ポンペイ展

 人も疎らな事務所を定時でダッシュし、そのままMMでやってるポンペイ展へ。わざわざ今日で無くてもGWだからいくらでも行く時間はあるが、休みで人で溢れる中よりも落ち着いて観られそうだったし。着いて気付いたが、横浜市民なのに実は今回の会場に行くのは初めてだった。


 やっぱ古代ギリシア・ローマは展示されるあらゆる出土品―――道具、食器、装身具、果ては彫像、壁画まで―――がどれも精密で、特に絵画や彫像の写実性はこれが中世になると抽象性が増してしまう中で、ああいうリアルな描写はいつも観てて飽きない。あまりにリアルな描写だから、もしこの技術や文化の水準が右肩上がりに伸びていたら今頃人類は火星に有人飛行する位には成ってたかもしれない、等と下らない事を考えてしまったが、実際そうならなかったのもまた考えさせられる。


 帰りにMMの新しいビルが立ち並ぶ中を歩いてて、加えて帰ったらTVでやってた万博の会場を視て、きっと2000年前のフォロ・ロマーノも(規模や、それが石造だという違いはあれど)こんな感じだったかもしれないなどと思ったり。あくまでその当時の技術の粋が狭い地域内に密集しているという意味で。ただコロッセオ凱旋門も風化しつつ未だに一部その姿を留めてるが、今のビル群は2000年どころか100年もしない内に全く別の姿に変わってるだろうけど。