天皇杯準決勝 横浜M×柏(等々力)


 いつもこの時期は天皇杯の準々決勝で、12/29に準決勝、元日に決勝という流れだが、今年から日程が緩和されて今日が準決勝。個人的に仕事納めが終わった翌日に国立や日産で観戦したり、大掃除しながらTVで視る習慣が付いていたので少し寂しいが、1週間空くのは試合の質を高める意味で良いのではないかと思う。
 今日の会場は等々力だったが、今大会はかなり神奈川県での開催が多い。マリノスはここまでずっと三ツ沢開催だったし、フロンターレも一度正田醬油スタジアムで戦った以外は等々力開催で、4回戦で柏に勝っていれば今日はマリノスの相手になるはずだった。天皇杯は決勝以外各県のサッカー協会が運営主管だが、神奈川県サッカー協会が頑張ったのかな。今日も通常なら日産スタジアム開催だったと思うが、現在改修工事中なので等々力が選ばれたのだろう。(三ツ沢は準決勝会場としてはキャパシティが小さい。)

 試合についてだが、立ち上がりからマリノスが押し気味だったのだが、前半10分にハモン・ロペスが凄いミドルを決めて柏が先制。シュートは一度浮き上がりながら落下してネットに吸い込まれた。そこから流れが変わって柏が押し込む様になり、何度かシュートシーンを作り出すようになった。マリノスはたまにカウンターのチャンスはあったが、前の人数が少ない分やはり個人での突破頼みとなり、特にマルティノスは不安定な出来で、接触ですぐに寝転ぶ悪癖も変わらずだったし、噂されている移籍情報はやはり事実なのかと思わせるような、心ここにあらずというプレーだった。前半は1-0柏リードで終了。
 後半は開始早々に扇原が負傷で交代し、代わりに伊藤が入って2トップになった。これが転機になったと思う。ポスト役は伊藤が引き受けてウーゴが裏抜けに専念出来る様になり、また人の配置が変わったので柏がマリノスの選手を掴まえきれない場面が出てくる様になった。そういう中で下平のクロスを伊藤が中央で合わせてマリノスが同点。柏は1ヶ月前にカシマで観た時と変わらず、時間が経つ毎に攻撃がクリスティアーノら前線の突破頼みとなって単調になり過ぎる傾向にあった。後半を終えて1-1で延長へ。カップ戦なので延長も十分有り得るとは言え、正直90分で決着が付くかと思っていたのでこれは予想外ではあった(苦笑)
 後半の内容からするとPKまで行くかなと思っていたのだが、延長後半の終盤にカウンターから最後はウーゴが決めてマリノスが逆転した。先ほど書いた様に、2トップにした効果が最後の最後に出た感じ。残り時間は柏のCKやロングスローによる攻撃が続き、一度オーバーヘッドが枠内を捉えたシーンもあったがこれは飯倉がセーブして逃げ切った。これでマリノスが決勝へ。

 マリノスはカップ戦では準決勝が鬼門の反面、決勝にさえ行けば勝っており、プロ化以降では天皇杯は2度(92年度、13年度)、ナビスコ杯は1度(01年度)の3戦3勝。だが今季はこれまで国内J1タイトル歴の無かったセレッソフロンターレがついにタイトルを獲得したり、勝負強さに定評のある鹿島が最後失速して優勝を逃すなど、過去のジンクスに当てはまらない傾向が続いているので決勝がどうなるかは分からない。何れにせよ、元日の埼スタ行が決まった。
 試合後に帰路に就くと、スタジアムコンコースや外で決勝チケを譲る柏サポが大勢いた。これも年末の風物詩というか天皇杯準決勝ならではの光景だな。今回は初めて武蔵中原駅まで歩いたが、武蔵小杉とそう変わらない時間で到着。