年間表彰2010(前編)

 さて今年も1年を振り返る季節がやって来た、という事で今日は年間ベスト/ワーストマッチ、ベストゴール、最優秀若手選手、最優秀コーチ部門を。


■年間ベストマッチ

※過去の受賞試合
2005年:バーレーン戦(○1-0/2005.6.3/ドイツW杯予選@マナマ)
2006年:サウジアラビア戦(○3-1/2006.11.15/アジアカップ予選@札幌)
2007年:豪州戦(△1-1(4PK2)/2007.7.21/アジアカップハノイ
2008年:カタール戦(○3-0/2008.11.19/南アW杯予選@ドーハ)
2009年:ベルギー戦(○4-0/2009.5.31/キリンカップ@東京)

1位:デンマーク戦(○3-1/2010.6.24/南アW杯GL第3戦@ルステンブルク
2位:アルゼンチン戦(○1-0/2010.10.12/親善試合@さいたま)
3位:パラグアイ戦(○1-0/2010.9.4/親善試合@横浜)
 やっぱデンマーク戦だな。前々から言っているが、3-1というスコアは得点経過がどうであれ大概『快勝』と呼べる内容が多いけど、まさにそれを地で行く試合だった。02年のロシア戦やジョホールバルの試合の様に、おそらく何年経ってもあの本田のゴールと共に語り継がれる試合。
 カメルーン戦も入れようか迷ったが、2位3位はW杯で自信を付けた後の試合という事で、内容的にも良かったので。


■年間ワーストマッチ

※過去の受賞試合
2008年:バーレーン戦(●0-1/2008.3.26/南アW杯予選@マナマ)
2009年:バーレーン戦(●0-1/2009.1.28/アジアカップ予選@マナマ)

1位:韓国戦(●0-2/2010.5.24/親善試合@さいたま)
2位:韓国戦(●1-3/2010.2.14/東アジア選手権@東京)
3位:香港戦(○2-0/2010.2.11/東アジア選手権@東京)
 1位はダントツ。その後の展開を知っているから今こうして振り返れるが、本当によくあそこから立ち直ったわ。まぁこれ以上無い底だったから這い上がるしかなかった、というのが正確な所なのかもしれないが。
 2位はホームの日韓戦敗北から、3位は勝ち試合ではあるが、冬の雨中戦&翌日が平日というこれ以上無い程悪条件の揃った試合で、内容も勝った以外特に何も無かった為。風邪を引かなかったのが不思議でならない。


■年間ベストゴール

※過去の受賞ゴール
2005年:中村(俊)(ブラジル戦(コンフェデ杯)同点ミドル)
2006年:玉田(ブラジル戦(ドイツW杯)先制点)
2007年:山瀬(カメルーン戦(親善試合)決勝ミドル)
2008年:玉田(カタール戦(南アW杯予選)ミドル)
2009年:中村(俊)(バーレーン戦(南アW杯予選)FK)

1位:本田(デンマーク戦先制点)
2位:遠藤(デンマーク戦追加点)
3位:香川(パラグアイ戦決勝点)
 W杯本大会で直接FK決めるだけでもうランク入り確定。△のFKゴールはYoutubeに現地観戦者がスタンドから撮った動画があったが、さらに凄さが伝わってくる。

3位はカメルーン戦の本田と迷ったが、中村ケンゴの縦パス→前のスペースに走りこんだ香川、という選手の特長がこれ以上無いほど組み合わさった連携から。


■年間最優秀若手選手
選考対象:U-20世代(今年は1990年以降)

※過去の受賞者
2006年:本田(2位:西川)
2007年:安田(2位:香川、3位:内田)
2008年:金崎(2位:内田、3位:香川)
2009年:米本(2位:香川、3位:権田)

1位:宇佐美(G大阪)
2位:酒井(新潟)
3位:小野(横浜M)
 過去の選考を振り返ると、明らかにナビスコ優勝のインパクトに影響されてるな(苦笑)この部門はU20が対象なんで今年は年齢的に90年生まれが有利なのだが、不思議な事にこの世代は去年の方が活躍度が高かった。米本や山田は今年は怪我に泣かされたし。逆に言えば、去年活躍したが故の反動だったのかもしれない。所謂2年目のジンクスという奴。そんな中で今年は92年組が世代的にまだ高3なのに何人もJデビューした。宇佐美や小野以外にも宮吉、小川、J2でも高木次男とか。それでも宇佐美は抜けてるわ。テクニックもそうだが、何よりシュートタイミングが今までの日本人らしくない。大宮戦のドリブルシュートとか、まさに今日天皇杯で決めたようなゴールとか。
 2位の酒井は新潟でレギュラー。代表にも選ばれたけどタイプ的に長友の後継者という感じかと思う。3位の小野はあのマリノスで高校年代でポジションを掴んだのは凄い事。


■年間最優秀コーチ

※過去の受賞者
2009年:手倉森(2位:城福、3位:小林)

1位:岡田(前代表監督)
2位:小林(山形)
3位:関塚(U21代表)
特別賞:原(JFA技術委員長/代行監督) 
功労賞:布・牧内(U19代表監督&コーチ)

 この部門だけはJや代表の外国籍コーチを含めても良いかなとも思ったが、日本人指導者を表彰する意味でこれまで通りのレギュレーションで。
 まぁ今年はW杯イヤーだしこうなるしかないわ。Jも優勝監督は外国人だし、ナビ杯優勝監督もJではどうだったかという正直微妙。それならば山形を2年連続残留させた功績はもっと称えられるべき。3位は正直これといった人はいなかったんだが、アジア大会初優勝という結果を残したので。
 その他特別賞は、まずしっかりザッケローニに引き継いだ人。パラグアイ戦、グアテマラ戦も特別なことはしないで、選手の特長をそのまま生かしたサッカーだったけど、このバランス感て今までの日本になかったので、(組織か自由かの両極端)好印象。また功労賞として宇佐美や酒井を擁しながらU20W杯出場権獲得に失敗した素晴らしいコンビを表彰したい。この人らのお陰でユース代表は根本的に指導を見直さざると得なくなるだろうし、その功績は大きい。