年間表彰2013(前編)

 さて今年も残り1週間を切り、また表彰の時期が来た。毎年最後は落ち着いて仕事納めを迎えたいと思っていながら何故かいつも慌ただしくなる。という事で今回はまず年間MVP以外の各賞をば。やはりメインイベントは最後という事で(笑)
■年間ベストマッチ

※過去の受賞試合
2005年:バーレーン戦(○1-0/2005.6.3/ドイツW杯予選@マナマ)
2006年:サウジアラビア戦(○3-1/2006.11.15/アジアカップ予選@札幌)
2007年:豪州戦(△1-1(4PK2)/2007.7.21/アジアカップハノイ
2008年:カタール戦(○3-0/2008.11.19/南アW杯予選@ドーハ)
2009年:ベルギー戦(○4-0/2009.5.31/キリンカップ@東京)
2010年:デンマーク戦(○3-1/2010.6.24/南アW杯@ルステンブルク
2011年:韓国戦(○3-0/2011.8.10/親善試合@札幌)
2012年:オマーン戦(○3-0/2012.6.3/ブラジルW杯予選@さいたま)

1位:ベルギー戦(○3-2/2013.11.19/親善試合@ブリュッセル
2位:イタリア戦(●3-4/2013.06.19/コンフェデ杯レシフェ
3位:オランダ戦(△2-2/2013.11.16/親善試合@ゲンク)
 今年の戦績は19戦8勝3分8敗。強豪との対戦では勝率が低く、勝ち試合はホーム戦や同格以下が多かった。その中で11月の欧州2連戦は結果、内容共に良く、中でもベルギー開催で厳密には中立地だったオランダ戦と違って首都ブリュッセルでの試合で勝利したベルギー戦が年間ベストかなと。重要度で言ったら公式戦(W杯やコンフェデ、アジアカップの本大会、予選)>>親善試合だがW杯予選は3月のヨルダン戦(A)は敗れ、出場を決めた豪州戦も本田のPKこそ見事だったが結果的には引分けで、最後のイラク戦は消化試合。そしてコンフェデは3戦3敗と。ただ敢えて公式戦から選ぶとすればイタリア戦と思う。敗れはしたがイタリアから何点でも取れそうなあの攻撃は本当に視ていて興奮したし、試合後の喪失感とか全て含めてサッカーの醍醐味とでも言うべきものが詰まっていたなと。という事でこの試合が2位で。

■年間ワーストマッチ
1位:ブルガリア戦(●0-2/2013.05.30/親善試合@豊田)
 今年は負け試合が多かったから他にもベラルーシ戦、ブラジル戦など有力候補はあるのだが、やっぱホームで負けてはいけない。ホームでの敗北は他に8月のウルグアイ戦(宮城)があるが、あれはほぼベストだった相手の攻撃が日本の守備を上回っていたというある意味シンプルな結果だったし、2点取って意地は見せた。だがこのブルガリア戦はベストでは無い相手に最初いきなり川島がFKをパンチングミスして失点するなど、特に何もないまま終わった試合。考えるとその後の苦戦を暗示するかのような内容だったな。

■年間ベストゴール

※過去の受賞ゴール
2005年:中村(俊)(ブラジル戦(コンフェデ杯)同点ミドル)
2006年:玉田(ブラジル戦(ドイツW杯)先制点)
2007年:山瀬(カメルーン戦(親善試合)決勝ミドル)
2008年:玉田(カタール戦(南アW杯予選)ミドル)
2009年:中村(俊)(バーレーン戦(南アW杯予選)FK)
2010年:本田(デンマーク戦(南アW杯GL)FK)
2011年:李(豪州戦(アジアカップ決勝)決勝ゴール)
2012年:本田(オマーン戦(ブラジルW杯予選)先制ゴール)

1位:本田(オランダ戦)
2位:岡崎(ベルギー戦)
3位:本田(豪州戦)
 今年は失点も多かったが得点も多く、候補は多い。ベスト3以外にも東アジア豪州戦で齋藤が決めたループ気味のシュートとか、香川のイタリア戦での振り向き様ボレーやガーナ戦で左から持ち込んで決めたゴールなどあったのだが、1位はオランダ戦の本田に決まりだわ。代表戦であんなコンビネーションを見れるとは思わなかったし、同点ゴールだったという重要度も含めベスト。2位はダメ押し3点目の重要度&柿谷ループアシスト&岡崎のシュートテクニックで選出。3位はPKではあるが、W杯出場が掛かった試合のしかも終了間際という超重要な場面でど真ん中に蹴る本田△の勇気に1票。

■年間最優秀若手選手(U-20)

※過去の受賞者
2006年:本田(2位:西川)
2007年:安田(2位:香川、3位:内田)
2008年:金崎(2位:内田、3位:香川)
2009年:米本(2位:香川、3位:権田)
2010年:宇佐美(2位:酒井(高)、3位:小野)
2011年:久保(2位:指宿、3位:扇原)
2012年:柴崎(2位:石毛、3位:小野)

1位:南野(C大阪
2位:久保(京都→ヤングボーイズ)
3位:大島(川崎)
 自分で言うのもアレだが06年時点で本田、07年に香川をベスト3に入れてるのは本タイトルの権威付けに一役買ってるのではないかと思う(笑)当時の記事を読み返しても本田に対して

あの左足と強烈な個性に次代の日本サッカーを牽引するエネルギーを感じた

って我ながらよく書いたわ(笑)まぁ戯れはこれ位にして今年の本賞の選考対象はU-20つまり1993年生まれ以降の世代。1位2位は迷ったが、途中怪我での離脱期間はあれどそれ以外はJ1でレギュラーとしてほぼフルシーズン戦った安定感を取って南野に。久保もスイスで点を取っているのだが今はスーパーサブ格で、前半の京都と合わせて考えると南野には僅かに及ばず、という事で。3位は石毛(清水)、野津田(広島)と迷ったのだが、個人的に最終節のアシストが印象深いというのもあって大島に。この世代はリオ五輪時にU23、つまり最年長世代となるので来年以降もっと活躍する選手が出て来て欲しい。マリノスの熊谷など期待されながら伸び悩んでいる選手は特に。

■最優秀監督

※過去の受賞者
2009年:手倉森(2位:城福、3位:小林)
2010年:岡田(2位:小林、3位:関塚)
2011年:佐々木(2位:手倉森、3位:吉武)
2012年:森保(2位:手倉森、3位:吉武)

1位:森保(広島)
2位:吉武(U17代表)
3位:小林(徳島)
4位:高木(長崎)
5位:風間(川崎)

 今年は悩んだ末、例年のベスト3でなくベスト5まで発表したい。ただ1位はやはり2連覇した実績は大きくそれほど悩む事は無かった。前年から森脇が抜け、ミキッチがやや衰えを見せ始めた中で、塩谷や黄錫鎬が台頭して穴を埋めると言う新陳代謝を並行させながらの優勝だけに尚更。レギュラーを固めて息を合わせるレベルに止まったマリノスと違って、このチームこそ本当の意味での『組織力』があった。
 2位の人はもしU17代表がW杯でベスト4以上に進出していたら1位だった。前回(2011年)もその徹底してスペースを探してボールを繋ぐサッカーに驚いたが、今回は更にそれが洗練された印象。次の大会も吉武氏が監督でしかも本人曰く技術レベルは世代が若い程高まっているらしいから次こそベスト以上を。
 3位以下はJで実績を残した人々。昇格請負人の小林氏、J2昇格後即プレーオフ進出の高木氏、最終的にフロンタを3位に導いた風間氏と。徳島はかつての小林氏が率いた山形みたくシーズン10点取れるFWがいればJ1残留の可能性は高い。