J1第28節 FC東京×横浜M(味スタ)

 5月下旬から始めたこのイベントも残すは世田谷線沿線の寺社のみとなり、今日は味スタの試合だし丁度良いなと。合計6つの寺社を巡り、最後、48ヶ所目は松原駅近くにある六所神社六所神社大田区、世田谷区に複数あり、区別のため地名を入れて赤堤六所神社とも表記される)。

赤堤 六所神社

 律儀に沿線毎に巡っていたが、この世田谷線や池上線、目黒線などは駅近だったり対象寺社が特定地域に固まっていたりして割と回りやすかったが、田園都市線は駅から遠い寺社が多く、特に溝の口周辺には対象寺社が6つあって一日ではとても回りきれず、2回に分けることに。またこどもの国線にも対象の寺があり、実に小学校以来、通勤路線化して恩田駅が出来てからは初めて乗った。この様に意外に初めて降りる駅も多く、地元近くにこんな場所があったのかと発見も多いイベントであった。また駅から遠い寺社にはバスを利用したが、複数バス路線も組み合わせて最短時間ルートを表示してくれるgoogle mapの威力も実感した。

  • 生田配水池展望広場へ

 このまま味スタへは松原駅の隣、下高井戸駅から京王線で一本なのだがまだ15時で早すぎたので、前々から行ってみたかった川崎の生田にある配水池の展望台へ。六所神社から小田急豪徳寺までは歩いて10分弱、そこから電車で約20分、生田駅から徒歩10分ほどで到着。ただ展望広場だけあって丘の上にあり、なかなか消耗した。今日は真夏に比べればまだ過ごしやすかったが、昼間はまだまだ蒸し暑い。

眺望

このように都心方面まで見渡せる。この場所からだと、新宿ビル群と六本木~丸の内のビル群が2つに分かれ、その中央にスカイツリーというシンメトリーな構図になる。また今日のような日は雲が続く様が空の広さを感じられて良い。
 この場所に来たのは景色を楽しむ為だけではなく、近隣で建設中のフロンターレの新しい施設を確認するため。

フロンタウン生田建設現場

 川崎市浄水場用地にサッカー、テニス等のグラウンドや体育館、クラブハウスを整備するプロジェクトとのことだが、開設後は川崎のアカデミー練習場としても利用されるらしい。上記画像を見ての通り、この辺りは住宅地か丘陵地かというエリアでサッカーグラウンドを作る土地は殆ど残ってないが、こうした施設を作れるのはフロンターレ川崎市と築いてきた関係の賜物だなと思う。マリノスも今久里浜に建設中の新練習場(ここも定期的に観に行ってるので近々また行きたい)は横須賀市からの提案だったようだし、こうしたインフラ関係の課題を解決する手段に於いて自治体との関係は最優先事項。
 丘を下って現地近くまで行くことも考えたが、時間を考えて断念。またこちらに行くには↓の様なエグい階段を降りる必要があり、それも理由笑(行きは別方向の緩い坂道を上った)

200段以上あるらしい

 その後は味スタに向かうべく小田急新百合ヶ丘乗換で永山駅に向かい、駅前の喫茶店で休憩を挟み隣の京王永山駅から味スタに向かったのだが、永山から乗ってくるマリサポの多さは意外な発見だった。新百合ヶ丘からもF東ユニを着た人が乗ってきて永山で降りたが(恐らく乗換)、小田急の多摩エリアにいるサポはこのルートで味スタに行ってるのかな。

  • 試合

 今日はバクスタの自由席だったが、首都圏の試合で自由席はコロナ禍以降初めてかもしれない。調布に着いたのは18時頃だったが、飛田給に臨時停車する特急の混雑ぶりを見て(見送って次の各停に乗車)、実は結構観客多い=席取り大変なのではと嫌な予感がしたが、バクスタのアウェイ寄りを確保。
 入場者にはリストバンドが配布されていたが、試合前の選手紹介からそれが青赤に光る仕組み。LED照明や炎と組み合わせた演出で、選手入場時は花火も。

選手紹介時演出
選手入場時の花火&炎

 駅にある広告ビジュアルもそうだが、経営が変わってこうした演出面が一番変わったように思う。

 で、試合だがマリノスを観るのは実に7/6広島戦以来2ヶ月ぶり。当時は好調広島に完勝して首位独走とすら思っていたが、その後勝ち切れない試合が増えて8月はルヴァン、ACLとカップ戦で立て続けに敗退、という状況だったが、前半観ていてボールを支配する割に以前ほど決定機は作れなくなっている印象を受けた。今のサッカーは選手達も体で覚えているレベルでビルドアップ、サイドでのパス交換→突破と流れるような展開は見せるのだが相手ゴール近くの要所は押さえられて決定機までには至らないというか。ただ前半早々にエリア内で仲川が押されてPK判定もVARでラインギリギリのFKに変更となったシーンがあったが、前半の終わり頃にCKで先制、その直後に追加点を取って一気に2点差にしたのを考えると、早い段階で先制していれば前半で3点取れたかもしれない。まぁ高丘のキックから複数人が絡んでボールを下に落とさず相手ゴール前まで持ち込み、最後は西村のボレーがスヴォビクの好セーブに阻まれた場面もあったけど。あれが決まっていれば今年の観戦ベストゴール候補だった。セットプレーでも何でも先制すれば相手も前に出てきてよりマリノスのペースに持ち込めるという状況を作れる。
 実際前半半ば以降は東京が前に繋げなくなって完全にマリノスが押し込んでいた。両チームのサッカーは源流は同じくするが、東京は最終ラインから前に運ぶのに難儀している印象。森重はさすがの安定感だったが、他の選手は繋ぐのに精一杯というか。このサッカーは選手を選ぶというか、求められる技術レベルがかなり高いので、2018~19年のマリノスがそうだったように、既存の選手を底上げするだけでは足りず、少しずつ選手を集めていくしかないんだよな。その意味だと中盤も所謂「デ・ブルイネ役」がいないとは思った。マリノスだとマルコスの様に3トップの後ろでチャンスメイク、ゴールに絡むタイプ。東、安部、松木といった選手は上手いけどゴールとアシストを量産するというタイプとはまた少し違う。まぁ松木の場合はまだ若いのでこれからという面もあるけど。故に東京のサッカーは同じCFG系統ながら両翼依存型に見える。

 ただ後半セットプレーから2失点して追い付かれた。1点目はFKのこぼれを押し込まれ、2点目はCKからヘッド。決めたのはいずれも塚川だったがこの選手は川崎から途中加入とは言え、そのプレースタイルはかつての今野、高橋秀人を思わせて実にFC東京っぽいというか、まるで昔からいるような印象を受けた。
 マリノスが最近勝ち切れないのは先に挙げた攻撃面だけでなくこの辺りにもありそう。こういう割とあっさり決められる場面が増えている。今日の試合も好調時なら後半早々に3点目を取って事実上終わらせていたと思うが、追い付かれてしまった。前半半ば以降の押し込む流れから後半は一進一退となり、東京にゴール前まで迫られる場面も増えていった。ただ後半の終盤になると東京も足が止まり始めてアダイウトンの単騎突破のみになってマリノスが押し込むようになり、終了間際にはA・ロペスがクロスに合わせたがこれはクロスバーを叩いた。直後のCKは高丘も上がったがゴールならずそのまま2-2で終了。

 今節は暫定首位川崎が敗れ代わりに広島が首位に立ったとは言え、マリノス(広島とは勝点1差)は広島より消化が3試合少ないのでまだ有利ではある。大きな意味を持つのは今日の勝点1なのか、あるいは終了間際にバーを叩いて勝点3を逃したシュートだったのか、それはまだ分からないが激闘と言うに相応しい試合だった。
 今日は観衆29000人ということで、帰りは飛田給を避けて例によって西調布から乗車。結局2万歩も歩いてしまった。