J1第1節 横浜M×湘南(日産)


 このシーズンオフは長い冬と思っていたが、いざ開幕となると、昨年末からあっという間に思えるから不思議だ。気が付けば結構暖かくなってるし、まさに春の陽気。
 前回の展望で湘南は何とも言えないと書いたが、その後色々なプレビューを見てみると、「ハマれば強いがそうで無かったら玉砕」というような評価が多かった。試合が始まると、全員が激しく動いて強烈なプレスを掛け続け、ボールを奪ったら速攻というのが徹底されていた。シュートまでのプロセスを全員が共有しているから、迷いの無い動きで、マリノスがボール支配するもののシュート数は湘南が上回っていた。まぁこういう状況でもマリノスはセットプレーという武器があるので、富澤辺りがCKを決めるかなと思っていたら、前半終わり頃に中村がFKを決めて先制。去年の秋以降この人の左足はまた全盛期に近付いてる。
 このまま後半にもう1点位追加かなと思いつつ、ハーフタイムまであと少しだったので混む前にトイレに向かっていると、コンコース辺りで突然周りがざわめいたのでピッチを見たらキリノのゴールが決まる瞬間だった。そして後半にまた速攻でキリノに決められて湘南が逆転。観ていて最終ラインと中盤の間のスペースを自由に使われるシーンが多く、得点シーン以外にも何度かボールを持たれたままゴール前に侵入される場面があった。湘南からしたらサッカーが「ハマった」状態だったな。マリノスは全体的に動きの工夫が無く、レンタル先から戻って来た端戸もイマイチな動きだった。
 これは09年の開幕パターンーーー前年度終盤が好調だったから自信満々で臨んだら昇格組の広島に2−4で敗戦ーーーかとも思ったんだが、端戸に代わって齋藤が途中投入された後、一気に攻撃が活性化し、逆転した。そしてロスタイムにPKを獲ってこれも決めて最終的には4−2と。
 怪我?でベンチだった齋藤は途中出場で1G1Aで、左サイドからボールを持つ度にチャンスに絡む姿は去年の開幕戦と被った。スタメンでも途中でも機能するのは大きい。今日は日産にザックが来ていたが、今日の様なプレーを継続し、背番号(11)位決められるゴールペースなら代表にも招集されるかな。予選後は新戦力を試すだろうし、夏の東アジア杯は国内組中心らしいから、良いタイミング。
 湘南は確かによく鍛えられていて、ハマった時の破壊力はあった。前線にキリノという選手もいるし。ただ、あのプレスは90分持たないのでいかにそれを凌ぐか。今後も波が大きそうだが、最後まで残留を争う力はありそう。