J1第21節 FC東京×浦和(味スタ)


 過去の観戦履歴を振り返ったら、味スタでのこのカードは2年置きに観ている。04年はセカンドステージ絶好調の浦和をルーカスのヘッドで止めた試合、06年は浦和の優勝が掛かった試合をスコアレスドローで乗り切って阻止し、そして三浦文丈の引退セレモニーと、何かしらのインパクトを与えるカードが続いてる。

 そして08年の感想としては・・・・・浦和というチームは日本の他のクラブにとってのある意味試練、レベルを測るバロメーターともいえる存在なのかもしれないと思った。

 前半からボール支配率はFC東京優勢ではあったが、決定機としては浦和が2度バー、ポストに当てる展開だった。後半も浦和が田中(達)のシュートがポストに当たるシーンはあったものの、支配率は瓦斯が勝って決して浦和ペースとは言えない展開だったのだが、何時の間にか支配率が高まり、ポンテの投入後、彼の浮き玉に走り込んだ相馬が決め、その後は守りに入って勝点3を手にした。

 何となく観ていれば、FC東京が優勢だったのに最後の一線が越えられなかったように見える。ただ実際は確かに瓦斯のチャンスもあったけど、パスミスで逃すシーンも度々あって、そういう細かい所に今日の勝利チームとの差があるのではないかと感じた。
 浦和って決して見栄えのするサッカーではないけど、繋ぐべき所はしっかり繋ぎ、逆に守備ではクリアすべきところはしっかり人がいてクリアしたりと、勝つ為に必要な要素を抽出して実行しているような印象を受ける。
 そういうサッカーに勝つ為には、やっぱ個人個人の技術精度を上げ、組織的な崩しを体得出来なければならない訳で、そう考えるとガンバや川崎が埼スタで勝った理由も見えてくる。その意味においては現時点でFC東京は浦和を突き崩せる段階には達して無い、というのが妥当な結論なのだろう。