例の野球の話

 巨人が逆指名制度時代に新入団選手に“申し合せた”金額以上の契約金を払っていたという話だが、逆指名(≒自由競争)ならそうなるよな。別に選手が悪い訳では無く、いくら申し合わせで金額の上限を設定した所で、複数球団からオファーされたら金額の多寡も当然判断基準の1つとなるし(それが全てでは無いが)、もう100万積んだら来てくれるのならそうするわ。まぁこの場合は上限の10倍積んでるけど(笑)
 こういう契約金は一種の投資だけど、そもそも上限など不要で相応しいと思う最善の額を決めればいい。プロ入り後の活躍で投資した金額の元を取る為に、スカウトの目利きやチームの財政等様々な情報を秤に掛けながら最善の額を算出する、これこそがプロの運営じゃないのかね。これなら高額な契約金を払って大した活躍も出来ずに終わっても、全ては自分の責任になるのでシンプルと思うのだが。
 まぁ現状が全くそうではない所が今回の問題とは思うが。この際プロだのアマだの言って無いで、金の流れを明文化すれば良いのに。まだアマ側にある種の神話と言うか、“金銭の授受などと言う汚らわしい行為とは無縁”みたいな信仰(建前)が残っているが、リトルリーグから高校、大学、社会人野球までのアマ球界が人材の供給源であり、育成組織になっているんだから、プロ入りしたら契約金の何%からはそれまで所属したチーム(学校)に分配すると宣言した方が余程健全かと。丁度長友がインテルに完全移籍して、中学時代に所属したチームにまでその移籍金の一部が渡ったように。
 そうなればプロ選手を何人も出すような大学、高校は益々資金力を増す結果になるけど、そういうチームは大概、かなりの投資(グランドや寮の整備、運営など)をしてきているので、育成に対する正当な対価を受けると言う意味で公平性は保たれる。まぁ“高校野球は教育の一環”という観点を信奉している人々からしたらとても認められるものではないと思うけど(笑)それでも“何故か頻繁に外車を購入出来る某名門校監督”とか“自分に指名の挨拶が無いだけで単なる非礼以上の怒りを露わにする監督”とかそういう輩を撲滅する意味でも是非どんどん公開して頂きたい。