GL後にしようと思ったが今書いとく

 別にサッカーに限った話じゃないけど、何故日本は冷静な分析というのが出来ないのか?分析と言うものは反省点・悪い点を挙げる事とイコールの関係でないのは勿論無く、プラス/マイナス含めて結果・内容を振り返る事だと思うのだが、敗北に終わると大概においてその戦いの全てが全否定される。そして、そういう感情に振り回された所で結局何も状況は変わらないのもまた、いつものパターンなのだ。スポ新辺りがそう煽るのはまだ分かるとして、一般メディア、ジャーナリスト、ライターと呼ばれる人々もそれに同調するのはどうなのかね。敗者の言を言い訳として潔しとしない風潮も、その一因なのかもしれないが、そういう延長線上に通信社ですら谷底とか言ってしまう様な状況になるのだろう。
 まぁそういう自虐の快楽に浸っていたい人々は置いておいて、日本てこういう徹底的に理詰めで分析する習慣が無いのが、詰まる所に勝利への執着心の薄さとかにも結び付いてくる気がするのだが。同じ過ちを繰り返したくなかったら、感情的に取り乱し続けるよりも、徹底的に何が足りなかったか振り返るほうが絶対に有益なのに。


 結果は同じだけど、個人的には前回の方がショックは大きかった。まぁ同年代だったから思い入れとかも今回と違ってた面はあるが、最初の2試合で7失点というのが、まず衝撃的だった。特にジラルディーノデ・ロッシは、これちょっと止められないわって感じで。今回は、例えばナイジェリアの身体能力なんて昔からあらゆる年代が経験してきた事だし、今更初めて遭遇したみたいに驚く程でもない。(カヌとかオコチャ、オリセーとかがいたアトランタの方が恐怖感はあった。)そのナイジェリアはオランダを内容で圧倒したそうだが、昨日の試合を見る限り、最後は足が止まってカウンター狙いに切り替えてたし、水本、森重は前掛りで後ろが薄い中、よく体を張って止めていた。


 で、終盤のチャンスを決めきれずに敗れた訳だが、ここでようやく議論/思考が出発する。何故(アメリカ戦を含めて)チャンス自体はあったのに逃したのか?頼りになるFWが居なかったからか。ではこのチームの結成当初から言われ続けたこの問題(FW人材難)が2年経っても解消されなかったのは何故か?言い換えるなら李や森本に足りないのは何なのか?ここで単に能力とか素質とか抽象的な答えは出さない。トラップの精度/相手の裏を取る動き/シュートを撃つ時の視線の位置etcあくまでもミクロな視点を徹底的に、嫌に成るほど突き詰める。
 ここからまた別の問いも派生する。↑に対する一つの解としてOA大久保召集があった訳だが、クラブ側の拒否で実現しなかった。これは何故か?協会に落ち度があった為か?だとすれば一体どんな不味い交渉を行い、どういう対応ならば良かったのか?OAと言えば遠藤が無理なら何故同タイプの召集を―――
 

 止めとく。?ばかりで読みづらい文章になってしまったが、谷間だ谷底だって問題を抽象化する前に眼前に具体的な課題が有る訳だ。過去2戦の様子だと、オランダは下馬評とは違って、やはり暑さでコンディション調整が上手く行ってないらしい。最後位勝って終わりたいわ。アテネと同じ道を辿るなら、GL突破の掛かった本気の相手に勝つ所まで倣って欲しいものだが。


 
 そういえば今大会TVを視ててふと思ったが、井原って最終的にどういう立場だったんだろう?偵察/視察には行っていたようだが、いつも監督の隣にいるのは江尻だったし、あまりメディアの前で話す事も無かったし(俺の知る範囲ではインタビューとか見た記憶が無い。)、現役時代の実績の割に地味すぎる。高木の様にクラブ監督か、森保みたいに協会ユースコーチか、あるいは協会要職コースか―――これから先何を目指すんだろ。