J2第34節 横浜FC×鹿児島U(三ッ沢)

  • 日曜の観戦

 基本的に週末遠出したりサッカー観に行くのは土曜で、日曜は近所に散歩や買い物行くくらいで自宅で静養というサイクルなのだが、昨日は出掛けつつ日立台レイソルvsマリノスに行く事も検討はしたのだが、冷たい雨に打たれて試合を観るのは先日の八戸で十分経験したのでこれ以上は勘弁、という事で断念。日程見ると日曜は三ツ沢で試合がある事を知り、天気も持ちそうだったのでそのままチケを購入。横浜FC戦は3月の仙台戦以来。
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 13:15頃に三ツ沢公園に着いて、昼飯に何か買おうかとメインスタンド前広場のキッチンカー群で調達。そう言えば今日は長崎の新スタジアム杮落としなのを思い出し、同クラブとの関わりもある岩崎本舗の角煮バーガーをば。

角煮バーガー

ちなみに支払いは完全キャッシュレスだったが交通系ICカードが使えたので特に問題無し。

 そして入場して着席。今日は三ッ沢観戦時恒例のメインスタンドアウェイ寄り。隣のブロックは関係者や招待席の様だったが、隣に座っていたのはマリノスユース出身の某元選手だった。マリノスを始め幾つかのJ1クラブで活躍して引退した人だが今日の両クラブに所属歴は無く、横浜FCに元チームメートやユースの後輩が何人かいるから観に来たのかなと思っていたのだが、今は地元でサッカースクールを営む傍らで某クラブのスカウトもしているとの事で、その関連か。あまり言うと分かってしまうが、この人は生まれる時代がやや早かった感もある。現役当時はそのプレースタイルがハマるクラブは日本にあまり無く、本来のポジションとは別の場所で起用される事が多かったが、今ならかなり重宝されるだろうし、海外移籍や代表入りも十分有りえたのではないかと思う。
 そんなこんなで14時となり、選手入場し試合開始。

選手入場
  • 試合

 思えば鹿児島ユナイテッドは8月に清水戦を観たばかり。
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奇しくも2試合とも自動昇格圏内にいるチームとの試合となるが、前半からサイドを起点に攻め込む場面は幾つかあったものの、枠内シュートはそれほど無かった。クロスが跳ね返されたこぼれをエリア外から狙う場面もあったが枠内には飛ばず。
 横浜FCは最終ラインにフィード力のある福森、その前方に突破力ある中野がいる左サイド中心に攻める場面が多く、前半15分頃に左クロスをファーサイドにいたジョアン・パウロが折り返し、中央で小川が詰めて先制。前半はそれ以上ゴールは生まれなかったが、横浜FCが手堅くコントロールする内容だった。

 後半もこの展開で、時折鹿児島が攻める場面はあるものの決定機までには至らず、横浜FCが幾つかチャンスを迎える。一度右クロスから高橋?のヘッドは完璧にゴール隅を捉えたが、これは鹿児島GK泉森がファインセーブ。完全に1点物のヘッドだっただけに素晴らしいセービングだった。
 時間と共に両チームは選手交代で前線をテコ入れしたのだが、横浜FCのFW櫻川に注目していた。

櫻川ソロモン

アフリカにもルーツを持つ日本人選手は近年増えているが、長身細身なタイプが多い中で、この選手は胸板が厚く今まであまり見ないタイプなのが気になり。まるでベルギーのルカクの様な体型だが、今はそれがなかなかゴールに反映されない状況。今日も前線でのエアバトルで存在感を見せていたが、このポテンシャルをゴール数に結び付けたいよなぁと。
 終盤15分ほどは鹿児島が押し込む展開となったが、横浜FCは冷静に守り切ってそのまま1-0で勝利。3位長崎が勝った為今日の昇格は無くなったが、清水が引分けて首位浮上。次節勝てば昇格が決まる。最後にリーグ戦で負けたのは5/6千葉戦で、以降4ヶ月無敗を維持している安定感からも自動昇格は確実だと思うが、次節はアウェイで6位仙台、その次もホームで5位岡山と上位勢との対戦が続くので簡単ではない。
 鹿児島は残り4試合で残留圏まで勝点10差と厳しい状況。清水戦、横浜FC戦共に0-1と僅差だが(特に清水戦は終盤にPK失点)、内容的にはそれ以上の差を感じたのも事実。
 今日の観戦場所は両チームサポ混在エリアだったが、鹿児島ユニを着た人も結構いて、遠征組の他に首都圏在住の出身者が来ているのかなと。ゴール裏も数百人規模で来ていた。やはり現地で観たチームには情が移ってしまうので、厳しい状況は承知の上で残り4試合頑張って欲しいと思う。

アウェーゴール
  • 試合後

 帰りはそのまま歩きで横浜駅まで。移転後の吉村家にはまだ行った事なかったので寄ってみたが、並び列が尋常ではなく1時間以上の待ちは確実だったので諦め、近くの天下一品(ここも久々)に寄った後帰宅。

J1第32節 横浜M×FC東京(日産)

  • 横浜散策

 8/11以来の日産スタジアム。試合は17時からなので昼間は横浜近辺を周ってから行こうと、前々から気になっていた場所へ。そこは根岸駅からバスという場所にあるが、京浜東北を降りたのが13時頃だったので駅周辺で昼食。幹線道路沿いの店に入る。

根岸 とんかついぶき「ロースかつ定食」

店でこうした本格的な豚カツ食べたのはかなり久々。美味かった。

 食後はバスに乗り、終点で降りて目的地へ。

横浜市電保存館

元々博物館、歴史館巡りは好きなのだが、ある時たまたまマップ上で目に入って以来気になっていた。1972年に廃止された横浜市電の実際の車両やその歩み、また市電に限らず横浜の交通全般についても紹介されている。

市電の車両
横浜都市交通の紹介

 車両が1~2両展示されてちょっとした説明がある程度と思っていたら、かなり本格的な展示施設だった。展示の中にはジオラマと映像を組み合わせたコンテンツもあり。先月行った鹿児島市など、市内中心部の移動に路面電車が走る街には少し憧れる。

 見学を終えた後はスタジアムへ。近くのバス停から横浜駅行きのバスが出ていたのでそれに乗車。30分ほどで着いた後は横浜駅で諸々買物して新横浜に向かった。16:20頃に到着。

スタジアム着

少し経って友人も合流して試合開始。

  • 試合
試合前

ACL決勝以来のバクスタホーム側での観戦。お互いリーグでは中位だがマリノスは連敗、FC東京は連勝と対照的な状況で迎えたこの試合、先制したのはマリノス。相手ゴール前での細かく繋いで最後はアンロペが決めた。先制したのに加え、このゴール時の相手の淡泊な守備もあって今日は3-1くらいかなとこの時は思っていた。
 しかしFC東京は先制時こそ淡泊だったがその後は粘り強い守備でマリノスの攻撃を抑え、攻撃時は長いパスを効果的に使ってマリノスゴール前でボールを持つ場面が増え始める。その流れで右SB長友のクロスからのシュートはDFがブロックしたものの、跳ね返りを走り込んだ左SB岡が押し込んで同点。この失点パターンもここ数試合でよく見る、DFが相手のシュートをブロックしたり体を張って防いだプレーを次に繋げられず、結局相手にボールをキープされて直後に失点してしまうという流れ。先日のACL光州戦、リーグ広島戦でもそんなシーンがあった。そのまま1-1で折り返し。

 後半は開始からマリノスが攻勢で、松原、永戸のエリア外からのミドルがゴールバーをかすめるなど惜しい場面はあったがゴールならず。そのまま後半15分頃を迎えて、試合の流れは15~20分で変わるよな、と友人と話していた所に、カウンターでクロスに抜け出したヤンマテが相手GKと1対1になるも防がれその後の展開でもゴールならずという場面があり、そのすぐ後にカウンターで抜け出したFC東京の俵積田が畠中や松原に寄せられつつGKポープとの1対1を決めてFC東京が勝ち越し。今振り返ればこの試合のターニングポイントというべき時間帯だった。
 その後はFC東京の守備が目立ち、マリノスがボール支配するものの上手く守られ、逆にカウンターを食らう場面が。そんな展開でも、個人技によるゴラッソでもOGでも1点入ればまた流れが変わるとは思っていて、次の1点がどちらに入るかが大事だなと思っていたところに、AT突入直前にカウンターから最後は仲川に決められて1-3。ATは8分あったがこのゴールで試合はほぼ決した。ATもマリノスが攻めるもボールを奪われカウンターを浴びるシーンが幾つかあり、そのまま試合は終わった。

アウェイゴール
  • 試合後雑感

 現地で観た試合では、9/13京都戦(●1-2)は前半早々の退場で1人少ないという状況だったのであの結果も止む無しとは思っていたのだが、今日の試合はDAZNで視た光州戦、広島戦の通りというか、こんなに守備が脆かったっけ?と驚くほどの出来だった、DFラインの裏を狙われて、狙い通りにパスを通されチャンスを作られ失点する場面が目に付くが、今日の試合を観て思うのは中盤の守備。相手がロングボールを蹴って、最終ラインが頭で跳ね返しても、それを拾うのはほぼ相手なので結局自陣深くまでボールを運ばれてしまう。最終ラインと中盤が間延びというか、変なスペースが空いてそこを相手に突かれる場面が目に付いた。
 ポステコグルー就任以来、良い時のマリノスは、たとえ相手にリードされて終盤はリスクを負って攻めざるを得ない状況でも被決定機は少なく、相手にボールが渡ってもすぐボールを奪い返して次の攻撃に繋げるのが強みだったと思うが、今はボールを奪われた後、マリノス陣内まで運ばれてピンチを招くシーンが続いている。中盤が試合を司る要というより、最終ラインと前線を繋ぐ単なる中継地になってる感もある。結局、今のマリノスの攻撃は前線の3人(アンロペ、エウベル、ヤンマテ)がいかに良い形でボールを受けるかになっているので。
 
 リーグはこんなシーズンだが、それでもカップタイトル1つでも獲ればシーズンの印象が一変するほどのインパクトがあるので、ルヴァン、天皇杯に注力して欲しいところ。

  • 試合後

 友人とは新横浜駅で別れた後、そのまま帰宅。先週の八戸は雨は抜きにして気温自体は快適だったが、首都圏でもようやく暑さのピークが過ぎた感。

八戸行(2日目)

  • 旅行2日目

 2日目も雨、というか前日より更に雨脚は激しい。事前の計画では早朝に館鼻岸壁朝市という海沿いで開かれる朝市に行こうと思ってたのだがこの天候で断念。普段の旅より遅めにチェックアウトした後は海沿いに向かう。
 この種差海岸は芝に覆われた珍しい景観との事で種差海岸インフォメーションセンターという施設に寄ったのだが、かなりの風雨で折り畳み傘だと吹き飛ばされないようにするのが精一杯という有り様。施設内を見学し、海岸は施設入り口から眺めるに止めた。

種差海岸

 その後は海沿いを北上して蕪島へ。

蕪島神社

強風を受けながらどうにかこの階段を上って神社を参拝。ここはウミネコの繁殖地として有名で、シーズン(3-8月)には数万羽が飛来するとの事だが、今は9月でただ風雨吹き荒れるのみ。ちなみに種差海岸でも蕪島でも大宮グッズを身に付けた人がいた。これも試合日翌日によく見る光景。

 その後は八食センターに向かった。海鮮物中心に様々な店が並び、飲食店も併設という場所。

魚屋

ここで土産を買って発送し、昼食。

海鮮丼

この天気だし多少空いてるかなと思ったが広い駐車場で停める場所探しに苦労するほどの混雑ぶりだった。

 車を返すまでまだかなり時間に余裕があったので施設内を散策しつつ時間を潰し、14:30に車を返却。帰りはそのまま八戸駅から新幹線で東京へ、というのは面白くないので在来線で北上し三沢空港から帰る。
 三沢駅からシャトルバスに乗る予定だったが、到着が遅れ予定から10数分遅れで乗車。雨の中バス停で待っている間、一緒に並んでいた人と少し会話したのだが、その人は日帰りで三沢の温泉に来たらしい。自分も今回の旅について話しつつ帰りは空路でと言うと「ああ空港潰しですね、私も色々な空港行くの好きなんです」と。去年の波照間旅で同宿の人達と会話した時も感じたが、旅の目的は人それぞれというか、皆何かしらの目的や自己ルールで周っているんだなと。そもそも未踏スタジアムと未踏地目的に旅行している自分がそうなのだが。

 16:50発の便だったが機材到着が遅れて1時間ほど遅延。最終的に18:10頃に離陸し、雨雲を突き抜けた後は西の空がまだ明るかった。

帰りの便から望む夕景

この2日間ほぼ雲に覆われていた為、こうした空が新鮮に感じられるほど。1時間もしない内に首都圏が見えてきて19:15頃に羽田着。

首都圏上空

 珍しく天気に恵まれない旅だったが、奄美で天気が良すぎた分の反動か笑。東北はまだ幾つか未踏スタジアムがあるのでそれも追々巡りたい。

J3第29節 八戸×大宮(プラスタ)

  • 連休旅

 今週末は元々広島vsマリノスに行くつもりだった。試合というかスタジアム目的の計画だったが、7月にJ後半戦日程が発表されたら即手配しようと思っていた所、両チーム共にアジアの大会に出る為日程の確定が遅くなり、最終的に22(日)18:30開始と。23(月)は在宅の予定で、旅行は土日想定だっただけにこれは誤算で、今年は断念。
 で、どこか別の未踏スタジアムに行ける試合はないかと日程を見ると21(土)に八戸vs大宮というカードが。東北は他にも秋田、福島、いわきなど未踏のスタジアムが結構残っているのでこのタイミングを逃すまいと八戸旅を決めた。

 朝6時半の新幹線で八戸に向かう。東京は6時時点で既に気温30℃近かったが、八戸は14℃。9月でも連日の真夏日でウンザリしてた所にいきなり秋になった感覚。まぁ涼しいだけなら最高なのだが、今回は雨がずっと降り続く天候ではあった。基本的に旅行する時は好天なのだが・・・。
 八戸駅前で車を借りて、まずは近隣にある櫛引八幡宮へ。

櫛引八幡宮

南部一之宮と称しているが、正式な社格ではなく南部家と深い関りがある事による自称だという。まぁ由緒に特に関心は無く、その名前からリオ五輪代表だったGKを思い出して寄ってみたという次第なのだが。この地名然り、あの選手も青森出身なので、地元に代々続く家柄なのだろうな。
 参拝後は近くの根城へ。南北朝時代に南部氏の居城として築かれたという事だが、由来を調べて南部氏は奥州土着ではなく元々甲斐源氏の流れを汲み、甲斐から奥州に渡った氏族である事を知る。中は広い公園で、その端にある本丸のみ有料ゾーンとなっていて建物が一部復元されている。

根城本丸

 ここから海側に行くか内陸部に向かうか迷ったが、内陸部の十和田湖奥入瀬渓流方面へ向かう。距離にして約60km。途中の山道も含め基本は2車線道路だったが、舗装の状態はまちまちで雨で深い水溜まりが出来ている箇所も多かった。こうして十和田湖に到着。

十和田湖

丁度昼時だったので湖畔の食堂で名物というヒメマスの定食をば。

ヒメマス定食

 食後は奥入瀬渓流方面に移動。

奥入瀬渓流

全長14kmに及ぶ渓流。場所柄、数キロトレッキングするのが基本の様だが、時間も限られていたので2ヵ所で車を止めて周辺を見て回るに止めた。この時点で気温は12℃と完全に秋の気候。
 そのまま渓流を走り抜けて八戸までは行きと異なり十和田市街を経由して戻る。途中の道の駅で休憩&土産を買いつつ17:00前にホテルにチェックイン。試合は18時からなのだが、往復120km以上運転の後だったので少し休憩してからスタジアムに向かった。

  • プライフーズスタジアムへ

 スタジアムは八戸市街地から北に車で20分ほどの場所にある。シャトルバスもあるようだったが駐車場も完備されているとの事で車で向かう。車を停めたのは丁度18時頃で、試合始まって5分ほど経った頃にようやく着席。

スタジアム外観

この時はまだ小雨が降っていて周囲も皆ポンチョ、レインウェアを着用していたが、今回の旅にあたって雨中の観戦は予想されたとは言え家にあるのは青いマリノスポンチョしかなく、さすがにそれを着る訳にはいかないので苦笑、雨雲レーダーを見ると少し経てば雨は止みそうだったのでそれに期待しつつパーカーでどうにか凌ぐことにした。

  • 試合
ホーム側

J3首位を独走する大宮と中位の八戸という試合だが、今季はJ3も昇格POがあり6位まで昇格の可能性がある為、八戸も十分チャンスがある。大宮には昨年から定位置を確保し、A代表のTPにも選ばれた経験を持つCB市原がいて是非この目で観てみたかったのだがU19代表の試合と重なった為今日は不在。とは言え大宮のスタメンにはJ2経験は勿論、アルトゥール・シルバ、杉本、石川などJ1経験もある選手もいてやはり大宮優勢かなと思っていた矢先にオリオラ・サンデーがゴール前で反転して右下隅に強烈なシュートを決めて先制した。経歴を見て知ったのだが、高校から日本に来て徳島でプロ入りし、7月までは八戸にいた選手という。このゴールはJ3レベルを越えたシュートだったが、これまでのキャリアでゴール数そのものは多くない。優れた身体能力が得点力に結び付かない例はよくあるが、点を決めるにはそれだけシュートテクニック、相手との駆け引き、動きの質といった要素が大きいんだろうな。
 先制された八戸だったが、その後はむしろ大宮を押す展開。レフティの司令塔山内が中央、サイドと展開して主導権を握り、前半半ばには山内が中央に当てたパスの落としを決めて同点。この山内は良い選手だなと経歴を見ると北海道出身で旭川実業高から札幌大を経て去年八戸でプロ入りという。恐らく選手権には出場歴あると思うがU代表歴は無いはず。J3はこうした強豪高、ユース所属ではない選手にとっての登竜門的位置付けだと思うが、この選手もいずれ上のカテゴリでプレーするのではないかと思う。
 八戸はその後も優勢で、前半の終わり頃には左サイド遠目の位置から放ったミドルが大宮の選手に当たって軌道が変わり、そのままポスト直撃してゴールイン。前半の内に逆転した。予想を越える展開で、前半終了時はこのまま八戸が押し切るかなと。

 この頃になると雨も上がり、ハーフタイムはスタジアムの外に出て何か腹に入れるものを調達。寒かったのでおでんなどにも惹かれたが、並びも考えて焼きたてのピザを購入。

スタジアム外のスタグル街

 後半は大宮が押し返すようになり、八戸は徐々にボールを前に運べなくなった。序盤から何度も八戸ゴール前に迫るシーンが続き、八戸は何とか耐える展開だったが、半ば過ぎにエリア外から小島がミドルを決めて同点。この時間になると、八戸のゴールエリア内に何度もボールが入るようになってもう1点入る匂いは十分だったが、同点から約10分後に左クロスからエリア内でフリーの泉が合わせて逆転。終盤は八戸が追い付くべく前に人数掛けるシーンもあったが決定的なチャンスは生まれず、そのまま試合終了。

 首位大宮が押し切ったという試合だったが、八戸も十分勝機はあったと思う。八戸の試合は5年前に鳥取で観ているが、当時の観戦記を読み返すと意外な見応えがあったと書いているので、J3の中堅チームとして一定の地位は築いているのかなと。また監督は石崎信弘氏なのも知ったが、手堅い中に先ほど述べた山内の様な技術に優れた司令塔を置くサッカーはこの人らしさを感じた。
 大宮はこれで残り9試合あるとは言え2位とは勝点16差、3位とは17差。自動昇格と優勝はほぼ確実かな。このチームに関してはレッドブル資本となってどうなるかが興味深いところではあるが。

  • スタジアム

 今回はメインスタンド中央寄りの席で観戦。

メインスタンドより

専スタだけあってピッチは近く非常に見やすかった。この天候だったので屋根があればとは思ったが、映像装置の意外な大きさには驚いた。

アウェイゴール裏と映像装置

三ツ沢のより大きいのではないかと思う。余談だがこの画像に出ている様に、試合中時折現地の風速が表示されていたが、このスタジアム特有の気象条件(例えば強風など)があるのだろうか。

  • 試合後

 終了後はホテルへ戻り、車を置いた後は近くの繁華街でラーメン屋に寄ったのだが、カウンターの隣席にいた3人組は大宮サポで耳に入って来る話だと3人共たまたま今日現地で知り合ったようでチームや選手、これまでの遠征歴について色々語っていた。これも遠征ならでは。

J1第30節 横浜M×京都(三ッ沢)

  • 1ヶ月ぶりJ1観戦

 ふと気が付けば、J1の試合は先月11日の神戸戦以来だった。三ッ沢開催は天気予報を見ながら行くか決めるが、そうしていると通路側席はすぐ埋まってしまうジレンマ。結局メインアウェイ側のミックス席を確保。相手が近隣クラブならこのエリアは実質アウェイエリアとなるが、今日は遠地のチームだし文字通りの両クラブサポ混在エリアかなと。
 平日三ツ沢はいつも開始に間に合わないが、今日も前半20分頃に到着。バスを降りて公園内をメインスタンドに向かって歩いていると、ホームゴール裏~メインスタンドの間にもキッチンカーが。

三ツ沢公園内キッチンカー

 つい10年程前までは球技場ゲート内くらいだったのが、ホームゴール裏ゲート前、メインスタンド前広場など年々エリア拡大してついにここにもか。横浜FCもそうだが、市と色々交渉してきた結果なのだろうな。

  • 試合
今日の観戦場所

 公園内を歩いている時に西村の退場を知ったのだが、着席した直後に京都が先制。中央やや右寄りで抜け出たM・トゥーリオのアシストを逆サイドにいたR・エリアスが流し込む形。京都はその後も中盤でボールを奪い、サイドに展開してクロスという形でマリノスゴールに近付く場面が多く、マリノスとしては京都のプラン通りの戦い方をされていたが、中盤での数的不利のみならず、サイドに人数掛けて攻撃する京都にあまり対応できてない(何度もクロスを上げられる)面も感じられた。
 そんな中でマリノスはたまにカウンターで攻める時、特に良い縦パスが入ったり、エウベル、ヤンマテが良い形でボールを受けて前に仕掛けた時に可能性を感じさせたが、そうした流れで奪ったCKから最後はOGで同点。前半の内に追い付けたのは大きかった。その後もお互いチャンスはあったがそのまま同点でハーフタイム。

 今日は風がアウェイ側からホーム側に強く吹いていて、いつもなら前半アウェイ側、後半ホーム側に攻めるマリノスが逆だったのは、コイントスで勝った側が逆風を嫌ってエンドを変更した為だろうか。風の影響は特にGKに大きく、ゴールキックパントキックが逆風だと押し戻されてハーフラインを越えない事もある一方で、追い風だと伸び過ぎてそのまま相手GKに渡る場面も。
 そんな中で後半も前半とほぼ同じ様な展開だったが、10分も経たない頃に縦パスに原が抜け出してマリノスDF陣をかわしてゴールに流し込んで勝ち越し。この選手は前半にも一度頭で惜しいシュートを放っていた様に(GKポープが好セーブ)、高さが武器というイメージ強かったのだが、このゴールは抜け出した後追い付いてきた相手を切り返しでかわしシュートまで持ち込んだ足元の器用さが目立った。これでリーグ8点目。高さはゴール前だけでなくポストプレーでも効いてたし、京都のサッカーを遂行する上で欠かせない選手なんだろうなと。加えて京都はR・エリアス加入後全てが上手く回っている印象を受けるが、原とエリアスはポジションチェンジで原が左サイドに入る時間も長く、右サイドからのクロスをファーサイドから原が頭で狙うパターンもあるようだった。1人の加入(R・エリアス)によって他の選手、ひいては前線やチーム全体に好影響を及ぼす一つの例ではないかと思う。

 京都の勝ち越し後もマリノスは押されつつたまに前線にボールが入った時はゴールを期待させる展開が続き、後半半ばにはヤンマテ、エウベルout→井上、宮市in。だが交代直後のプレーで宮市がシュート後の接触で倒れ込んでしまい、そのまま交代となってしまった。この選手のこれまでを知っていれば余計に大事ではない事を願う他無いが、担架で運ばれる際には京都サポからも無事を願うコールや拍手が送られた。天野が宮市に代わって出場。
 その様な中での後半の後半、だったが、やはりサイドの仕掛けの質は落ちた面は否めなかった。ボールが中央アンロペに入ったら少し可能性を感じさせたが。終盤になるとよりオープンな展開となり、マリノスが相手ゴール前まで攻める反面、相手にその数倍自陣ゴール前まで攻められる場面が続いた。枠内の被シュートも何本かあったがこれはポープが好セーブ。ATも7分あったがそのまま試合は終わった。

アウェイ側
  • 試合後

 終了後、トイレに寄ったりして時間を食ってしまい、バスの並びに出遅れたのでそのまま歩いて下山。いつもの裏道経由だったが、ここからの景色はいつも立ち止まって見入ってしまう。

三ツ沢の丘より横浜中心部を望む

ユース年代ハシゴ観戦(小机→等々力)

- 序
 今日は代表期間中でJ1は無くルヴァンもマリノスは日曜にアウェイ札幌戦という事で、首都圏のJ2、J3の試合に行こうかとも考えたのだが、色々なカテゴリの日程を見ているとマリノスユースプリンスリーグの試合が日産フィールド小机で開催されるのを知った。漠然と横浜国大に整備したグラウンドや久里浜の練習グラウンドを使ってるのかなと思っていたのだが、今季は小机開催が幾つかあるのね。ここは以前トップの試合の前に何度かユースの試合が開催されていて、日産スタジアムのコンコースから試合の様子を少し眺める事はあったが、本格的にここで試合を観るのは初めて。マリノスユースの試合自体、最後に観たのは2015年夏のクラブユース選手権決勝以来となる。遠藤渓太や和田昌士を擁して三ッ沢で大宮ユースを破り優勝した大会。
barcaw.hatenablog.com
 試合は11時からなので終わったら実家にでも寄るかと思っていたのだが、同日に川崎U18とFC東京U18の試合が等々力で開催される事をSNSで知る。無料でしかも16時開始と小机から移動しても十分間に合う時間なので大人の試合では久しくやってないハシゴ観戦が決定。

- プリンスリーグ関東第11節 横浜Mユース×鹿島学園高(小机)
 小机駅経由で向かい、丁度試合開始頃に現地着。バクスタ側の背後にある遊歩道(兼堤防)から試合を観る。

日産フィールド小机

他にも何人か観戦者がいたが皆さん場数を踏んでおられるのか折り畳み椅子や日傘など、8月よりは多少マシとは言えまだ陽射しの強い今日の観戦に向けて準備万端だった。

遊歩道からの観戦

 この試合前までの状況は、消化試合に違いはあるもののマリノスユースは首位東京Vユースに勝点6差の2位/10チーム、鹿島学園マリノスとは勝点12差の7位という状況。4月に鹿島学園ホームで行われた試合ではマリノスが7-1で大勝している。
 
 というのもあってマリノスユース有利な展開かなと思っていたのだが、開始からマリノスがボールを支配して相手ゴールに近付くものの決定機と呼べるシーンは少なく、逆に鹿島学園が序盤にカウンターから効果的に2点取って先行。マリノスの前半の決定機、というか枠内シュートは一度だけだったのではないかと思う。前半30分頃にPKも得たのだが、アンロペみたいな助走で向かって右下隅を狙ったキックは相手GKに完璧に読まれてゴールならず。
 前半の印象としては、悪い意味で昔のJユースらしいというか、上手いけど球際に弱く簡単に裏を取られるサッカーだなと。選手個々を見比べても鹿島学園の方が体格はがっしりしていて、マリノスがサイドからクロスやドリブルを仕掛けても上手く対応されていた。

 後半は場所を変えてホーム側ゴール裏に相当する地上階に下るスロープで観戦。

後半の観戦場所

 後半から6月の福島でのU16代表戦で観たFW浅田が入ってCFに位置したのだが、入って約15分で2点決めて2-2に追い付いた。6月に観た時は俊敏性は感じたものの“大きい”とは感じなかったのだが、今日は入った瞬間にピッチ上のチームメイトと体付きが違うなと。体付きだけでなく、この選手が入った事によって前線も活性化して中盤でボール奪取→サイドに展開→相手ゴール前中央へ、という流れが前半とは見違えるほどスムーズになった。この前半とは劇的に変わった流れを観て、今日試合に出た選手でトップ昇格するとしたらこの選手なんだろうなと。まだ高2だし、2年前に同じ様にユースでゴール量産していた内野も大学進学したので本当に昇格するかは分からないが、今日ピッチにいたマリノスユースの選手で、ユース卒業後即プロで戦えそうなのはこの選手くらいに見えた。現チームではCF的な役割だが、本来は俊敏性もあるのでサイドなどより幅広い位置でプレー出来そう。U16で観た時は浅野、細谷に似ている様に見えたが、今例えるなら「前田大然の要素も加えた浅野、細谷」といった感じ。つまりはフィニッシャーに止まらず、サイドでの献身性、守備も含めた動きでチームを活性化するタイプかなと。

 試合はその後鹿島学園が押されながらもカウンターから右クロスをダイレクトボレーを決めて勝ち越すも、後半30分過ぎにマリノスが同点に追い付き、その後はマリノスの運動量が落ちたのもあって鹿島学園のカウンターを浴びる場面が目立ち始め、一度右サイドからバーorポスト直撃シュートもあったが決め切れず、最終的に3-3で痛み分けという結果となった。

 この試合を観て思うのは最後決め切るCFの重要性。後半から浅田が入って劇的に変わった展開は、トップチームでのアンロペを思い起こさせた。マリノスは自称も含め「アタッキングフットボール」とその攻撃力が評価されていると思うが、実態は最後決め切るストライカーがいるからこそ、その“過程”も映えて見えるのだろうなと。今日の前半、繋いで相手ゴール近くまで攻める割に決定機の少ないサッカーと、浅田が入って全てが上手く回り始めた後半の違いを見てそんな事を思った。

- プレミアイースト第13節 川崎U-18×FC東京U-18(等々力)
 試合後は新横浜まで徒歩移動後、駅近くで昼を食べ、武蔵小杉に移動。改めて思うが東横が新横浜に直通する便利さよ。16時の開始まではまだ少し時間があったので駅構内のカフェで時間を潰して15時過ぎに現地着。
 川崎U18の等々力での試合を観るのは2年振り。
barcaw.hatenablog.com
 当時の観戦記を読み返したが、ここで言及されている川崎の高井はつい先日のW杯予選でA代表デビュー。当時観た時は長身の割にボール扱いが上手いというか、空中戦より繋ぐ方が上手いなという驚きがあったのだが、それから2年でU20W杯→五輪(U23)→A代表と一気に駆け上がった。これもユース世代を観る楽しみの一つ。

選手入場時

 プレミアイーストの状況は、ここも消化試合に違いはあるものの川崎は首位と勝点2差で3位/12チーム、FC東京は10位。その状況通り序盤から川崎が攻め込んでFC東京がカウンターという展開となるが、前半早々に川崎GKのファンブルからFC東京が先制。その後も押し込む川崎と守るFC東京という構図は変わらず、川崎は何度かGKとの1対1の場面も迎えたものの、ここはFC東京GK後藤(U19代表、2023U17W杯にも出場)が防いだ。
 後半もずっと同じ展開だったのだが、これまた開始早々(後半10分頃)にCKからFC東京が追加点、その直後に途中投入されたばかりの浅田がカウンターから決めて3-0。ボール支配されるチームとしては理想的な内容でFC東京が3点リード。その後も川崎が攻める展開は変わらなかったものの、シュートで相手GKを脅かす場面はあまり無かった。後半30分頃にPKを得てこれを決めて1点返したものの、追加点は無く3-1でFC東京U-18の勝利。

- 2試合観戦後の雑感
・今日観た4チーム中3チームはJユースだったが、どこもトップチームの特徴を良くも悪くも踏襲しているなと。マリノスは先ほど述べた様に軸となるCFがいる/いないで内容が大きく異なるのはアンロペ出場/欠場でのリーグ戦を思わせたし、川崎も押し込んで何度も決定機を作りながら決め切れずカウンターで沈むのは近頃のトップチームを思わせる。またFC東京も押される展開で力を発揮するというのはトップチームが0-3から2点返した先日のアウェイ広島戦、0-2から追い付いたヴェルディとのダービーを思わせる。ある意味トップとアカデミーで一貫性がある証左か苦笑。

・試合のカテゴリではプレミアとプリンスの違いは感じた。プレミアの強度は2年前の等々力の試合やそこで勝ち上がった川崎とウエスト王者鳥栖とのファイナルで実感していた事だが、今日も等々力の試合は両チーム共に終始技術と強度を見せていたのに対して、プリンスリーグはその点でムラがあった。マリノスユース視点で言ってしまうと、今日の試合の強度だとプレミアでは厳しいだろうし、“汎用性”をあまり感じなかった。(次項目で詳細説明)

・トップと同じサッカーなのは分かるが、ではこの選手達が大学(もしくはマリノス以外の国内外プロクラブ)で違うサッカーに触れた時にどうなのかなとは思ったのよね。もっと言ってしまうと「ユース年代でトップと同じサッカーする為に最適な」選手ばかりになってない?と。皆上手くて自分達が培ってきた形の時は強いけど、鹿島学園の強度の高さやカウンターにはかなり苦戦していた。一方で等々力の試合はお互い局面でバチバチやりあっていて、その上で相手をいなしつつボールを展開するなど、プロでの実戦により近い試合だった。プレミアとプリンスの差と言ってしまえばそれまでだが、この年代でこれを日常的に経験出来るか否かは将来にも大きく関わってくるようにも。

 絶妙な日程により実現したユース年代ハシゴ観戦であった。観客数は最初の試合は目算で100人前後、午後の試合は2798人。

観客数

 等々力の試合はメインスタンドアウェイ寄りに座ったが、周りはやはりFC東京色強く、東京ガス時代から応援しているのかなと思しき年齢の方、サッカーやっている小さい子供の親子連れ、若いサポのカップルなど色々な人が集うスタンドであった。そのまま新丸子駅まで歩き帰路へ。

奄美・鹿児島行(最終日)

  • 最終日

 と言っても特に寄る場所は無く、ただ帰るだけなのだが、帰りは鹿児島空港ではなく敢えて熊本空港にした。飛行ルートを考えると鹿児島発はずっと海上を飛ぶのであまり景色は楽しめなさそうで、熊本なら四国や関西上空を飛ぶだろうなという事で。また羽田着陸時の都心ルートを経験してみたく、夕方のまだ明るい時間帯に羽田に着く便を予約。
 熊本駅か市街地で昼食摂ってから空港に行く事も考えたが、最近ターミナルがリニューアルして飲食店も揃っているようなので一気に空港まで移動。そして空港内で昼を食べて15時過ぎの便でさあ帰ろうというタイミングで空港上空が雷雲で覆われ、全ての便が出発延期となる事態。ターミナルの中からも落雷の音が聞こえるほどだった。

雷雨による遅れ

ただ1~2時間の遅延を覚悟していた中で雲が通り過ぎるのは早く、結局遅延は35分程度。
 最終的に16時過ぎに離陸。通常なら四国の中央構造線上(おおよそ松山市徳島市を結ぶライン)を飛ぶが、今日はここに大きな積乱雲が浮かんでいた故か、より南寄りを飛行。

四国上空?の積乱雲

これにより高知の太平洋沿いから室戸岬紀伊半島の潮岬のラインを飛行というなかなかレアなルートを楽しめた。

 そして17時過ぎに首都圏が見えて来て都心上空を飛行。

スカイツリー
東京タワー~田町辺り

こういう時はスタジアムを探してしまうのだが笑、千葉のフクアリ、後はGWに行った葛飾奥戸競技場は確認出来た。そんなこんなで17:45頃着陸。遅延した事で結果的に自宅近くを通るリムジンバスとの乗り継ぎもスムーズだった。

 振り返れば今回は天候に恵まれた旅だったな。最後の飛行機遅延は別として、この旅行中雨に降られたのは奄美島内を車で移動中、少し通り雨に遭遇した程度。車を降りての観光中は晴天が続いた。そんな中、これを書いている8/27の午前中現在、台風10号奄美に接近しており、出発が数日遅ければ(台風の発生、接近が少し早ければ)旅は中止せざるを得なかっただろう。やはりこの時期の九州、沖縄旅はある意味で運次第というか、いかに台風を避けられるかとなる。
 未踏スタジアム制覇という意味では、これで九州のJ本拠地は全て周ったが、来年以降長崎の新スタジアム、そして鹿児島の新スタジアム計画が進展する事を願って本旅行記の締めとしたい。