J1第9節 横浜M×川崎(日産)


 先週末の開幕から2試合目だがACL組は本日第9節。思えば丁度2年前の今日は19年シーズンの開幕戦だったが、あの試合はコロナ禍前最後の試合でもあった。当時既に新型コロナウイルスなる言葉や感染拡大の懸念は報道されていて、自分を含めスタンドのマスク着用率も高かったが(それでも今ほどでは無かった記憶)、試合自体はそれまで通り開催され、チャントもスタジアムに響いていた。
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 この試合の後で長い中断期間が始まり、以降声出し禁止が続いている訳だが、いつまでこれが続くのか、結局最後は決断1つでは無いのかという思いもある。恐らく今後も春になるに連れて感染者数は収束し、GWやお盆期間後はまた増加、秋には減るも正月明けに増加、というサイクルだと思うが、ワクチンで抑えても一定期間後に変異株でまた増加みたいないたちごっこが延々と続くのでは無いかと。それに対していつまでもこの状態を続けるべきなのか。勿論ワクチン含め個人として出来る限りの感染対策を心掛けるが、普通に声が響き渡る海外のサッカー始めスポーツイベントを見てるとやるせない。

 そんなことも思いつつ新横浜に向かった訳だが、開幕節に両チーム観た中ではこの試合はマリノスが勝つ可能性結構あるんじゃないかと。川崎は中盤のバランス悪かったし、東京に支配される時間も長かったので。だが前半のマリノスセレッソ戦に似た、ボールは保持するが相手ゴールエリア外までしか達しない展開で、決定機は川崎の方が多かった。2階席から観るとよく分かるが、川崎はマリノスの選手が持ち場にいて構えている状況でも、中にいる味方に縦のパスを通せてしまうんだな。普通は人数が揃ってるので横パス、バックパスとなってマリノスは相手を押し込んで行くのだが、普通にパスを通され展開されてシュートチャンスを作り出されてしまう。そんな展開で左サイド抜け出した橘田のクロスをファーサイドの家長が合わせて川崎が先制し、前半は0-1。

 後半もセレッソ戦に似ていて少し相手陣内に近付くプレーが増え、また途中でA・ロペス入れて活性化かなと思った頃にクロスをエウベルが合わせ同点、しかもその直後エウベルのクロスを仲川が合わせて一気に逆転。1点目は登里に競り勝ったもので、2点目も登里の出足が一歩遅れてクロスを上げる間が空いたものだったので、エウベルが局面で優位に進められたのが大きかったな。その数分後にはエウベルのゴール前中央からのシュートが味方や相手の僅かな隙間を通る形になり、鄭成勇からすればノーチャンスの3点目。その後川崎は3枚替えで攻めに来て、クロスを知念が合わせて1点差にされるも、今度は仲川がゴールエリア付近左45度から巻くミドルを決めて4-2。まだ開幕早々だが、この仲川のゴールは観戦ベストゴール候補。3年前MVP獲ってからパッとしなかったけど今季はここまで復活の兆し。その後終了間際にCKから失点、と思いきやファールで取り消しとなり、このまま4-2で勝利。

 川崎に勝つのは19年11月のアウェイ等々力以来になるが、ここ数年の対川崎戦の分の悪さを差し引いても今日はそろそろ、というのもあった笑。攻撃陣がしっかり点を取るのは3年前を思わせるが、チアゴがいなくなった守備はクロスやCKからの失点が目立つ。後は中盤で攻守に機能してゴールにも絡める存在が1人いれば。やはりマルコスはどうも3年前から徐々に存在感が薄れているように思えるし、渡辺はもっと点にも絡めるはずなのだが。
 川崎は前節でも書いた様に、少しずつピークアウトしつつある時期というのを感じている。橘田が入ってバランスは改善されたが、前節然りで相手に決定機を作られる場面も増えている。ジェジエウ、車屋など負傷者の存在も大きいが、鬼木監督は3年前に等々力でマリノスに完敗した後で433に切り替えて、そこからの連覇ということで、成功体験に必要以上に拘らず変化が出来る監督と思っているので、また新しい選手や組み合わせで違うチームを作るかもしれない。