J1第1節 FC東京×浦和(味スタ)

  • 連続観戦

 昨日に続いての観戦。今節は等々力以外でも味スタ、三ツ沢、日立台と近隣での開催が多く折角の土曜なので行ってみたかった。2月にしては暑いほどの好天だったが、向かう途中の乗り換え駅である渋谷で書店に立ち寄って今季の選手名鑑(今年はエルゴラ版)を買いつつ13時半前にスタジアムに到着。まだ昼を食べてなかったので再入場システムを利用してキッチンカーの集う広場に行って唐揚げ弁当を購入。

唐揚げ弁当@味スタ

 大きな唐揚げと炊き込み御飯のセットで美味かった。食べている間にスタメン紹介→選手入場となったが、紹介時の両ゴール裏からのブーイング、チャントを聞いて、ああ日常(非日常?)が戻ってきたなと。それは昨日も同様だったが、あの声量はこのカードならばこそ。

選手入場時
浦和ゴール裏

 

  • 試合

 昨日の試合が今日本で最もクオリティの高いサッカーを見せる試合だとすれば、今日は「最高の熱と激しさ」を見せる試合と言えるだろうか(浦和にとっては鹿島がその対象かもしれないが)。お互い激しくやり合う中で、局面で技術を見せてボールを前に運ぶ様は南米辺りのダービーを思わせる。浦和は開始早々にカウンターからシュートまで持って行ったがモーベルグのシュートはダフり気味でスヴォビクがキャッチ。その後も攻撃時はサイド(どちらかと言えば右が多かった)に展開→クロスという展開が多く、前線のタレントに依存というか少しシンプル過ぎる感はあったな。その中でモーベルグ、リンセンは違いを作れるタレントなのか、とも。ユンカー、ショルツが凄かっただけに比較してしまうが、1人で何とかしてしまうというよりしっかりチームとして組織が出来て始めて機能するタイプの様に感じる。
 一方で東京もやや押し気味ではあったが決定機までには至らずといった状況。監督も2年目なので中盤でのパス回しなどは洗練されているなとは思ったが、このチームはトゥット、アマラオの時代から攻撃=前線がドリブルで突撃、という印象があって、仲川、アダイウトンがサイドを駆け上がる場面はそれを思い起こさせた。サッカー自体はマリノスと志向は同じだし仲川は去年までマリノスにいた訳だが、チームが変わればその選手の見え方も変わってくるものだなと。前半はお互い決定機は無く0-0。
 
 後半はより東京が押すようになり、開始早々にバー直撃のシュートもありつつ半ば過ぎに左サイドを突破してのクロスがOGを誘発して先制。その10分ほど後にも同じ左サイドから交代で入ったばかりの渡邊のシュートが浦和DFに当たってコースが変化し?ゴールイン。浦和は途中から入った興梠が下がってボールを受けて捌くことでやっと攻撃にリズムが出てきたがなかなかシュートまでは持ち込めず。結局枠内でスヴォビクを脅かすようなシュートは無かったのではないかと思う。そのまま2-0で東京の勝利。

 まだ1試合観ただけではあるが、浦和の新監督はどうもかつてのペトロビッチ(“ペッカー”の方)や去年の鹿島のヴァイラーの様なJに適応出来ない欧州出身監督の匂いがする。就任したばかりで未完成なのは当然だが、ミシャやスキッベ、後はマリノスモンバエルツ等は例え部分的ではあってもその人なりの色、意図を感じるプレーが出ていたものだが、それが見えず。選手の顔触れからすると得点はモーベルグ、リンセン、シャルクにかかっていると思うので、彼らの出来次第とも思うが。
 東京は監督2年目でこのサッカーに必要な得点力のあるサイドアタッカー仲川も補強したが、タイトルには前線の3人の後ろから飛び込んで点を取るタイプが必要かなとは思った。マリノスで言うところの西村のような。今はCFのディエゴが1人でその役割も担っている感があり、それでは負荷が大きすぎるなと。その意味で松木がもっとゴールに絡むと面白いなと思うが、今日のプレーは中盤での展開役でゴール前に飛び込む場面はあまり見られず。この歳でJ1で試合に出続けている経験値はかなり高いが、このままだとこれから伸びてくる同世代の中で埋没してしまうように思う。中盤で上手い選手は日本に数多くおり、その中で点が取れるというのは違いを出せる大きな要素なので年間二桁決めるくらいになって欲しい。

 帰りは例によって西調布まで歩き、今回は南武線の稲田堤経由で。調布から多摩川を越えてすぐだが、駅前には川崎のタペストリーが飾られていて県境を越えたことを実感した。