欧州戦

■CL
 今年のCLは読めないな。去年はチェルシーに勝って次の相手がベンフィカに決まった時点でバルサへの追い風を感じたし、アウェーでミランに勝った時にはもうビックイアーは頂いたと思った。今年はそういう第六感に訴えるような勢いのあるクラブが見当たらない分、予想が難しい。バルサチェルシーも昨季に比べて力強さに欠けるし、インテルセリエA独走中だが、過去の“実績”からどうも信用ならない。セリエAでは無敗でもCLはいきなり連敗スタートだったし、おそらくベスト4が限界かと思われる。マン・Uも今季は好調だが、このクラブは優勝したシーズン以外のCLで強い印象が無い。あの優勝も殆ど奇跡だったしな。
 で、こういう時に限ってレアルが来る気がする。リーガではもう7敗もしているが、リバプールの例からも、国内リーグの結果はあまり関係ない。決勝T1回戦を勝ち抜けば勢い付いていつのまにかアテネ(決勝開催都市)に行っている気がする。そしてその1回戦の相手、バイエルンとは過去10年の対戦で勝ち抜いた方が優勝してるという非常によろしくないジンクスがあるのが、この不穏な胸騒ぎを増長させる。
 バルサが優勝するに越した事はないのだが、それが叶わなかったならばリヨンを応援したい。世に『○○年計画での強化』、『××年後の優勝』を掲げるクラブは無数にあれど、それを実践し、そして計画通りの結果を、しかも負債を抱える事無く残せるクラブは極僅かであり、リヨンはその数少ない1つに挙げられるだろう。こういうクラブにこそ大舞台で勝ち残って欲しいものだ。ベスト8の壁を越えられたら、一気に頂点に行ける力を持っていると思う。
 その他興味があるのはセルチックで、勿論あの左足がミラン相手に炸裂するのを見たいというのもあるが、セルチックサポーターがミラノを占拠する姿を見てみかった。3年前にマン・Uとミランの試合を観た時は昼間からミラノの中央広場を無数のマン・Uサポーターが占拠してビール片手に騒いでいたのがかなり衝撃的だったのだが、セルチックならそれ以上のサポがミラノへ押し寄せるだろうし、実際数年前のUEFA杯決勝ではセビリアの街を占拠したという実績もあるので、スタジアムの熱気なら間違いなく最高のカードだろうな、と思っていたら例のシチリアダービーの影響でCLも入場制限が掛かったという結末。ま、スタジアムに入れなくとも現地に行く人間は多いような気もするが。



■UEFA杯
 いつも同じ顔ぶれのCLとは違い、CSKAモスクワとかセビージャとか渋いクラブが優勝するので結構気になってる大会。プレミアやセリエA、リーガ勢ならグループリーグまでは順当に勝ち抜けるし、最近はオランダ、ロシア、ルーマニアポルトガル勢もベスト8以上に残るクラブが現れているのに、ドイツ勢はというとブンデス首位のシャルケですら1回戦で聞いた事も無いクラブにあっさり負けたりと、どうもパッとしない成績なので、ブレーメン3−0アヤックスは久々に聞くgood newsだった。このまま久し振りのドイツ勢欧州カップ制覇を。
 10年位前、まだカップ・ウィナーズ・カップがあった頃は、“ヨーロッパ3大カップ”としてどの大会にも格式の高さがあったが、今はCLばかりが目立つようになってしまった。それだけにUEFA杯王者がスーパーカップでCL覇者に勝つと嬉しい。まぁ今季は例外だったけどさ。