J1第5節 横浜M×鳥栖(日産)


 Jの日程が発表された当初、この試合は年度の最終営業日ということで何があるか分からんし行けるかどうか・・と思っていたのだが、いざ当日を迎えると退職される人への送別などセレモニーが中心の一日となり無事日産スタジアムへ。
 両チームのスタメンを見ると、まずマリノスがGKを飯倉から朴に代えたのには驚いた。未だ5節というこのタイミングで?と思ったが振り返ると3/10川崎戦の1失点目(飯倉のフィードがズレて相手にボールが渡り、そこからパス1本で失点)がターニングポイントだったかな。あれでポステコグルーの中でGK交代という選択肢が生まれたのではないかと。負傷や出停でも無い限り正GKを代えるタイミングは難しいが、ルヴァン杯で朴を起用し、Aマッチ期間中の練習で最後の見極めをした上での決断、だったかな。一方鳥栖トーレスが負傷でベンチ入りもせず豊田と金崎の2トップという布陣。以前にも書いたが、マリノスは本当に大物外国人選手との縁が無い(苦笑)去年もトーレスイニエスタがJに来る前にホームの鳥栖戦、神戸戦を消化してしまったし、ポドルスキも実は未だ横浜に来ていない。今日の観衆は約20,000人だったが、トーレスが出ていたらもう少し増えていたかな。

 試合は今季これまでの試合同様マリノスがボールを支配する展開ではあったが、鳥栖が上手くブロックを作って球際激しくプレーしてマリノスの動きを封じてきたので、ガンバ戦、ベガルタ戦の様な躍動はあまり感じられなかった。2度のバー直撃など決定機は幾つかあったがそれぞれのシーンをよく見るとシュートの瞬間に相手が寄せたり、コースを切ったりしており、見た目ほど余裕のある場面では無かった。またマリノスの攻撃のキーマンは三好というのも既に分析されているようで、今日(特に前半)は複数人に対応されて高い位置で前を向いてボールを持たせて貰えず、最終ラインのすぐ前辺りでボールを捌く場面が多かった。そんな展開だったので、内容はどこか去年の終盤に似た両サイドの突破頼みの単調な攻撃となり、そのまま0-0で試合終了。

 これで開幕からの連勝の後は△△●●△と公式戦5戦未勝利。大分戦やこの試合の様に、相手に上手く守られた時に打開するのはそれを上回る個人のセンスというのがこのサッカーの前提と思うのだが、そんな特別な才能を持ったタレントなど希少なので、そこがマリノスの悩みどころだな。既存の選手やアカデミーにそんなタレントがいれば良いが現状はそうではなく、他から獲るとなればそのクラスなら億単位のコストが掛かる。故にレンタルという期間限定の手段で久保、三好を迎えたのだろう。その意味では先頃完全移籍で獲得した中川は三好のレンタルバック後を見据えての補強だろうし、どれだけ“違い”を創れるタレントなのかちょっと期待している。まずは朴のようにルヴァン杯で実戦テストかな。4/10の長崎戦辺りで。