epilogue

 帰りは友人とバイト先に顔を出してみた。今夜のシフトに入っていたのは古株の面々だったので、店内の暖かさと共に、なぜかほっとした。駅からバイト先までの道のりを歩いただけで、また懐かしさが込み上げてきたが、これも現実逃避の一種なのだろう。明日からまた眼前の現実と向き合う日々が始まるが、逃避できる場所がある分、俺は恵まれているのかもしれない。終電に乗るべく駅まで急ぐ中でふとそう思った。