J1第19節 清水×横浜M(国立)

  • 国立に向かう前、渋谷にて

 今日はアウェイ清水戦だが、同クラブの30周年記念試合と言うことで国立開催。新国立になってから天皇杯、高校選手権、代表戦で何度か行ってるが、休日のナイターは初めて。昼間は先週同様東急の御朱印巡りをしていたのだが、渋谷にも対象寺社があり、国立に向かう直前に途中下車した。

宮益御嶽神社

ここは宮益坂の途中にあるが、↑写真の道の奥にかつてカンピオーネというサッカーショップがあった。主に海外サッカーのユニやグッズ、雑誌、ビデオを扱っていて、自分の中学・高校時代はまだネットも普及しておらず(インターネットという言葉が世に広まり始めた頃)、海外サッカーの試合を観る機会もW杯を除けばNHK-BSのディレイ放送を視る程度だったので、ここでユニやグッズは勿論、“Kicker”、“World Soccer”、“France Football”といったその名だけは知っている海外サッカー誌の実物に触れるのも楽しかった。日韓W杯の頃は同じ渋谷で他にも店舗があった記憶があるが、大会後は行く機会も減り、気付いた時には既に無くなっていた。いつ閉店したのかも分からないが、あのW杯を期に1つの使命を終えたのかなという気もする。そんなことを思い出したが、まさかそれから20年以上経って↑写真の階段を初めて上ることになろうとは。
 

  • 観戦記

 この試合の席はバクスタアウェイ寄りだったので、千駄ヶ谷よりは外苑前が近いだろうということでそのまま渋谷から銀座線で国立に向かった。外苑前駅に着いて、今日は神宮でベイスターズが試合なのを知る。サッカー、野球の試合前ということでかなり混雑していたが、エスカレーター付の広い出口が新しく出来ていてスムーズに地上に出る事が出来た。事前にかなりの入場者数が予想されていたため、開始2時間前の17時過ぎに到着。コロナ禍以降指定席が定着し、スタジアムに着くのは30分前が当たり前になっていた中でこれほど早く行くのは久々だな。
 試合前にはビジョンで30周年に対する各界からのメッセージが流れ、国立上空からヘリでボールを落とす企画などもあった。入場直前には清水側でコレオと

清水コレオ&花火

マリノス側はペンライトでトリコロール

ペンライトトリコロール

 清水は前回対戦時には危なげなく勝っており、今日もマリノスがボール支配してゴールを伺う展開だったが、チアゴサンタナ中心に時折見せるカウンターがこれまでと違ってマリノスゴールに近付くシーンが多かった。とにかくサンタナはボールが収まるのでそこから清水の攻撃が始まるという感じ。西村の先制ゴール後にカウンターから最後は神谷が決めて同点に追い付いたが、アシストは中央をドリブルしたサンタナだった。その後も清水はカウンター時は特にサイドの連携からシュート、チャンスまで至る場面が多く、明らかにここ数年のサッカーと違うなと。
 前半終了間際にマリノスが勝ち越すも、後半開始早々にサンタナが同点。ただここからマリノスの攻撃が爆発し、同点の数分後にレオセアラが勝ち越し(遠目のシュートでニアを抜かれた権田はどうなのかという感もあったが)、更にその数分後にもレオがハットトリックとなる4点目を挙げて試合をほぼ決めた。その後もマリノスは何度か決定機を迎えるも決めきれず(抜け出してGKとの1対1を外した西村、あれは決めて欲しかった)、清水も選手交代で修正しつつ単発でチャンスを作り始め、1点返されたらちょっと分からんな、という後半40分過ぎに宮市が5点を決めた。終了間際に清水が1点返したが直後に試合終了。

 5-3というスコアはポステコグルー初年度を思わせる内容だった。久々にサイドを深くエグってクロス→中央で押し込むというパターンを数多く作れたように思う。スタメンはエウベル、水沼、レオ・セアラで後半に仲川、宮市、マルコスを出せる層の厚さで押し切った感もある。これでA・ロペスが戻ってきたら首位独走も有り得るかもしれない。懸念材料としてはCBは角田、畠中コンビの代わりがいないということかな。後半角田が痛んでエドゥアルドが入ったが、正直何故最近出場機会が減っているのかよく分かるプレーぶりだった。CBとしてあまりにプレーがリスキーなんだな。フィード力など攻撃面での貢献はあれど、ボールを奪いに前に出てかわされてピンチを招く、マークが甘くゴール前でフリーで動かれる等、何失点か覚悟しないといけないCBはレギュラー起用するにはやはり厳しい。角田も1失点目の対応はコースの切り方や体勢が甘かったが、守備の安定度や今後の伸び代も込みで起用されているのだろう。

 清水は先ほども書いたように、新監督になってまだ数試合というのが信じられないほどサッカーが変わっていたのが印象的だった。真っ向勝負して撃沈した展開だったが、前述したサイドで2~3人が連携した崩しや、逆サイドのフリーの味方に大きくサイドチェンジしてのチャンスメイクなど、組織としてマリノスが崩されたシーンが何度もあった。またこうしたサッカーをデザインするだけでなく、後半開始早々失点が続いた後は交代で試合を落ち着かせたり、目の前の事象を踏まえた対応力もあるように見受けられた。サンタナ次第なところもあるが、このまま行けば後半戦は勝点を積んで降格圏も抜け出すのではないかと思う。今日は鈴木唯人が負傷という訳でも無いのに欠場したが、既に海外クラブと話が進んでいるのかな。同様にマリノスの藤田もその匂いが。

 試合後は地下鉄で帰ったが、途中駅から味スタ帰りの東京サポも乗ってきて、最寄でも東京ユニ、清水ユニを着た人を何人か見掛けた。友人達と集まって観たのも去年の最終節以来で、暑かったが良き土曜日。