ルヴァン杯準々決勝第2戦 川崎×浦和(等々力)


 最近はマリノス戦に限らず近隣の試合はすぐ完売してしまってなかなか行くことが出来なかったのだが、今日の昼過ぎになって友人から等々力のチケが1枚あるとの連絡。実に6月以来3ヶ月ぶりのJ観戦となった。
 等々力に行くのは昨年のリーグ開幕戦以来1年半ぶりなのだが、いつもの様に新丸子駅から徒歩で向かうと、ずっとグランドや更地だった場所にいつの間にか病院が出来ていた。

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日本医科大学武蔵小杉病院

今月1日にオープンしたばかりらしい。敷地を囲っていた柵が無くなり、周囲の道路や歩道も整備されて歩きやすくなった。
ここから中原街道に出て競技場へ、というのがいつも通るルートだが、西明寺付近のクランク解消工事は進展無し。

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中原街道の工事現場

ここも自分が学生の頃から工事していて少しづつ立ち退きも進んではいるようだが、まだ数軒残っているようだ。更に10年単位の月日が掛かりそう。

 スタジアムに着くと、前回行った時にはまだ工事中だった隣の野球場が完成していた。

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等々力野球場

場外のスタグルエリアの通路が少し広くなるなど、全体的に広々とした印象。今日は涼しかったのでちゃんこを食した。

 こうして試合が始まったのだが、第1戦は1-1という中で開始8分にいきなり浦和が先制。低めのロングボールが走り込んだ江坂にピンポイントで渡って1対1を冷静に決めた形。今日の川崎は山村と高卒新人田邉というCBコンビだったが、田邉は足下の技術は自信があるようでボールを持って前にドリブルするシーンも何度かあったが、そこでボールを奪われたりパスが通らずカウンターを浴びるなどやや不安定な出来だった。元々はSBのようなので、少し荷が重かったかな。前半でジェジエウと交代したが、疲労の溜まっている主力を少しでも休ませる為の起用と同時に、それくらい今の川崎は連戦や遠征による疲労で主力のコンディションが良くないんだろうなというのも伺わせた。
 久々の観戦なので初めて生で観る選手も多かったのだが、浦和の鈴木彩艶は何よりその大きさとキック力(ゴールキックが相手陣内中央辺りまで飛ぶ)に驚かされたし、明本は中盤で相手を潰すだけでなくサイドからいいタイミングでオーバーラップしてクロスを上げるなど色々なことが出来る選手というのが分かり、これは重宝されるわと。

 川崎が前半の終盤に追い付いてハーフタイムを迎えたが、そこでトイレついでに場内を見学。

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等々力競技場ゴール裏エリア

 最近、球技場化の話が具体化しており、それを踏まえて色々見てみたが、やはり構想にあるような「メインスタンドを残して残り3方のスタンドを改築」だとメインの端が見切れる。恐らくピッチを少しメインスタンド寄りに動かした後で新スタンドを建てると思うが、ゴール裏スタンドは↑写真で言うところの一番ゴール寄りの広告看板辺りになるのではと思う。それでもメインの端4~5ブロックは見切れるだろうから、そこは座席を撤去してシートでマスキングするとかの措置が取られるのではないかな。

 後半も前半と似た内容だったが、川崎は流れの中からチャンスを定期的に作れていないのがチームとしてのコンディションの低さや三笘が担っていたタスクの大きさを感じさせた。同点ゴールは流れるような連携だったが、去年や今年前半なら同じ様なシーンを何度も作っているはず。それが単発で終わり、それ以外は相手陣内サイド深くまでは攻め込むがそこから近付けないシーンが多かった。今日の左サイドは宮城だったが、斜め45度から巻くようなミドルやパスの判断にはセンスを感じさせたが、独力でサイドを突破してチャンスメイクするタイプでは無く、三笘の突破力が無い今どうやって点を取るか試行錯誤中という印象。こういう時は2列目の選手が飛び込むのも一つの解だが、あまり得点力のある2列目タイプもいない。脇坂も上手いのだが相手にとって恐くは無いというか、同じ大学経由で加入したアカデミー出身者としてどうもマリノスの天野と被るんだよな。単発でなら見事なプレーを見せることもあるし、代表にも呼ばれる力があるが(共に1cap)、チームの主軸と呼ぶには何かが足りないという。という中でもCKから川崎が2点取って後半38分時点で3-1として、これで勝負あったかなとは思った。
 しかし後半42分にユンカーが決め、ATのCKでは最後に槙野が押し込んで3-3とし、アウェイゴールにより浦和が準決勝進出。浦和はユンカーがいるいないでかなり違うというのはあるにせよ、新監督就任後も補強で少しづつ監督の目指すサッカーに合うタレントが集まり、結果も付いてきたという点は18~19年頃のマリノスを思わせる。この勢いを考えればルヴァン制覇は十分有り得る。

 久々の観戦だったがいい試合だった。今日は暑さも無く、帰り道は虫の音が聞こえて秋を感じさせ、絶好の観戦日和でもあった。もう少しコロナが落ち着けば試合に行きやすくなるのだが。