高円宮杯U18チャンピオンシップ 鹿島ユース×G大阪ユース(埼スタ)


 高円宮杯という意味では前身の全日本ユース時代は国立で準決勝2試合開催だったので何度か観に行った事はあるが、現フォーマット(プレミアイースト/ウエストの優勝チームが対戦)になってからは初。ただ今回は試合そのものより埼スタに行きたくて行った様なものだな。最後に行ったのは2年以上前で久々にこの日本最大級の専用スタジアムに行ってみたくなった。南北線埼玉高速鉄道で長いこと揺られ(そして結構な運賃を取られて)るのも久々だったが、浦和美園で降りると駅前が普通の駅前らしくなっているのには驚いたが、スタジアムに着くと周辺道路は整備されつつあるものの未だ手つかずの土地が広がっており、どこか安心感が(笑)

 今日の両チームにはそれぞれ来季トップ昇格内定者やU18代表も何人かいて打ち合いになった夏のクラブユース選手権決勝の様な試合を期待したのだが、90分通して互いの長所を消し合う渋い内容だった。
 鹿島、G大阪共にトップチームの香りが漂うサッカーだったが、鹿島は小笠原や柴崎、カイオがいる今よりも現ユース監督熊谷がいた頃(特にレオナルドが去った後の98〜00頃)を思い起こさせた。ガンバDFのクリアミスを拾って決めた決勝点や、相手に殆ど決定機を許さなかった守備などは特に。それが最終的な勝敗を分けたように思う。ガンバは7番の初瀬、8番の堂安と言った選手はガンバユースらしいと言うか家長や倉田の系譜を継ぐセンスを感じたのだが、あまり鹿島ゴール前でそのセンスを発揮出来なかった。思えば今年のナビスコ杯決勝ではトップチーム同士が同じ埼スタで戦って鹿島の完勝だったが、かつての鹿島×磐田における磐田の役割をガンバが担っているという見方も出来るかな。
 面白かったのは、この試合はJFA登録チームは自由席無料だったのもあって周りは小中高のサッカーチーム御一行だらけだったのだが、試合中後ろに座っていた子供(おそらく小学校中学年)がガンバの攻勢を受ける鹿島を見て「守る時間が長いからカウンターの時はしっかり点を取らないといけないんだ。」的な事を言っていて、なかなか鋭いなと。

 試合後は後ろの予定の関係で大宮駅に出たかったのだが、電車では無く路線バスを利用する事にした。隣接する東北道を越えてバス通りに出てもなかなかバスが来ないので大宮方向に歩きつつ適当なバス停で乗り込む事にしたのだが、道中の風景が妙に親近感があった。舗装された道を囲む雑木林や畑、そして時々堆肥の匂いが漂う。思うに横浜でも郊外部(特に町田や藤沢、大和との市境)はどこもこんな感じだな。