U-20W杯 2015

 現在ニュージーランドで開催されているU20W杯のグループ分けを見ているとこんな組があった。

グループE:ブラジル、ナイジェリア、ハンガリー北朝鮮

北朝鮮を日本に置き換えると、あのアトランタ五輪の組み分けと全く同じと言う。しかも日本は去年のアジアユースでその北朝鮮にPK負けして出場を逃したので、もし出場していればこの組に入っていたかもしれない。
 U20W杯はもう4連続で出場を逃しているので軽く結果を追うだけになってしまったのだが、返す返すもこの世代で世界大会の経験値を得られないのは痛い。出場していればU18、19の頃からの代表常連選手のみならず、それまで代表には無縁でもクラブ(特にJ1)で試合に出るようになって一気に台頭してきたような選手にとっても貴重な国際経験の場になったはずだろうから。例えば小泉(新潟)、鎌田(鳥栖)、松原(清水)と言った選手は去年のU19には招集されていない(はず)だが、J1で試合に出ているので、クラブで殆ど出番の無い代表常連組より確実に代表に近い存在だった。また三好(川崎)の様に、年齢は次のU20W杯世代でも、試合に出ていれば飛び級で選ばれる可能性もあった。

ちなみに去年のアジアユースメンバー

GK:中村航輔、吉丸絢梓、高木和徹
DF:石田崚真、中谷進之介内山裕貴宮原和也
   三浦弦太広瀬陸斗坂井大将茂木力也
MF:関根貴大川辺駿井手口陽介金子翔太
   高木大輔望月嶺臣、奥川雅也、松本昌也
FW:南野拓実オナイウ阿道、北川航也、越智大和

 この中でJ1(1部リーグ)でそこそこ試合に出てるのは浦和の関根と清水の三浦、後はオーストリアにいる南野位だな。後はJ2か出番に恵まれずU22選抜が中心の選手が大半。ちなみにDFの石●は今季磐田ユースからトップ昇格を決めていたが開幕前に飲酒喫煙がバレてプロ契約から現在練習生扱い+更生プログラム実施中につき、仮にU20W杯出場を決めても代表には呼ばれなかったと思う。
 南野は唯一の海外組で、こういう場合日本では欧州の発想に染まって飛び級絶対主義と言うか「優秀な選手はとにかく飛び級させてわざわざレベルの低い同世代の大会に出させる必要は無い」といった発想をするライター、評論家が多いが、こうした人々は世界大会は試合だけでは無く長期間仲間と寝食共にする意味でも重要という視点に欠けている。前回のU20W杯でも既にユベントスでレギュラーだったポグバが出てるし、南米のスター選手が欧州の所属クラブと揉めても五輪(U23)に出ようとする姿をみるだけでも、価値観、方針は各国、各選手それぞれで、一部の欧州の考えが全てでは無い事が分かるのだが。

 まぁ何れにせよ出場出来ないのは痛いという事で(苦笑)ちなみにこれまでの結果を見たら今大会のアジア勢は現時点で6戦6敗5得点22失点という散々な状況なので、日本が出ていても厳しい戦いではあったと思う。でもそれも経験なんだな。