J1第31節 横浜M×浦和(日産)


 今日は可能性としては0−0、1−1の引き分けが濃厚で、どちらが勝つにしてもスコアは1−0だろうと思っていた。マリノスの得点力もそうだが、浦和もここ2試合はホームで甲府スコアレスドロー、アウェイ鹿島戦では先制された後に追い付いて何とか勝点1となかなか点が取れていない状況だったので。
 試合が始まるとやはりボールを繋ぐ浦和と、引いて守りつつカウンターを狙うマリノスという展開。互いの長所を消し合うような渋い試合だったが、1つのミスが命取りになる緊張感を観戦で感じたのは久しぶりだった。今日は去年より多くの浦和サポが来てアウェイゴール裏2階が開放され、また今日の席がバクスタアウェイ寄りで浦和サポの声が大きく聞こえたせいもあったかと思うが、どこか04年のチャンピオンシップを思い起こさせた。あの時の浦和は今よりドリブルの多いサッカーだったが、“前に突っ掛ける浦和と引いて構えてカウンターとセットプレーで勝機を見出すマリノス”という基本構造自体は今日とほぼ同じ。監督、選手が変わっても、そのチームの色というものは出るものだな。前半のマリノスは中村が膝を痛めて途中交代というアクシデントはあったが、代わりに入った藤本がどうにか応急措置をして破綻はせず。このまま0−0で終了。
 後半は互いの牽制がやや緩んだのか、決定機が生まれ始める。オーバーラップした槇野のシュートをGK榎本がセーブすれば、エリア外中央から右下のコースを狙った齋藤のシュートは西川が触ってCKに逃げる。全体として視ればマリノスがやや優勢で、これはカウンター一発orCKヘッドで1点あるかなと思い始めたところで、浦和が先制する。代わって入ったばかりの関根が右から斜め45度に切り込んでエリアすぐ外で中央の阿部にパス→阿部のダイレクトシュートは榎本が弾くが、弾いた先にいた関根が押し込む、という流れ。優勝を争うチームとACL圏内も厳しい一方で残留は決まった中位チームとの勢いの差が、最後の一押しの違いになって現れた―――そんなゴールだった。その後はエリアすぐ外でマリノスがFKを得るシーンがあったが、藤本のキックは壁のど真ん中を直撃し、最後はひたすら放り込んだもののチャンスには至らず試合終了。放り込み要員と思しきFW矢島の投入時間はなんとアディショナルタイムで、時間稼ぎよろしく浦和を利するだけだった。
 これで直近5試合のリーグ戦は●○○△●の2勝1分2敗と見事に勝ったり負けたりを等しく繰り返す戦績。対象を10試合にしても○●●○△●○○△●の4勝2分4敗と見事な中位力と言うしかない。残り3試合だが、これも1勝1分1敗で終わりそうだな(苦笑)佐藤優平の献身的なプレーなど明るい材料はあるが、何せFWが点を取れないのは厳しい。伊藤翔は点取り屋に必要な嗅覚、ポジショニングのセンスが不足しており、今日もゴール前に走り込みながら味方のパスに反応仕切れないシーンが何度かあった。開幕戦のミドルとか身体能力は抜群で、指導者次第で化ける可能性はあるとまだ思ってるのだが、今のマリノスにそれは期待できず、またその余裕も無い訳で。

 今日は初めて1階上方にあるテラスボックス席で観戦した。先日ここで式を挙げた友人の厚意なのだが、式を挙げると1試合分のテラスボックス席使用権が貰えるらしい。中にソファ、テーブル、TV、そして冷蔵庫まで付いている。TVはスカパーも映るのだが、テラスボックスからは大型ビジョンが見えず時間が分からないので、目の前の試合のスカパー中継画面が時計代わりだった(笑)大人数での観戦だったが、各自色々と持ち込んで軽いホームパーティ感覚。年に一度くらいこういう機会があっても面白いな。まぁなかなか行ける場所では無いが。