2015シーズンについて

 もう明後日に開幕なので今季の展望(主にマリノスについて)を。今年の興味はまず新監督がどういったサッカーをするのかという点だったが、先日のPSM松本戦を視た限りは特に変わった事をするタイプではなく、オーソドックスなサッカーをする印象だな。
 
 2ステージ制なので、前期序盤は逸材らしいアデミウソンの爆発に期待しつつ勝点を稼ぎ、5月頃の中村の復帰合流後に本格的なチーム作りを開始。そして7月から始まる後期には固まったベースを踏まえて結果(タイトル)を狙う、という感じかな。アデミウソンに期待と書いたが、ラフィーニャが再び負傷した今、爆発してくれないと去年以上に得点力は厳しい。失点は昨季同様少ないとは思うが、毎試合あのような1点勝負だと松本戦のような結果も十分有り得る訳で。独力で突破してゴールを狙うタイプらしいが、そういったタイプはマリノスとの相性はいい。というか伝統的に組織的に崩すよりもズバ抜けた個人能力でゴールを奪うパターンが多いという話。ディアス、メディナベージョ、久保、安貞桓マルキーニョス等々。

 その松本戦ではユース(新高3)の和田が1トップ起用されて惜しいシュートやドリブル突破を見せたのだが、焦らず育てて欲しいと思う。最初はベンチに置いて試合を間近で観させ、試合によっては途中投入する位で。これはマリノスが何度も繰り返してきた失敗なのだが、このクラブはトップチームで若い選手を育てるメソッドがない。「プロは実力でポジションを掴むもの」という大義名分の下に、20歳にも満たない選手をトップチームに放り込んでいきなり経験豊富な選手と同じ立場で競争させるのは、種だけ撒いて水やりも雑草取りも行わずに風雨に晒したまま生えるのを待つに等しい。思えば水沼宏太齋藤学のデビュー戦をこの眼で観ているのだが、彼らも最初は思い切りの良さで堂々としたプレー振りだった。だが、その後徐々に相手に研究されたりする内に良さを出せなくなって出場時間を減らし、昇格の数年後にはJ2へレンタルされる結果となった。二人ともJ2で鍛えられてようやくプロとして闘える選手になったというのは共通している。以上を踏まえると、新監督は育成年代の指導歴も長いようなので、「水をやり、雑草を取る」人である事に期待したい。

 そうそう今週に入ってからシティ・グループが日本法人設立とか色々動きがあったのだが、先週述べた練習場について少し。先週は横浜を出る可能性を書いたのだが、横須賀への移転の可能性が結構あるんじゃないかと思っている。
 理由は横浜市横須賀市の事情それぞれあって、まず横浜市内に適当な土地が無いというのが一点。ピッチ4面+立派なクラブハウスを備える現マリノスタウンと同程度の施設を作るとなると費用はともかく場所が無い。パッと思いつく限り
・新横浜・港北NT
深谷通信施設跡地
となるが、日産スタジアム周囲にある新横浜公園日産フィールド小机しんよこフットボールパークは元々市民のための施設であって一クラブが優先利用するのは難しく、また鶴見川が増水すれば調整池になるため、その際は使えない。後は港北NTの空いてる土地、例えば都筑スポセン辺りはまだ畑が広がる長閑な場所だが、農業専用地区とかになってそうで市との調整に時間が掛かりそう。二番目の深谷通信施設跡地と言うのは去年米軍から返還された土地で、マリノスタウンが幾つも収まるほど広いのだが、今年度を目処に跡地利用を検討中らしく、今から割って入るのは厳しいだろう。またここはアクセスが悪く、バス・車利用必須。

 で横須賀なのだが、実は(?)マリノスのホームタウンだし、毎年ホーム試合に来る市長が「横浜・横須賀Fマリノスとなるのが私の夢」と挨拶するのがお決まりになっているほど関心もそれなりに高く、横須賀の人口が年々減り続けている現状を鑑みればプロスポーツチームの施設を誘致する可能性はあるのではないかと。
 また横須賀と言うのはマリノスにとってある意味牙城でもあって、市境に近い追浜に下部組織がある関係で石川直宏谷口博之小野裕二と横須賀出身者は結構いる。横浜の北部が川崎やFC東京、東京V、強豪高校が犇めく競合地である事を踏まえれば、横浜南部と横須賀エリアをマリノスユースの地盤として固めておく為にも「練習場は南、スタジアムは北」という体制にしてもおかしくない。まぁ殆ど妄想ではあるのだが、あれだけの設備を誇る練習場からの移転先がピッチ数、クラブハウス共々グレードダウンというのは悲しいものがあるので、何処に移転するにせよしっかりした練習場を確保して欲しいものだ。

 ちなみに2ステージ制の為、全順位予想は今季は実施しない。代わりに優勝&降格チーム予想を。
・優勝(プレーオフ勝者)
鹿島
・降格
清水、仙台、山形