今日でリーグ戦も折り返し。毎シーズン思うことだが早いものだな。このタイミングで首位と2位の対決というのは前後期制ならステージ優勝決定戦になる。まぁACL組の鹿島、川崎の消化試合数が1つ少ないのだが、今日の試合で東京が勝てば勝点36となって鹿島も川崎も追い付けず、前半戦を首位で折り返すことになる。
今日は中央線沿線で野暮用があったので、中央線の武蔵境駅から西武線に乗り換え、初めて西武多摩川線多磨駅から味スタに向かった。1.5km程なので十分徒歩圏内ではあったが、丁度バスが来たのでそれに乗ってスタジアムのすぐ傍で下車。チケはバック上層だったので、飛田給から行くより入場ゲートから歩かずに済んだ。着いてすぐにスタメン発表だったのだが、選手紹介時に照明が落ちたりスタンドの2階スタンド前のリボンビジョンで情報が流れたり、味スタも日産同様に設備がグレードアップされていた。
試合は予想通りマリノスがボールを支配して東京がカウンターという展開だったが、前半15分にマリノスが先制。仲川の右クロスをGK林が弾いてそのこぼれをマルコスが詰めたものだが、その1つ前に喜田が右サイドに出した縦パスが素晴らしかった。ラインを割りそうで割らない絶妙な塩梅でそこに仲川が走り込み、それがゴールに繋がった。5月の月間MVPには驚いたが、完全にチーム内で立場を築いているし、CFG体制になってからのモンバエルツ→ポステコグルー両監督時代を通じて一番伸びた選手では無いかと思う。今季のマリノスの主将が喜田、扇原、天野と複数体制なのはキャンプ時点では皆決め手に欠けてこの人に腕章を託す、という選手がいなかったからだと思うが、おそらく来年以降は喜田の単独キャプテンになっているのではないかと思う。
前半早々にマリノスが先制したので2点目を取ったら一気に行けるかなと思った矢先に東京が同点。左から切り込んだナ・サンホのシュートはGK正面だったが、これを後ろにこぼしてそのままゴールインというもの。東京は久保が抜けてそれを若手の成長でカバーするつもりなら厳しいなと思っていたが、この選手は久保ほど攻撃で違いを作れる訳ではないが、粘り強さとゴールに貪欲な姿勢がある。いつもなら裏にボールを出されてもそのスピードで楽々カバーするチアゴにも積極的に体を寄せに行ってCKを取ったりマリノスにとって嫌なプレーを実践していた。
その後もマリノスがボールを支配する流れは変わらなかったのだが、前半40分前に高萩のロングパスに抜け出した永井がループ気味のシュートを決めて東京が逆転した。アシストの高萩はこのシーンの前に二度ほどロングパスをミスしていて、1度目は単純なキックミス(足を芝に取られた)、2度目は相手CKからのカウンターで左サイドから逆サイドの味方に長いパスを通そうとしたらGKパクにそのままキャッチされたというもので、今日はこの選手の日では無いのかな、と思っていた中でのあのプレー。丁度2度目のミスと同じマリノスのCKからのカウンターで自陣左サイドから出したパスだったが、今度はしっかり永井に合わせた。(おそらく)チームとして明確な動きの約束があり、1,2度失敗してもそれをやり続けた末に決まったゴール。この2点目だけ見ても東京がボールを繋げない、カウンターしか出来ないと侮ってはいけないのが分かる。別にボールを支配するチームが偉い訳では無く、いかにして点を取るかというのを各チーム考えている中で、東京はカウンターという手段を研ぎ澄ませて今のサッカーを作り上げた。
後半も展開は変わらなかったが、東京がカウンターを仕掛ける度に決定機が訪れ、後半17分までに更に2点を追加して4-1。事実上試合は決まった。チアゴがエリア内に切り込んだ永井に対応し、その永井のクロスに合わせたD・オリヴェイラに対応したのが天野だった3点目とか、4点目で永井に吹っ飛ばされた和田とか、マリノスはカウンター時の弱さを露呈していたな。マンC然り、川崎然り、ポゼッション型のチームはカウンターを防ぐ為に奪われたら即奪い返すというのが鉄則だが、今日のマリノスは奪われた後の対応に問題があった。終盤に仲川が1点返したがそのまま4-2で東京の勝利。
試合後は久保の壮行セレモニーが予定されていたが、既に21時だったし電車が混むのを避けたかったのですぐスタジアムを出ていつもの様にに西調布まで歩いて京王線に乗車し、帰宅。