箱根駅伝を視ていたら第一試合に完全に間に合わなくなってスルーし、第二試合から。川崎入りが決まってる大島位しか知らなかったけど、周りの静岡民の評価がかなり高かったので楽しみだった。まぁ高校サッカーの静岡勢ってW杯でのイングランドみたいなもので、実態の2〜3割位下駄を履かせた評価なのを考慮する必要があるのだが、今年の静学は本物だった。
試合が始まると、まずそのボール回しが高校(ユース世代)らしくない。この世代は常に縦に速いボールを入れ続けるノンストップハイテンションサッカーが多いけど、無理せず最終ラインでゆっくりボールを回しながら相手の穴を伺うサッカーに驚かされた。噂の大島はトップ下が主戦場だけど、必要に応じて下がって守備もするスタイルで、周りにフォローして貰いながら攻撃に専念する所謂“王様”タイプより余程プロ向きかと思う。川崎としてもここ数年獲った中村ケンゴ後継者候補が伸び悩み気味なんで、本気で後釜を育てたいんだろうな。
ただ試合で印象に残ったのは6番のボランチだった。中盤下がり目から絶妙なポジショニングで好守に効いていて、ダイレクトパスを交換しながら前に進んで攻撃のリズムを作っていく様は遠藤の様でもあり、相手がボールを持ったら素早く寄せて奪う様はガスの米本の様だった。CKのキッカーも務めてたし、静学の本当の中心はこの6番ではないかと思う。この先強豪と対戦したら、その相手はまずこの6番を消しに掛かるだろう。
試合は結局ラスト15分位は宇和島も意地の反撃を見せたけど、それを凌いで2−0で静学が快勝。これは上位堅い・・・と思わせといて次にあっさり負けてしまったりするのがユース世代の恐い所なんだが、このサッカーと青森や前育、滝ニ、流経と対戦するシーンを見てみたい。