J3第10節 YSCC×G大阪U23(三ツ沢)


 今週末はマリノスはアウェイ大分ということで近隣の試合を観に行こうかなと思ったのだが、J1は三ツ沢や味スタ、埼スタで試合があったものの上限5000人ではすぐに完売してしまい、J2も首都圏での開催は無し。と言う中でJ3はYSCCの試合が日曜にあったので行くことにした。17時開始というのも帰りを考えると有り難い。思えばマリノス戦以外のJを観るのは開幕節以来か。

 三ツ沢に行くのも今年初めてだったが、公園に着いてみるとここ数年ずっと工事していた市民病院がついに開業していた。

 入り口前にはバス停もあるロータリーやチェーン系の喫茶店も併設されており、メインスタンドから見ても↑のトップ写真のようにその存在感は大きい。個人的にはこのメイン上層部から眺めるみなとみらいの景色が好きだったので少し寂しさもあるが。

 YSCCを観るのは去年のGWG大阪U23は2年振りだったが、両チームとも前回観た時よりサッカーが洗練されているというか、意図の見える攻撃なり守備だった。特にG大阪U23は前回はFC東京U23戦だったが90分通してお互い蹴り合いに終始してちょっとこれはセカンドチームとは言えJ3というプロリーグのレベルでは無いよなぁという内容だっただけに良い意味で期待を裏切られた。丁度アウェイ側に座っていたので監督の森下氏の声がよく聞こえたのだが、90分通して選手に個別の指示や檄を飛ばしていて、ここまでチームとして戦えるようになったのは監督のこうした情熱に依るところが大きいのかなと。

 試合は点の取り合いとなり最終的には5-5という結果。両チームとも取られたら取り返すとばかりに試合中2点以上の差が付くことは無かった。

 今日はガンバのFW唐山を観たかったというのも来た理由の1つだが、相手の高いDFラインに対してサイドからのクロスに抜け出してGKとの1対1から冷静に決めた。まだ高3だけに後半に交代するのかと思っていたらフル出場し、終盤になってもボールに絡んで惜しいシーンが幾つかあった。高さ、速さなどをバランス良く備えたタイプだが、似たタイプを強いて挙げるとすれば長身で裏に抜け出す動き出しやスピードなどはトーレスっぽさがある。これで今季J3で10試合5ゴール、先日トップのルヴァン杯でもいきなり2ゴールと量産中。2002年9月生まれとまさに“アフター日韓W杯”世代だが、今日ゴールを決めたG大阪U23川崎や山口、塚元など2000年以降に生まれた世代はJ1で出場機会を得ている選手が多く、何より久保建英もそう。この世代は丁度小野、稲本ら1979年世代、本田、長友ら1986年世代のように日本サッカーをワンランク高みに引き上げてくれそうな予感がする。唐山に関して言えばまずは今秋のU19アジアでの活躍に期待。

 YSCCで印象に残っているのは一時勝ち越しとなるゴールを挙げたオニエ・オゴチュクウ。ゴールはエリア内で左から切り込んで決めた形だったが、特にカウンター時にそのスピードとパワーで前に突き進むドリブルには迫力があった。ナイジェリア国籍だがサッカー留学で高校1年次に日本にやって来た選手でプロ1年目。より戦術的な動きを身に付けたら上位カテゴリのクラブからの引き抜きがありそうなポテンシャルを感じた。

 前述の通り今日はメインスタンドの上層部で観ていたのだが、ここは風がよく通るのでこの時期でも結構快適に観戦出来る。試合が終わってもまだ19時なので帰りは横浜駅で軽く買い物と晩飯を食って帰宅。そろそろ夏休みも終わりだが良い試合だった。