J1第18節 横浜M×柏(日産)


 前半はほぼマリノスのプラン通りだった。柏はここ数年勝って無い相手で常に先制されて主導権握られるパターンだったのが、前半の内に先制し、守備も柏に決定機を作らせず。
 後半もその流れで、一度マルキーニョスがGKと1対1になったシーンもあったのだが、これはGKを右にかわした時に少しバランスを崩してしまい、シュートは枠外へ。既に柏DFがゴールポスト付近にカバーに入っていたのでそれが目に入って力んでしまったのかもしれない。それでも流れはマリノスにあったのだが、その後柏がJ・ワグネルを途中投入した辺りからマリノスは相手を掴まえ切れなくなって、柏左SB橋本にフリーで抜け出されてクロスを上げられる場面が出るようになった。J・ワグネルと言うとサイドをダイナミックに駆け上がる印象だが、今日は中盤で前後左右に動き回りながら攻撃の起点になっていて、R・ドミンゲス(途中交代)の不調を埋めて余りある動き。そんな中で橋本のクロス⇒ゴール前で柏の選手が1人潰れてファーサイド流れたボールを後は押し込むだけ、という決定機があったのだが、これはシュートミスでマリノスは救われた。
 そんな中で試合残り15分を切る頃になると、マリノスは急に運動量が落ち始めた。たまのカウンター時も速攻よりは確実にパスを回す方を選択していたので、おそらく1点を守りきるつもりだったと思われる。そして後半43分頃、柏がCKから同点。CKになったプレーも柏が右サイドから長いクロスを上げて、それをクレオがゴール前でトラップしてシュートしたのを小林がブロックしたもの。じわじわと柏が押し込む中で最後の最後に失点という結果となった。4分のロスタイム時はギアチェンジして勝ち越しを狙ったマリノスも何本かCKを得たのだが決められず、そのまま1−1で試合終了。

 選手交代で勝機を探るネルシーニョの采配はさすがだったが、マリノスの終盤の運動量低下が解せない。マンU戦からは1週間空いていた訳だし、代表組も日曜に出場しなかった齋藤を出し、フル出場した栗原はベンチ外という手堅さもあった中で、何故なんだろうと。水⇒土と連戦なのでそれを意識したのか?この試合は主審村上のジャッジが不安定、というか正確には前半R・ドミンゲスだかがドゥトラを肘打ちしたように見えるシーンで何も出さなかったのでホーム側がフラストレーションを溜めて以降のジャッジに過敏に反応した、という試合ではあったのだが、それは後日意見書なり抗議文なり出して意思表示すれば良い話で、この試合の本質とは少し離れる。過去を振り返ると、こういう試合は大概主審のジャッジにばかり焦点が当たって、上記の終盤の押し込まれ具合や絶好機を逃した場面などマリノスの選手自身に関わる事柄は忘れられる傾向にある。で、しばらくすると同じようなミスを繰り返してきたのがここ数年何も勝ち取れない一因な訳で、それをこれ以上繰り返さないためにも土曜の湘南戦に期待したい。

 そうそう今日の試合でマリノスはリーグ戦ホームで5勝5分となった。無敗ではあるけど、順位の割には意外と引分けが多く、勝点を落としてる。勝ち試合が首位大宮相手だったりFC東京、川崎戦みたく終了間際の決勝点という劇的な試合なので、その印象との落差を感じてるのかもしれないが。