール裏

 今日は仁川サポも思ったより来ていたな。やはり3日前に現地で聞いたチャントや歌を聴くと旅が思い出されて、情が移るってほどでも無いが親近感はあった。

アウェイゴール

 旅先で観た限り、KリーグはほぼJ由来のチャントが多いが、仁川の中には聞いた事のないオリジナルの歌もあって、チームアンセムか何かかと思って調べると、80年代の同国のフォークソングが原曲らしい。

www.youtube.com
 よく、このチームはこの曲といった具合に耳に残るチャント/歌があるが、仁川はこれが印象深い。

  • 試合後

 試合後即スタジアムを出たので新横浜で急行に乗れた。やはり菊名まで1駅乗って乗換が無くなっただけで大分違うな。

Kリーグ1第30節 FCソウル×光州FC(ソウル)

  • ソウル・仁川行(最終日)

 最終日は試合を観て帰るだけなのだが、午前中はソウル市内を散策。キャリーケースは業者に頼んでホテルから空港まで配送して貰うので、身軽に動ける。初日も朝ホテルで荷物を預かってもらったし、駅や繁華街のコインロッカー探しに費やす時間を節約出来たのは何気に大きかったな。
 ホテルをチェックアウトした後はソウル駅へ。

ソウルに向かう電車内

 旅行期間中予報ではずっと雨だったが、降られたのは初日の朝と2日目の夕方以降くらい。3日目はこうして陽も出てきた。ソウル駅に着いた後は駅前を少し散策し、構内をブラブラと。

ソウル駅

10:30以降は併設されているロッテマートも開店したので、昨日に続いて少し中を見る。また色々違いが見えて面白かったが、パン売り場で大きなスペース取ってたこのミニパンケーキは日本ではあまり見ないな。韓国では一般的なのだろうか。

パンケーキ

 そんな感じで駅で時間を潰した後は地下鉄で1駅の南大門市場で昼を食べてからスタジアムに行こうとしたのだが、あまり店は開いていなかったり、食べたいものが無かったのもあって、屋台でトッポギを買うに止めた。

南大門市場

南大門市場からスタジアムまでは地下鉄を一度乗り換えるのみ、その名も「ワールドカップスタジアム駅」で下車して目の前にある。昨日の仁川の2つの競技場もそうだが、韓国はスタジアムの目の前までしっかりと鉄道が通っており、駅から徒歩10分、15分歩かせることは無い。日本ではそれが当たり前だからか「サポならこれくらい歩ける」みたいな話も出てくるが、アクセスが良いに越した事は無いんで、今後はもう少しこの点も意識したスタジアムを願う。その意味では広島、長崎の新スタはアクセス面でも良さそうだが。

 スタジアム傍にあるグッズショップに寄った後は昨日と同じく前売りは買えなかったので当日券を購入。昨日に続いてバクスタ2階中央付近の席で価格も19000ウォンと同じ。スタグルは昨日より店舗数が多かった。ただ持ち金が残り少なくなってたので購入は断念。

スタグル広場

 
 入場後、スタジアム内を少し散策。

スタジアム内全景

 築20年以上経つが、シンプルな構造だけに古さは感じさせない。今後も座席や通信インフラなどを更新していけば十分使用に耐え得るのではないだろうか。このシンプルかつピッチに近いスタンドの形状、ってのが日本には少ないんだな。球技場でもゴール裏がピッチから離れていたりで。パナスタの登場でようやく球技場のスタンダードが確立されつつあるという印象。
 昨日と同じく試合時間が近付くにつれて自分の席周辺も人が増えてきた。FCソウルは今年で40周年らしくチケットにもそれが印字されていたが、試合前には80~90年代に所属したレジェンドが駆け付けて始球式の様なものをやっていた。

  • 試合

 今日は3位4位対決で、3位光州FCは今季昇格したばかりのチーム。試合はいきなり動き、4分にエリア内でボールを受けた光州のCFが振り向き様シュートを決めて先制。このCFは長身でいかにも韓国にいそうなタイプのFWという感じだったが、調べると2001年生まれで五輪代表歴もあるので、もしかしたら五輪の最終予選にも出てくるかもしれない。その後も基本ソウルがボールを支配しつつも要所でカウンターからゴール前に近付く光州の試合運びの上手さが印象に残った。「ボールを支配されつつ、実は試合を支配している」とでも言うか。サッカー自体は昨日観た2チームとそれほど変わらないのだが、全員が惜しみなく走り続ける献身性はより際立っていた。
 ソウルは押し気味ではあったが少し淡泊な印象。このチームには奇誠庸がいて、落ち着いたボール捌きやロングパスなど視野の広いプレーは他の選手に無いものだったが、プレーがあっさりし過ぎて試合をコントロールするってほどでも無かった。ただ韓国ではこのタイプは希少なんだろうなとは思ったな。ソウルはかつて髙萩洋次郎が活躍し、リーグ有数のプレーメーカーという評価だったそうだが、2試合観た後ではそれがよく分かる。

 後半も同じ展開でソウルにもチャンスは何度かあったが光州が体を張って守り失点許さず。ソウルは左サイドの7番のウイングが仕掛けてチャンスを作る場面が多く、いかにも韓国にいそうなタイプだしいい選手だなと思って調べたら元FC東京のナ・サンホだった。帰国後は代表定着してカタールW杯にも出たし、今のKリーグでは有数の選手なのだろう。
 ただ追加点は光州、少ないチャンスをものにした、と思いきや直前のプレーがファールかのVARチェックが行われた後、ノーゴール判定。その後もソウルが攻め込むが最後までゴールできず、光州の勝利。光州にしてみればアウェイで魂の勝利というべき戦いだった。

試合終了直後

このように勝った光州の選手が倒れ込んでいるのがこの試合を物語っている。

 今日の観衆は約2万で、このスタジアムではさすがに空席が目立つが、サポの声はよく響いていた。ゴール裏だけでなく自分の座っているエリアもチャンスやカウンター、ソウルの被ファール時などは一気に沸く。

ホームゴール裏

声出しという点でゴール裏とそれ以外の差が日本より小さい印象を受けた。日本だと「声出すのはゴール裏、後は手拍子」みたいな明確な線があるが、ここではさすがにチャントを歌うのはゴール裏位だが、試合展開に応じて歓声を上げる場面が多い。恐らく、普段から(大)声を出す事が当たり前かどうかの話なのだろうと思う。隣に座っていた若い父親と小学生位の子供の2人連れも親子揃って大興奮の観戦と言った感じで、ゴール裏のブーイングに合わせて子供がブーイングしてもなんやかんや言わない。日本は日本で良さがあると思うが、すぐ真面目に「サポ道」というか「応援のあるべき姿とは」、「○○すべき」、「こんな良くないことがあった」みたいな話になりがちなんで、もう少し気楽に観たいものだと思ったりもした。

  • 試合後

 試合後は空港へ直行。スタジアム最寄駅から1駅乗ると初日に乗った空港鉄道との乗換駅になる。40分ほど乗って17時頃に第2ターミナルに着き、ホテルから送ったキャリーケースを受け取ってチェックインや諸々手続きを済ませ、残りの金で夕飯を食って(最後はスンドゥプチゲ)出発を待つ。この第2ターミナルは相当広く、ゲートを通ってから10分以上歩かされた。20:30に離陸。行きの飛行機では出なかったので忘れていたが、帰りは機内食が出た。
 約2時間の飛行後、眼下に三浦半島が見えてきた時は帰って来たのを実感。

三浦半島

 飛行機を降りたのが23時過ぎ。行きで羽田に着いたのが23時過ぎだったから正味72時間の旅だった。韓国は昔から感じていることだが、パラレルワールドだと思っていて、似ているようで違う、違うようで似ている様が面白いし興味深くもある。日本の2002年W杯会場は全て行ったし次は韓国、と言いたいところだが、初回でソウル、仁川という近場を攻略し、後はソウルから遠ざかるだけなんで大分ハードル高い笑。近場の1人旅なら台湾も良いが、観戦旅ならまた欧州行ってみたい。

Kリーグ1第30節 仁川U×済州U(仁川)

  • ソウル・仁川行2日目

 昨日の前夜祭を終え、今日からが今旅の本番(笑)今日は仁川での観戦ということで朝から同地に移動。まずは2002年W杯会場だった文鶴競技場へ。乗換1回で駅を降りて徒歩数分で到着。

仁川文鶴競技場

ここは今はあまりサッカーで使われていないようだ。蚕室と違って中の様子は見え無さそうだったが、とある階段は柵や張り紙も無くそのまま上がれてしまい、その先に向かうと・・・これ以上は言わないが察して頂きたい。
 このスタジアムは収容5万なのだが、仁川市は2014年に新たに6万規模の陸上競技場を建ててアジア大会を開催している。仁川市は人口が約300万、ソウルの外港的位置付けから日本で言えば横浜に相当する都市だと思うが、横浜に5万以上収容の陸上競技場が2つあると考えるとその「アグレッシブな」姿勢が理解出来るだろうか。まぁ横浜も陸上競技場、球技場に限らずスポーツ施設は全く足りてないと思うけど。

 競技場を見た後はバスでこちらに

仁川上陸作戦記念館

 朝鮮戦争の転機となった仁川上陸作戦を紹介する記念館。展示は無料で日本語のパンフや説明もある。施設は丘の中腹にあり、海沿いの高層ビル群を眺める事が出来る。先ほど同市を横浜に準えたが、みなとみらい的なエリアだろうか。

仁川の高層ビル群
  • スタジアムへ

 この後は仁川の中華街(ジャージャー麺が有名との事)で昼飯を食べてからスタジアムへと思っていたのだが、あまり時間に余裕が無さそうだったので直接スタジアムに行く事にした。例によってgoogle map検索で出てきたバスに乗ると仁川ユニを着た人が乗ってたので間違いは無いなと笑。降車後5分ほど歩いてスタジアムに到着。
 チケットは事前に買っておきたかったが、会員でないと購入出来ないようで当日券を購入。バクスタ2階の中央付近で19000ウォン(約2100円)。同じ場所での日産での価格を考えると3~4割安いかな。クラブは今年で20周年のようでこんなパネルも。

仁川ユナイテッド20周年記念パネル

 本拠地(横浜、仁川)の立ち位置といい錨のロゴといい、マリノスに似たものを感じる。その2チームがACLで同組となるのもまた面白い。

まだ開始まで2時間近くあったので入場前に昼飯を調達。何台かキッチンカーが並んでおり、その中からステーキを購入。

仁川のスタグル

 そして入場。収容約2万人というサイズで、特にホームゴール裏が大きな一層なのは素晴らしい。前方中央付近のみスタンディングエリアになっており、サポはそこに集結している。

仁川サッカー競技場

アウェイ側。今日のアウェイチーム済州ユナイテッドはコアサポの他に同地に所縁のある?と思われる老若男女が集っていて、皆お揃いのチームカラー(オレンジ)の帽子を被って応援していた。

仁川サッカー競技場

 このバクスタの中央ややアウェイ寄りは入場時は自分しかいなかったのだが、開始まで30分を切ると徐々に人が入って来て自分の両隣も埋まって来た。Jと同じく開始前の選手紹介などありつつ試合開始。ちなみに試合前はDJがピッチまで降りてきて話すスタイル。

  • 試合

 そして試合開始。海外で試合を観るのは2005年以来18年振り。旅行を決めた時はまさか仁川がACLマリノスと同組、しかもこの試合の3日後に日産で対戦とは思わなかった笑。お陰でどんなチームなのかより興味が湧いたのだが、試合は開始から一進一退という展開。リーグ戦ではお互い中位という事だったが、どちらにも等しくチャンスがある内容だった。観ていて感じたのは、両チームとも最終ラインからのビルドアップを意識してGKからしっかり繋ごうとはしていたものの、それに対応出来るパススキル、フィード力を持ったDFはあまりいないなと。ぎこちなくもどうにか前に繋いでる感が出ていた。
 一方でサイドで仕掛ける意識は韓国らしいというか、両チームともサイドアタッカーが前に突き進むプレーや複数人連動してサイドを崩す動きには迫力があった。その流れで前半に仁川がサイドを起点に最後は中央からミドルを決めて先制。

 後半も同じく一進一退だったが、観ていて思ったのは両チームとも縦に急ぎ過ぎてテンポを変える存在がいないなと。チャンスは基本的にサイド突破か高い位置で奪ってのショートカウンターで。なので済州にもチャンスはあったのだが、後半半ばに中央の縦パスが入って同点。その後も試合展開は変わらず、どちらかが勝ち越すか引分けに終わるかの可能性が等しく残された時間となった。
 その中で仁川は終盤に元神戸のムルジャなど攻撃陣を入れて点を取りに行き、ATにブラジル人FWエルナンデスがエリア外45度からミドルを決めて勝ち越し。5分のATの後、試合終了。

 劇的な展開だったが、3日後のACLを考えると仁川は攻撃陣の外国人選手達をスタメン起用せず温存していたのかなと思う。ACLでは基本マリノスがボール支配すると思うが、勝負はサイドの攻防、そしてDF陣が相手のアタッカーを抑えられるかが鍵になるだろうな。

  • 試合後

 試合後は土産としてスタジアムに併設されているグッズショップで仁川のACL仕様タオマフを購入。そのまま電車でソウル市内に戻ったのだが、駅がスタジアムの目の前ではあったが、ソウルまで一本とは言え各停をひたすら乗り続けるのは、埼スタ帰りに浦和美園から延々と地下鉄を乗り通すのに近いものがあった。結局1時間20分ほど乗って広蔵市場へ。

広蔵市場

アーケード内にうどん、チヂミ、ユッケなど様々な屋台が並んでいるが、試合終盤から雨も降って来てやや冷えたのもあってうどんをば。

うどん

 食後は別の屋台でホットクも食べてホテルのある永登浦へ。帰りの電車内は通勤ラッシュ並みの混雑だったが、どうやらKORAIL韓国鉄道公社)の労組が9/15からストライキしていた影響で減便されていたらしい。どうにか戻って、駅前のデパート内にあるスーパーで土産を購入。

スーパーの冷凍食品売り場

 基本的な売り場構成は日本と同じながら、売ってる商品の違いを見るのが面白かった。見て思ったのは全体的にサイズがデカい。↑にあるように冷凍食品の袋サイズや肉、魚のパッケージなど。

 そんなこんなで20時過ぎにホテルに戻った。

ソウル・仁川行(初日)

  • 11年振り海外旅

 9月の連休はまた例によってどこかの未踏スタジアムに行こうかなと思っていたのだが、色々日程を見る中でふとKリーグはどうかなと。前々から海外一人旅、観戦旅をしてみたいと思いつつもなかなか実行に移せてなかったのだが、日程を調べると9/16仁川、9/17ソウルと近場で連続して試合という。連休と重なるタイミングでこんなチャンス無いと思い、そのまま予約手配に進んだ。
 ソウルで2泊3日ならいくらでもツアーがあるが、どれも飛行機の時間が試合と微妙に合わず、いつもの国内旅の様に個別手配にした。多少高くなったが、結果的に行き帰り共に羽田でホテルも日系のを2日間押さえられた。
 海外行くのは11年前の釜山行以来で韓国もその時以来だが、ソウルに、そして飛行機で行くのは初めて笑
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  • 出発→仁川へ

 羽田から行くのは便利なのだが出発便は深夜2時発ということで前日の23時過ぎに羽田に到着。金曜だけに若い人が多かったのと、仁川便は女子が多かったな。今回の旅で事前に色々調べたが、大体女子旅が前提のものが多かったが、こうした客層の反映なのだろう。
 0:00過ぎには出国審査、ゲートチェックを終えたのでターミナルで時間を潰し、ほぼ予定時刻に離陸して定刻通り4:40頃に仁川着。入国審査では30分ほど並んだ後、荷物を受け取った。

  • ソウルへ

 仁川に着いたらまずは両替しようと思ったのだが銀行は6時からでATMしかなく、そこに人が集中してここでまた20分ほど食ってしまった。空港のレートは良くないのでソウルに行く分+α程度にして、鉄道で向かう。韓国にもT-MoneyカードというSUICAPASMOのような交通系ICカードがありこれを購入してチャージ。ちなみに駅の券売機兼チャージ機は釣札が勢いよく飛び出して来てしっかりキャッチしないと札が飛ばされる仕様だった。
 6時過ぎの空港鉄道に乗ったのだが途中駅で続々と人が乗って来るのを見て、今日が金曜だったのを思い出し、ひょっとして通勤ラッシュと被るのか?と思ったらやはり乗換駅に着く頃にはかなりの混雑。車内は日本と同じ様にスマホを見るか寝ているかの人が大半で、静かだったのは意外だった。こうして7時半頃にホテルに到着。事前に確認したところ、チェックイン時間前でも荷物だけは預かってくれるとのことで、ここで身軽になってソウル都心部へ。
 まずは朝飯をということで、東大門市場にある定食屋で焼魚定食をば。

焼サワラ定食(東大門市場)

 朝というのもあるし、こういう定食系が食べたかったところ観光サイトで紹介されていた店。店内には4組ほどいたがそのうち自分を含む3組は日本人だった。店のおばさんも手慣れた対応だったな笑

  • 市内を巡る

 その後は東大門市場や周辺を少し歩いた後、両替レートが良いという明洞へ。電車かバスかで迷ったが、バスの方が歩かずに済むのでこちらに。基本、google mapで検索するとバス番号と停留所を表示してくれるので来たバスに乗るだけ。運賃も電車と同じく乗降車時にICカードをタッチするだけで良い。一度乗ってしまえば要領は分かり、今旅ではこの後もかなり重宝することになる。10分ほどで着いたあとは両替して(店の前には日本人の行列が出来ていた)、明洞を少し歩いた後はソウルタワーへ。歩いて10分ほどの場所にロープウェイ乗り場があり(ただし途中坂道がキツい)、そこから山の頂上へ向かう。

Nソウルタワー
北側(明洞方面)
南側(漢江方面)

こう見るとソウルは結構起伏が多いんだなと。展望台には日本を始め様々な国の観光客や小学校の遠足?と思われる集団もいた。

 この後はあまり考えて無かったのだが、とりあえずメジャーなスポットというのとタワーからバスで直結というのもあり光化門広場へ。

光化門と世宗像

よくソウルの映像で出てくる場所というだけでいったのだが笑、門に向かって歩くとかなり厳重な警備のエリアがあったがアメリカ大使館だった。まぁそうなるよな。ちなみに明洞の両替所の目の前は中国大使館だった。丁度昼時だったんで近くに店は無いか探すと参鶏湯屋があったので入ってみると客はほぼ付近のオフィスワーカーと思しき人々だったが日本語メニューもあり、ノーマルな参鶏湯を注文。

参鶏湯(光化門傍)

 食後は地下鉄を乗り継いで漢江の南に渡り、蚕室へ。

蚕室運動場

ソウル五輪メイン会場でありサッカーでもこれまで数多くの日韓戦が開催されたスタジアム。特にフランスW杯予選のアウェイの試合が思い出深い。確か土曜の13~14時くらいのキックオフで、学校から帰ってTVを付けたらゴール裏を埋め尽くす青い日本サポーターが目に飛び込んできた、あの画は今もよく覚えている。
 スタジアムの周囲には特に柵などは無く、入口まで近付けたので見てみると、今は1階部のみ座席を更新しているようだ。調べたら最近改修工事が始まったらしい。

蚕室競技場(内部)

 この近くにはロッテワールドタワーという高さ555mの韓国で一番高いビルがあり、展望台もあるので行こうか迷ったが、既にソウルタワーに行ったばかりだしここはパスして地下鉄で再び漢江の北、東大門に戻って、サッカーショップへ。

Capo Football Store(東大門)

日本で言うKAMOをよりコンセプト色を強めた様な店。最上階はサッカー書籍や展示コーナーがある。さすがというか売り場にはトッテナムユニが前面に。孫興民はコンビニチェーンのイメージキャラクターだったりよく広告を見かけた。

Capo Football Store店内

この店の隣にはアディダスの直営店があり、その他スポーツショップが幾つか並んでいるが、それは昔ここに東大門運動場という競技場があった為と思われる。今は東大門デザインプラザという、あのザハ・ハティドが設計した施設となっている。SNSで教えて頂いたが、ソウル五輪以前はここでも日韓戦が開催されていたという。

東大門デザインプラザ

東大門からはまた地下鉄で鍾路というエリアにある大型書店に向かった。ここで何かしらのサッカー関連の雑誌などあれば買おうかなと。行くと欧州のサッカー誌はあったものの韓国のは見付けられなかったのだが、代わりにKリーグの今季の年鑑があったので購入。

 と市内を回っているうちに夕刻となったのでホテルに戻り(書店から電車で一本)、チェックインして少し休憩した後夕飯に向かった。今回泊まるのはソウル駅から電車で15分ほどの場所にある永登浦という場所で、それなりに駅の規模は大きく駅前には百貨店やカフェなど小奇麗な店が並んでいるものの路地を一歩入れば飲み屋街が広がるという、日本で言えば川崎、錦糸町、北千住の様な雰囲気の街。事前に調べて行ってみたかったサムギョプサル屋に入る。18時半で既に混雑していたがタイミング良くすぐ入れた。

サムギョプサル

素材は店員が焼いてくれる。付け合わせの野菜はセルフサービスでお替り自由。美味かった。

 食後は再びバスに乗って永登浦に隣接する汝矣島(ヨイド)というエリアにある63ビルの展望台で夜景を見る。

63ビル
63ビルから望むソウル市街

 今日だけでかなりバスに乗ったが、運転は日本に比べて基本荒い。4月に京都、大阪行った時は東京に比べてバスの運転がアグレッシブだと書いたが、それ以上。運転手の中にはラジオ?をかけながら運転する人もいてタクシー運転手がバスを運転していると言えば想像出来るだろうか。停留所に停まる時も、大雑把に停まって客がバスの方に駆け寄って乗車する感じで。後、これはバス以前の話だが韓国は日本と逆の右側通行なので、最初はその違いを把握するのに手間取った。

 そんな事もありつつホテルに戻り、初日は25000歩も歩き倒したので即就寝。

日産スタジアム観戦300試合

 学生時代、本格的に試合を観に行くようになってから簡単な記録を付けるようになった。出場選手、スタッツといった深い内容では無く、日付、大会名、カード、得点者、スタジアム、観客数などを書いただけのシンプルなリストなのだが、これのお陰(+社会人になってからはこのblogで観戦記を書いているお陰)で記憶もある程度辿れて助かっている笑。観戦には11人制サッカー以外にもフットサル(Fリーグ、代表戦)、ブラインドサッカー等も含み、先日のベススタで計906試合。旅行から帰った後、観戦記録を付けつつ何気なくスタジアム別の試合数をカウントしたら丁度この前のガンバ戦で日産スタジアムでの観戦が300に達していた。全観戦の1/3はここで観ている訳だが、折角なので振り返ってみる。

■最多観客ベスト5
1位:ボカvsACミラン(2007年12月16日/クラブW杯決勝/68263人)
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2位:インテルナシオナルvsFCバルセロナ(2006年12月14日/クラブW杯決勝/67126人)
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3位:日本vsイラン(2005年8月17日/ドイツW杯最終予選/66098人)
barcaw.hatenablog.com
4位:日本vsチェコ(2011年6月7日/キリンカップ/65856人)
barcaw.hatenablog.com
5位:日本vsオーストラリア(2009年2月11日/南アW杯最終予選/65571人)
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これ見るとやはり代表戦とクラブW杯は強い。特にクラブW杯は緩衝地帯も無く、多少の見切れ席でも売ってるのではないかと思う。後は高額なメイン中央付近でも売れるというのもあるかな。
代表戦はよく行ってたのがこの00年代~10年代前半なので必然的にこの時期がランク入りするのだが、3位のイラン戦は予選突破決めた後の消化試合だったのによくこれだけ入ったなという驚きが。4位チェコ戦はザック時代の人気絶頂期だった。

※番外編:マリノス最多観客試合
vs浦和(2004年12月5日/チャンピオンシップ/64899人)
これは全体の7位。この他マリノス戦で6万を越えたのは3試合あり、

vs浦和(2008年3月8日/J1開幕戦/61246人)
vs新潟(2013年11月30日/J1第33節/62632人)
vsFC東京(2019年12月7日/J1最終節/63854人)

いずれも浦和絡みか勝てば優勝という試合。ここからも見て取れるように、マリノスの場合相手と試合ステータス(優勝決定試合)の影響が他クラブより大きいようにも。実際、13年の直前のホーム試合の観客数は28484人(19年は日産がラグビーW杯会場となった関係で8/17セレッソ戦の後は最終節まで三ツ沢かアウェイ開催だった)。勝てばタイトルとなると一気に増えるんだよな。それだけ勝馬に乗りたい人が多いのだろうが、それ以外の価値をどれだけ提供出来ているか、知らしめているかという事でもあると思う。

■最少観客試合
横浜Mvs清水(2020年9月16日/J1第24節/4171人)
barcaw.hatenablog.com
一応この試合が最少ではあるのだが、コロナ禍による長い中断空け後で観客は5000人に制限されていたのは踏まえる必要がある。この試合を含め、観客数ワースト10の内8試合が20~21年のコロナ禍の時期。
この時期を除いた場合最も少なかったのは
横浜Mvs福島ユナイテッドFC(2009年11月1日/天皇杯3回戦/5499人)
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改めて当時の観戦記を読み返すと、当時ユース昇格2年目の水沼に「J2に修行に出すべき」とか書いていて苦笑せざるを得ない。あれから実際に様々なクラブに所属した後復帰し、今はベテランとしてチームのまとめ役というのも感慨深い。

■初観戦試合
横浜Fvs浦和(1998年3月25日/J1stステージ第2節/24310人)
この年に近所にこのスタジアムが出来て行ってみようという動機だったはず。丁度黄金世代の高卒1年目だったのでフリューゲルスには遠藤保仁、浦和には小野伸二がいた。浦和監督は当時は三菱生え抜きのイメージ強かった原博美氏で。思えばフリューゲルスの試合をこの目で観る事が出来たのは貴重な経験だった。翌月にもう1試合(中田、呂比須洪明甫がいた平塚戦)観ている。

マリノス初観戦試合
横浜Mvs浦和(2001年4月7日/J1stステージ第4節/30759人)
マリノス戦自体は98年に三ッ沢で観たのが最初なのだがこのスタジアムでは2001年が最初。対戦相手に井原さんがいたのはやはり違和感あった記憶がある。浦和は他に小野や現SD西野氏、ベンチには福田氏がいて、マリノスには能活、俊輔、城ら代表組がスタメンでベンチには田中隼磨と、ドーハ世代からアトランタシドニーアテネ世代が揃った時期でもあった。この試合、マリノスは0-1で敗れたが、その後も得点力不足が響いて0-1で競り負ける事が多く、残留争いに巻き込まれた。

■最も“奇妙な”試合
JAPAN STARSvsWORLD STARS(2008年6月7日/親善試合/63143人)
最後にこれを。あの元日本代表&旅人の某氏とその所属事務所が仕掛けた大イベント。JAPAN STARSは監督釜本氏、選手は前園、山口素弘、秋田、名良橋らアトランタ、フランス組がメインで、WORLD STARSは監督モウリーニョ、選手はダービッツセードルフ、サモラノ等なかなか豪華なメンバーだったが、試合内容よりもその雰囲気が印象深い。何と言うかお行儀よく演劇でも観ているかのような静けさで、イベントとしての企画の完璧さとのギャップでどうも居心地が悪かった。6万以上いてあんな雰囲気の試合は今後経験したくないものだ。イベント自体はよく練られたものとは思ったが、ピッチ上にいる元選手達を見ながら、前日やこの試合の後は都内で豪華な接待があるんだろうなと思ってしまった笑

 最近は予定に合わせて必ずしもここで観るのが最優先では無くなっては来ているが今後も一番身近なスタジアムではあり続けるだろう。次は9月末の神戸戦か。恐らくシーズンの行方を決めるビッグマッチ。

九州行(最終日)

 最終日は11時の便で帰路へ。ホテルは博多駅前なので、朝食は駅で食べようと思っていたのだが8時過ぎの時点でどこも並んでいて、一旦とある定食屋に並んだものの一向に列が進まず、こりゃ空港で土産買う時間も怪しくなってきたなと諦めて空港へ向かった。

朝の博多駅

 今回昼の便で帰ったのは、普段は夜の便で帰宅も遅いので、たまには昼にのんびり帰ってみようかと。空港に着いた後は土産を買い、レストランも空いていたので10時前にようやく朝食、というか朝昼兼用をば。

 そして11:25に離陸。雲は多かったが眼下の景色を眺めながらの飛行となった。

関西上空

そしてこういう時はいつもスタジアムを探してしまう。

エコパスタジアム

写真には写ってないがヤマハも見えた。西から羽田に向かう航路は静岡の南沖を通るのでこの2つは見えるだろうとは思っていたが。
そして着陸直前にはこちら

フクアリ

こうして見るとスタジアム周辺に練習グランドが隣接するドイツっぽい雰囲気がある。

 15時前には家に着いて、そこから洗濯など諸々こなしてもまだ夕方。昼に帰るのも悪くないな笑。さすがに帰って来たばかりで疲れもあったので、夜のマリノスvsFC東京は年チケをリセールに出してパス。DAZNでの視聴となった。
 

J1第24節 福岡×新潟(ベススタ)

  • 九州行3日目

 3日目はホテルから歩いて10分弱の距離にある郷ノ浦港にて博多行きの船を待つ。かなり人が多かったが、芦辺港から博多へ向かう便が船体故障で運休となり、その影響もあったようだ。壱岐からの船便は博多、対馬、そして佐賀の唐津行があるのだが、当初は印通寺港からの唐津行を予定していた。だが港に到着後の唐津城唐津駅などへの移動手段や荷物の預け場所などを考えたら結構時間を食いそうだったのと他に行ってみたい場所を思い出したというのもあり、博多に戻る事に。10:30頃に博多港着。

  • 福岡県内周遊

 港から博多駅にバスで向かい、まずは荷物を預けて身軽になろうと思っていたら博多駅のコインロッカー、荷物預かり所は全て埋まっており、結局キャリーケースを引きながらの移動となった。とにかく博多駅周辺は人が多く、国内外の観光客が多かった。国外だとアジア系がやはり多い。小倉方面の在来線に乗って福間駅で下車し、そこからバスで宮地嶽神社へ。ここは↓にあるような海に向かって一直線に伸びる参道で有名で、年2回太陽が直線上に位置して参道が照らされるという。

宮地嶽神社より参道を望む
本殿

駅に戻るバスは1時間に1本なのだが、御朱印を貰う為に並んでいたら時間が過ぎてしまい、暑い中を徒歩で戻る羽目に。測ったら2.5kmほどだったが、途中で休憩がてら昼食を摂って駅に戻り、再び小倉方面へ。小倉の1つ手前、西小倉駅で降りて歩いて5分ほどの場所に次の目的地はあった。

ゼンリンミュージアム

ここはSNSで知って以前から行ってみたかった場所。伊能忠敬の日本地図や、中世ヨーロッパにおける日本の描かれ方など地図に関する様々な展示がある。途中窓が開けた場所が幾つかあるのだが、北九州のスタジアムも一部見えた。

小倉駅方面(ミクニワールドスタジアムも見える)

 このまま小倉駅まで歩き、新幹線で博多に戻る。在来線で合計1時間以上掛けて小倉に行ったが、新幹線だと僅か15分笑。博多駅近くのこの日の宿にチェックインして少し休憩した後で今日の最後の目的地へ。

  • 福岡vs新潟

 旅程を考えていた時、この日は博多泊にするか夜の便で帰るか迷っていたのだが、この日アビスパの試合がある事を知り、空港の傍で試合があるなら行ってみようかと。前回行ったのはまだレベルファイブスタジアムと呼ばれていた2012年。
barcaw.hatenablog.com
 博多からは地下鉄で空港まで行って徒歩orバスかと思っていたが、ルートを検索すると博多バスセンターから近くまでバスが出ているとの事だったのでこれを利用・・・したは良いのだが駅周辺の道路混雑で15分ほど到着が遅れ、出発後も渋滞でなかなか前に進まず。予定の倍、40分ほど掛かった。なお、各サイトで紹介されているアクセス情報は東平尾バス停下車という記載が多いが、マップを見るともう少し先で降りた方が近いように思われたので席田会館バス停で下車。ここからだとスタジアムまで7~8分だが、アウェイスタンド側なので、アウェイサポやメインスタンドで観る以外はやはり東平尾下車が良さそう。自分はバクスタだったのでスタジアムに着いた後半周する事になった。

今日の観戦場所

11年前も同じような場所から観たが、当時は座席も背もたれ無しの長椅子だった記憶。2019年ラグビーW杯を機に個席化された。ここからだと福岡空港に着陸する飛行機の列が見える。

 今日の試合は7位福岡と14位新潟、勝点差は10という対戦だったが、序盤から新潟がボールを繋いで攻め込む展開。サイドに展開するパターンが多く、両サイドハーフ三戸の仕掛けからチャンスを作り、前半半ばにクロスを長谷川が押し込んで先制(後にOGに訂正)。その後も新潟に幾つかチャンスがあったが、特に目を引いたのは長倉。今夏に群馬から移籍してきたばかりの選手だが、単騎突破で相手を抜いてシュートまで持ち込んだり、スルーパスに反応してGKと1対1を迎えるなど(これは福岡GK村上にセーブされる)、スピード、アジリティがあり前線で出来る事の多いアタッカーという印象。J1に慣れれば一定のゴール数を挙げる事が出来るのではないかと思う。それ以外だと三戸は以前よりドリブルの切れが増したようにも。マリノス戦ではミドルを叩きこまれたが、この人の活躍はU22代表にとっても大きい。海外移籍の低年齢化でU22世代もチマ、山本など今夏だけでも何人か渡欧してこれからどれだけ試合に出れるか、そもそも予選で呼べるか不透明な中で、U22のコアメンバーでJ1レギュラー格の選手は実はそんなにいない。半田が負傷で長期離脱してしまった今、この三戸と京都の川崎、柏の細谷くらい。U20から松木、高井が昇格する可能性もあるが、J1で常時プレーする選手が少ない中でこの三戸に掛かる期待は意外に大きいように思う。イメージとしてはアテネ世代における田中達也の様な攻撃のジョーカー的役割。

 福岡は新潟に押されつつ時折カウンターでゴール前に近付く展開だったが、最後しっかりシュートまで至るのはさすがだった。左から金森が仕掛け、単純にクロスを上げるだけでなく低め、浅めのボールを中央に入れてルキアンが落としてそこに山岸や佐藤、という形が出来ているようで、惜しいシュートもあった。前半は0-1で新潟リード。
 後半は序盤こそ新潟の攻勢が続いたが徐々に福岡が押し返すようになった。先ほどの浅いクロスだけでなく、大きく上げてファーサイドで頭で折り返してゴールを伺うパターンもあり、左右両サイドから揺さぶる攻撃を見せたのだがゴールは遠い。途中から右サイドに紺野も入って更にサイドからの圧力が増し、決定機も1~2度あったのだがゴールならず。前半からスコアは変わらず新潟の勝利。

アウェイ側

 今日印象的だったのは観客の声の大きさ。バクスタなので普段は手拍子やこの日配布されたハリセンがメインなのだが、福岡の攻勢時、特に前半金森が左サイドでボールを持って仕掛けた時の歓声は、普段自分が観ている日産始め首都圏のスタジアムで聴くより一段大きかった。上の屋根に響いているのかもしれないが、常連組、初めて来たと思しき人、関係なく皆よく声が出ているなと。これも九州という土地柄だろうか。

ホームゴール側

 帰りも行きと同じ席田会館バス停から乗車。博多行きは21:11発、その次は35分だったので終了後すぐにスタジアムを出た。幸い並んでいるのは2人ほどですぐに座れて、道も空いていて20分ほどで博多駅に到着。既に21時半だったが、さすが博多ともなるとこの時間も空いている店は多く(金曜夜なのでどこも混んではいたが)、地下街で軽く晩飯を食ってホテルに戻った。