大宰府・柳川行(初日)

 初日といっても今日は大宰府の祖母宅に親戚が来ているから挨拶に行っただけなのだが(前はそんな事気にも止めなかったが、最近はさすがに考えるようになった。歳だな。)、夕暮れ時に散歩ついでに近くの大宰府政庁跡と観世音寺まで。
 大宰府は高速が走り住宅が立ち並ぶ中で道路一本越えると山や林が広がっているのだが、この政庁跡地も今は建屋の場所を示す柱石と碑があるのみで一見して原っぱ同然の状態。その中でキャッチボールや犬の散歩で人が集っている、言わば公園同様の機能を果たしているのだが、その光景から以前“ローマ人〜”絡みで見た写真を思い出した。
 それは夕時のローマの大競技場(チルコ・マッシモ)跡地で子供たちがボールを蹴って遊んでいる光景なのだが、かつては威容を誇った建造物が廃墟となり、今は遊び場となっているという構図がこの政庁跡地とシンクロする。どちらも夕暮れ時というのがまた良いんだな。古代と現代の繋がり、そして今は亡きかつての栄華の儚さが同時に感じられるというか。

 帰る頃には丁度陽が沈まんとする時で、大きな夕陽が目の前に見えた。福岡は夕日がより大きく、綺麗に見える気がする。