J1第1節 横浜M×大宮(日産)


 横浜は昨日の夕方から雨が降り続き、今朝家を出ると昨日以上に寒かった。

 大宮はマリノスが苦手とし、しかも監督もこれまで大宮の監督で無かったのが信じられない程に志向が似ている大熊氏と言う事だったが、マリノスは意外とこういう明らかに負の要素が多い場合にあっさり勝ってしまったりする。(その逆―勝てる試合を取りこぼす―面もあるが)過去5年位振り返っても中澤、松田が出停で那須、栗原でCBコンビを組んで全盛期の西野ガンバにアウェイで勝ったりとか、2年前には夏に失速する中でのアウェイ鹿島戦で熊谷アンドリューのJ初ゴールで勝ったりとか。
 大宮のメンバーを見ると、前の4人(ラドンチッチ、家長、渡邊大剛、?永哲)はなかなか豪華な面子だが、前後分離サッカーというか、守備と攻撃を繋ぐ選手がいないなと。良い形でボールが前に渡る時もあったのだが、そこに達する回数自体は少なかった。浦和に移籍した青木の穴は大きい。一方のマリノスゼロックス杯時よりかは動けていたものの、トップにボールが収まらないので新しい形を模索中と言う印象。伊藤翔は裏に抜け出す方が得意なのでそちらに重点を置いた攻め(の連携)を作っているのかなと。
 そんな中で前半17分に齋藤がドリブルでエリア内に侵入し、ボールは大宮DFの足に当たるもゴール前フリーで待ち構えていた藤本の前に転がり、それを上手く合わせて先制。齋藤は去年のホーム大宮戦、更に遡っても愛媛レンタル前にNACK5でのナビスコで同点ゴールを決めたり、このチームと相性が良い。藤本は展望でも書いた通り、兵藤と違って運動量とか動く範囲は狭い分守備のリスクは高まるが、こういう最後のフィニッシュの部分では能力が高い。これもまた試合で連携深めて解決する問題なんだろうな。ちなみにゴール後は膝スライディングしてガッツポーズしていたのだが、マリノスではあまり見られないゴールパフォーマンスで、あれは格好良かった。
 後半は大宮がやや押し込む形で、1−1の引分けかなとも思ったのだが、後半40分過ぎに伊藤翔がエリア外から左足でミドルを決めて2−0。かつて久保竜彦横浜FC時代に開幕の浦和戦@埼スタで決めたシュートを思い起こさせるゴラッソだった。そのまま試合終了。
 
 伊藤があんなシュートを持ってるとは初めて知った。180cm以上であれだけ速くてミドルも打てるFWは日本にそういない。それだけに化ければそれこそ久保クラスになる可能性もあるが、それは今年1年通して見ないと分からない。最近は“YouTubeプレーヤー”などと「短いプレー集動画では凄い選手に見えるが、実際に披露したゴールや超絶技巧の数は少ない。」という言い方もされるが、この選手は未だその段階。まずは二桁ゴールだな。奇しくも久保がマリノスに来たのも丁度同じ26歳になる年(2002年)だったので、この移籍が転機になるかもしれない。ただ久保は移籍時点でリーグ年間10ゴール以上を何度も記録し、代表経験もあったが。試合後は藤本、伊藤の二人がインタビューに答えていたのだが、特に伊藤が意外と(?)受け答えが真面目で、やはりマリノス純粋培養選手より、(下部組織出身者でもレンタル等で)他クラブを経験した選手の方がその辺りはしっかり出来ているなと思った。

 しかし寒かったな。下半身はインナー+サッカーソックス着用で防寒出来たが、上半身対策が甘かった。少なくともインナー+ニット帽は必要だった。あまりに寒いので、帰りに皆で新横浜の中華屋で麺を食して温まり帰路へ。昨日今日と麺類なので、来週は自制したい。新横浜駅では噂の横浜線新型車両を期待したが今回は遭遇出来ず。これも長いシーズンの内に、だな。

【追記】
確認したら久保がマリノスに移籍したのは03年(27歳の年)だった。まぁ今の伊藤とほぼ同じ歳というのは変わらないが。