高校選手権 決勝 藤枝東×流通経済大柏(国立)


 高円宮杯の決勝をTV観戦し、そして千葉の決勝を実際にこの目で観た時、確かにレベルが高いとは思ったけども、選手権優勝は無いと思った。予選の決勝で調子のピークを迎えてしまったか気がしたし、流経の監督が(同じ千葉のライバル市船と対照的に)習志野時代から選手権になるとあっさり緒戦で姿を消す印象が強かったので。という訳でここまで他とはレベル、次元の違うサッカーで決勝に進出してもそういう先入観が残っており、今日も五分五分だと予想し、国立へ。


 で、あの結果、内容だ。クラブを含めて日本最高峰のユースチームが選手権に出ると――例えば数年前の広島ユースやガンバユースがこの大会に出ても――こういう試合になるんだろうなという試合。藤枝は大晦日に見た時よりずっと良いサッカーで、他の多くのチームがそうであるような蹴り合いサッカーとはさすがに1ランク違った。が、流経のサッカーはさらにその上を行ってた。密集地帯でも落ち着いてパスを回し、相手のプレスを簡単に掻い潜るシーンが何度もあったが、静岡勢相手にあのプレーは結構衝撃的。それと合わせて流経の監督が、『(習志野時代を含め)これまではそれ程勝つ事にこだわってなかったが、今回はこだわった。』という趣旨の事を会見で述べてなるほど思ったが、そういう要因が合わさった結果が今日のスコアだったのだろう。


 清水に行く大前は、(似たタイプの)国見時代の大久保と比べてテクニックは同等、フィジカルは大久保の方が強かった感じだが、あの得点感覚は大久保以上だと思うので、そこが武器になるかと思う。『何故か(ゴール前の)絶好の位置にいる』っていうのは天性のもので、いくら技術があっても伸ばしても身に付くものでもないし(ex.京都に移籍した某FW)。