明日荷物を運ぶから持っていく書籍・雑誌類を選別していたんだが、予想通り昔の雑誌が発掘されるとしばし読み耽る事の繰り返し。さっきようやく終わった。
クローゼットの奥深くからは多分初めて買ったWSDの創刊5号も出てきて、ページをめくるとサネッティ、アジャラが代表デビューしたばかりの新生アルゼンチン代表特集、カズのジェノア対P・ソウザやデル・ピエロ、ビアリらのユベントス戦レビューとか懐かしい記事ばかり。改めて当時のWSDは今より文章力が高い。特に見出しが。引退間近だったV・バステンの記事などは
「栄光と苦悩、そして静寂が訪れる。」
多少クサいけど、無味乾燥な文章より編集者の色が出てる感じがする。ここ数年のこの雑誌は試合の描写云々以前に日本語として基本的な部分が成って無いなと思ってたんで、違和感無く読めた。
で、インタビューはドーピングでアメリカW杯を追放され、当時アルゼンチンで最初の監督業を始めたばかりのマラドーナ。
(当時の代表監督)パサレラ批判とか、相変わらず絶口調なインタビューを読みながら、この15年後に代表監督になった事などを想っていると、最後の“サッカー少年としての夢が叶った今、もしもう1つ叶うとしたら?”という問い掛けに
“時が・・・時が止まってほしい。いま生きているこの瞬間を大切にしたい。ダルマとジャンニーナ(共に娘)がこんなにも愛らしいいまを、いつまでも失いたくないんだ。”
当たり前ながら時が止まる事は無く、その当時まだ6〜7歳だったはずのジャンニーナは同い年のアグエロと結婚し、今やマラドーナにも孫がいるという。ただ、これを買った当時は理解出来なかったこの発言も、今なら分かる気もする。選手が皆年上だったあの頃でなく、当時のマラドーナの歳(34〜5歳)に近付いてしまった今ならば。