奈良・大阪行

 今年初の旅は関西となった。行き先はまず中学の修学旅行以来となる奈良を周り、それから大阪に向かうコース。今回の新幹線と宿の手配は問題無かったのだが、行きの新幹線の時間が6:07品川発と前回より早く、4時半起床。5時半過ぎには品川に着いていたのだが、かなりの人出だった。駅構内で唯一開いていたキオスクで朝食のサンドイッチと茶を購入。
 乗車すると米原付近の雪で多少遅れが出ていると車内アナウンスがあった。基本的には快晴だったものの、岐阜に差し掛かる頃には段々と地面の雪が目立ち始め、関ヶ原米原辺りは完全に白一色の世界。京都には15分程遅れて到着した。

 京都からは近鉄の特急で奈良に向かった。京都〜奈良は近鉄とJRが走っているが、特急があり、駅が東大寺奈良公園に近い近鉄の方が断然便利。途中乗り換えを挟んでも京都から40分程度で着いてしまった。

 午前中はまず東大寺周辺を周る事にしていたのだが、歩くには少し長く、バスを使うには短いという距離感故に京都で覚えたレンタサイクルを活用する事にした。まずは東大寺へ。

 中学以来と書いたが、当時は観光バスで巡った為に大仏や大仏殿といった点の記憶はあるが、各拠点間の線の記憶が殆ど無い。そういう記憶の上書き作業もまた楽し。東大寺の後は鹿と戯れつつ春日大社に向かい、

その後は興福寺に向かったのだが本堂が修復作業中で軽く見るだけに留め、ならまちの商店街で土産を購入した後は奈良公園前にある釜飯屋で昼食を取った。人気店らしく40分程並んだが牡蠣釜飯は味がよく沁みていて美味かった。

 午後は奈良の市街を離れた名所を巡る為、レンタカーを利用。まずは唐招提寺、そして近くの薬師寺へ。こちらも中学以来。レンタカーと言う事で駐車場が心配だったのだが、シーズンでは無い故かガラガラで落ち着いて拝観出来た。
唐招提寺金堂

薬師寺西塔(東塔は現在修復作業中)

 その後は更に南下して法隆寺に向かった。着いたのは16時を回っていたが実は拝観は16時半までだった。駆け足で周り、夢殿に着いたのはまさに16時半だったが、係員の厚意で観る事が出来た。

 改めて行ってみると想像以上に広い境内。この日観た寺社に共通する事だが、奈良は京都の寺社と雰囲気が明らかに異なる。法隆寺の柱の様式は古代ギリシャの神殿の石柱に用いられた様式に通じるものがあるという事だが、そういう交流を伺わせる点や、日本独自の様式、いわゆる「和風」なるものが形成され始めたかどうかといった頃の匂いが感じられる点に。ここもあまり人はおらず、そんな思いに耽る事の出来る空間だった。

 法隆寺の後は再び奈良市街に戻り、夜景スポットと言う若草山に向かった。途中渋滞に巻き込まれたりもしたが、丁度日没時に到着。標高約350mと言う事でさすがに寒かったが、奈良盆地の夜景は素晴らしかった。写真を撮っていたら目の前に急に鹿が現れて驚いたが。行きの山道でも道端に現れたので、帰りは最大限注意を払って運転した。


 車を返した後は大阪に向かったのだが、近鉄で1時間も掛からない距離。途中生駒の山を抜けるのだが、山を越えると車内から大阪の市街地が目の前に現れて、さっきの若草山に匹敵する絶景だった。鶴橋でJRに乗り換え、大阪駅の隣、福島駅近くで軽く飲んでこの日が終了。