J1第4節 横浜M×湘南(日産)

- 3月
 3月最初の試合だが、月替わりにタイミングを合わせたかのように今日は春の様な気候で、最終的に20℃近くまで上がった。試合は13時からなので11時半頃に新横浜に着いて昼を食べ、12時半頃に現地に着いて友人と合流。途中鳥山川沿いを歩いたが、早咲きの桜?も咲いていた。

鳥山川沿い

 ホームの湘南戦はこうした春先の昼の試合が多い印象はあるな。調べてみると2010年以降のリーグ戦での対戦は下記の通りで

・3月:3回(2010、2013、2025)
・4月:5回(2015、2016、2018、2021、2024)
・7月:2回(2020※、2023)
※コロナ禍で当初8月予定から変更
・9月:1回(2022)
・10月:1回(2019)

12試合中8試合、2/3が3~4月開催とやはりこの時期が多い。

- 試合

ホーム側
アウェイ側

 湘南は開幕3連勝中だが、マリノスとしては相性的にやりにくい相手では無く、勝機はあるかなと思っていた。湘南戦はいつも接戦になるが結果的に5試合やったら3勝1分1敗ぐらいのペースで勝ち越せる相手という印象。
 前半は開始からお互い堅く入って、相手をしっかり潰す場面多し。ジャンクルードは中盤の前のフィルター役として今日も頼りになる存在だった。去年は殆ど出番が無かったが、監督が代わってここまでプレーのインパクトが変わるものかと驚かされる。ジャンクルードが中盤の守備で機能するなら、渡辺は攻撃のオーガナイザーとして期待したいところだが、去年からどうもプレーが小さくまとまってしまった印象がある。2年前の今頃はプレーメーカーとしてゴールに直接絡む場面も増え、ブレイクスルーした感あったのだが。今はまぁプレーにソツは無いがそれ以上では無く。
 そんな感じで一進一退の展開だったのだが、前半終盤のCKから植中がニアで合わせてマリノスが先制。これは永戸のキックの質も高かった。競いつつも何だかんだ先制して試合の主導権握るのも湘南戦でよくあるパターンだなと思いつつ前半終了。

 だが後半は開始から押し込まれる場面が増え10分頃に湘南の右クロスをエリア内でキニョネスが処理しきれず、こぼれがエリア内の湘南の選手に渡ってシュート、これは朴がセーブしたものの、弾いた先に後半から入った石井が詰めて1-1。キニョネスのクリアミスと言えるかもしれないが、相手ゴール前にしっかり人数を掛ける湘南のサッカーが生んだゴールとも言える。石井はU20から帰って来たばかりだが早速結果を残した形。
 このゴール以降は湘南が良い形でマリノスゴール前に到達する場面が多く、ここで逆転されていたらそのまま終わっていただろう。だが後半半ばにエウベルに代わって遠野が入ると、遠野自身の枠内シュートが2本あるなど、マリノスが攻め込む時間が長くなった。遠野のプレーを見て思うが、今季のマリノスのサッカーはこうしたシュートで完結出来るタイプ、嗅覚でチャンスを察知して自分で決める事の出来るタイプが重宝されそう。その意味で植中も今日1ゴールとは言え、流れの中でもっと味方にボールを要求し、相手ゴール前に飛び込むプレーが増えると、相手にとって脅威となるかなと。
 このマリノスの流れに対し、湘南は大岩、大野というベテラン2人を入れて落ち着かせようとし、試合最終盤は再び湘南が攻め込む場面も見られたがゴールは生まれずそのまま1-1で終了。

試合終了直後

- 試合後雑感
 これでマリノスはリーグ戦4戦3分1敗2得点3失点という状況だが、個人的にはあまり悲観していない。中盤から後ろは手堅く、1つの配置にこだわらず初戦新潟戦の3バックがまるで機能しないとみるやすぐ修正した対応力もある。またリーグ戦ではセットプレーでしか取れていない得点も、前述の遠野など新加入組や既存戦力が今季のサッカーを理解する過程で徐々に形が出来るかなと。今はACLとの掛け持ちで過密日程だが、新しいサッカーを会得するには実戦こなすのが一番なんで、(昨年勝点を積んだお陰で)ある程度余裕を持ちつつPSM以上の強度で実戦経験を積めたのは良い機会でもある。
 見ていて2012年に似ている。当時は樋口監督1年目でメンバーも大幅に替わり、開幕(この年は3月開幕)からしばらくリーグ戦未勝利が続いたものの、GW頃に初勝利を挙げるとそこから勝ち始めて最終的には4位。翌年のリーグ2位、天皇杯優勝の礎となった。あの時はマルキーニョスの合流が転機で、今季は特に攻撃陣にそうしたタイプはいないが、遠野や鈴木冬一、キニョネス、ウォルシュなど新加入組がより存在感を高めた時がその時かなと。

 湘南は毎年見ていて思うが、年々頭に思い描くサッカーを実現できる技術を持ったタレントが増えているように思う。特に若い選手。今日のスタメンには高体連から獲った加入5年目以内の選手が4人いたが(鈴木淳之介、畑、平岡、鈴木章斗)、彼らは皆技術がしっかりしているし、21歳でキャプテンの鈴木章斗の様にプレーから見習い中の若手感を感じさせず、主力に相応しいプレー振り。今日印象に残っているのは3バックの左だった鈴木淳之介。体格があって守備面だけでなくボールを持った時の落ち着きや繋ぎの面では中堅、ベテラン勢よりスムーズかつ冷静に感じられたほど。3バックの左、4バックの左SBとして近未来の代表候補とすら。マリノスでは山根が両鈴木と同世代だが、一昨年U20W杯に出てその時点では世代トップクラスだった山根と候補にも入っていなかった2人が2年経って立場を逆転させているのは象徴的ではあるな。「U20までは世代トップ、以降は埋没(その後20代半ば以降にようやくブレイクスルー)」というマリノスユース出身者によくあるパターンになってしまっている。
 それはともかくこうした高体連の選手を育てつつアカデミーでは今日ゴールした石井や、今季広島移籍した田中聡などを輩出している訳で、やはりこのクラブは育成、特に19~22歳世代における最高の学校という印象を強くした。

  • 試合後

 終了後はすぐスタジアムを出て帰宅。来週はマリノスACLでリーグ戦は無いのでまたどこか近隣の試合に行こうか検討中。