J1第30節 川崎×広島(等々力)


 思わぬ所でチケが手に入ったので今週は等々力へ。バクスタの自由席だったが等々力ではここ数年メインで観てるので、ここは久々。何時以来かと記録を辿ったが、14年5月、ブラジルW杯前最後のリーグ戦以来かな。
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 当時はまだメインスタンドの改築工事中だった。

 自由席なので早めに行って席を確保した後はスタジアム周辺や公園内をしばし散策した。川崎は今日はハロウィンがテーマだったようでメインスタンド外壁を装飾したり、仮装してる子供達もいて賑わっていた。

 公園内も歩いてみたが、近くの市民ミュージアムは地下の書庫が水没するなど台風の影響で閉鎖中。今の等々力緑地を囲む道路はかつての多摩川の川岸で、緑地内の池は川の名残らしいが、水に関わる土地は地形が変わっても水と縁が切れないものなのだということを痛感する。

 川崎は先週ルヴァン杯で優勝したがリーグ戦では残り5試合で首位と勝点8差の6位と優勝は厳しくなって来た。ただACL圏内を狙うには上位(4位)の広島相手には勝利が絶対条件。前半は川崎が押し気味で、半ば頃に田中のミドルがポスト→GK大迫→ゴールインという形で先制した。場内には田中のゴールとアナウンスされたが、こういう場合はOGではなく打った選手のゴールということかな?前半はこれ以外にも広島ゴール前に迫るシーンはあったが決め切れず、1-0。広島はカウンターから柏やサロモンソンが仕掛けてチャンスは作れていたし、今季の川崎の戦い振りを見る限りは広島にも勝機のある展開だった。
 後半はいきなり新井のキックミスを広島の選手(川辺or稲垣?)がダイレクトで返したシュートがポスト直撃というシーンから始まり、広島がカウンターで惜しいシーンを作る。そして後半半ば頃に中村憲剛が相手にチェックに行って接触し、即交代サインを出すほど痛んで齋藤学と交代。この辺りから流れは完全に広島に傾き、川崎を押し込むようになった。川崎は大島も交代しておりピッチ上の指揮官が不在という感じで、攻撃が繋がらない。広島にとって嫌らしいプレーを見せていたのは阿部くらいか。交代で中央に入った脇坂はチャンスを外しまくったルヴァン杯決勝でもそうだが、まだチームを仕切れる程のレベルでは無いかな。そんな中で広島にゴールの匂いが漂っていたが、中央で張るレアンドロペレイラに対しては山村がしっかり対処し、ロングボールにも滞空時間が長く、高いジャンプ力でボールを跳ね返していたのはさすがだった。この選手は今はCB“も”こなすユーティリティプレーヤーだけどあの身体能力を見てしまうと、CBとして育ってたらどうなっていたかと思ってしまう。個人的には五輪代表で中盤、鹿島でCBという起用法、そして(何度も言ってるが)顔が鹿島のCB顔でなかったのがその後を決定付けてしまったと思っているが。
 そんな中で終盤にロングボールをマギーニョがクリアミスしてそれをレアンドロペレイラが拾い、そのまま独走してGKもかわして同点。流れは完全に広島だったしこのまま逆転も有り得た。だが、追い付かれた後川崎は急に攻撃が活性化し、左サイドクロスから最後は逆サイドから走り込んだマギーニョが決めて突き放した。その後は広島がひたすら前線にボールを入れてそれを川崎が跳ね返し、カウンター時も広島陣内で時間を稼ぐシーンが続き、そのまま試合終了。

 これで川崎は4位となったが上位3つも勝ったので勝点差は変わらず3位マリノスとは残り4試合で7差。勝ったとは言えこの内容では4位死守が精一杯という気もする。中村憲剛も少し心配な交代の仕方だったので、それも影響しそう。負傷者が多いという事情はあるが、分厚い戦力をやり繰りしつつ複数の大会で結果(タイトル)を残さなければならないという点で、これまでとは異なるアプローチの必要性、一つの転換期を迎えつつあるようにも見えた。
 広島は三ツ沢で観た時よりかなり内容は良く、勝点3を取ってもおかしくなかったが、前線の決め手が今ひとつというかドゥグラス・ヴィエイラレアンドロペレイラという大砲を上手く組み込めてないかなと。上位相手でも(次戦は鹿島)下位相手でも常に1点勝負という手堅さは感じられたが。

 帰りはいつものように新丸子まで歩いて帰宅。台風後にこのエリアを歩くのは初めてだったが、目印となる小杉のタワマンも台風後の色々なニュースを見聞した後ではこれまでと違って見えるのは不思議だ。