J1第3節 川崎×柏(等々力)


 今節は金曜開催が3試合あり、マリノスはアウェイ鹿島で首都圏では等々力、埼スタでも試合があったので、今年も友人の年チケにて等々力行。
 友人が来るまでの間、スタジアム外のフードパークでちゃんことベーコン串を食べつつ何気なく試合前の等々力の様子を見ていたのだが、さすが金曜開催だけあって会社帰りのサラリーマンの姿が目立つと共に(自分もその一人だが)、近所から来たと思しき“チャリ通”の学生や親子連れも結構いて、“大都市だがローカル”な匂いを漂わせるのはこのチームならではだよな、と思ったりもした。

 今日この試合に行ったのは監督が代わった川崎のサッカーを観てみたいというのもあったが、柏の若い選手達を観たいというのが大きかった。特にGK中村航輔。昨年の日産での柏戦は丁度リオ五輪の時期で、日立台の試合も行かなかったので生で観るのは初めて。この選手はどこか川口能活を思い起こさせる。GKとしてそれほど体格に恵まれている訳では無いが反応の鋭さや飛び出しのタイミングで勝負する点、眼光の鋭さ、そして背番号が23という点からも。まだ少し線が細い感もあるが、今日の2失点はいずれもGKにはノーチャンスだったし、何度か相手と1対1になりかけながらタイミング良い飛び出しでクリアしていたプレーが印象深い。今J1でレギュラーを取っている若い日本人GKが少ないだけに是非このまま伸びて欲しいと思う。
 柏はスタメンに8人もアカデミー出身者がいたのだが、両CBの中谷、中山にとっては苦い経験となる試合だった。中谷は自陣でボールコントロールをミスして失点に繋がり、中山は後半に中村憲剛を倒して1発レッド。特に中山のレッドのシーンはカウンターで中村憲剛が中央をドリブル突破して前に中山、という状況で、まさか周りにパスを出さず自ら中山を抜きに掛かるとは思ってなかったのではないだろうか。中村の老獪さにしてやられた退場だったと思うが、こういう経験が出来るのも試合に出ていればこそなんで、今後に期待したい。その他今日は4バックのCBで先制点も決めた川崎の谷口、そして鹿島も昌子、植田など、こういう若い選手が代表に定着して欲しいものだ。吉田、森重の控えが丸山などという状況はあまりにさもしい。
 それ以外では右SBに入った古賀は結構大柄な選手で、最初大卒なのかと思って調べたら今年昇格したまだ18歳の選手だった。しかも名前が“太陽”って柏でプレーするために生まれてきたようなものだな(笑)柏アカデミー出身の大柄な右SBというとやはりマルセイユのあの選手を思い浮かべるが、是非それを越えるような選手になって欲しい。

 川崎は昨年までの様なこれでもかというほどのボール回しは無くなり、やや実利的な路線に微調整したかなという印象。ただ右サイドに入った小林悠に攻撃は組み立てからフィニッシュまで、守備もサボらず下がって対応とかなりの負荷が掛かっている。今日は前線中央に阿部が入っていたがあまりフィットしておらず、今後は前線でボールキープ出来る家長のコンディション次第て感じかな。
 やや実利的と書いたが、昨年までと変わらない面もあって、柏が1点返した直後に川崎キックオフからすぐボールを奪われて自陣ゴール前までボールを運ばれ、あわや一気に同点か、というシーン、そしてアディショナルタイムの何でも無いスローインをミスして柏の選手にボールが渡ってしまい自陣まで攻め込まれたシーンなどはいかにも(ここ数年の)川崎という場面だった。一緒に観た友人曰く川崎はスローインがかなり下手とのことだったが(苦笑)

 今年から急に始まったフライデーナイトマッチだが、水曜よりも行きやすく、今後も日産、三ツ沢、等々力ならば行くだろうし、味スタ、埼スタでもカード次第では、という感じかな。