親善試合 日本×アンゴラ(国立)

 今日は研修中の楽しみ(=支え)の一つ、11月の代表戦。朝からどこか落ち着かず、夕方には1秒でも早く抜け出したくて仕方なかった。17時XX分、会社を飛び出し、やっと代表戦モードへ切り替える。信濃町駅でスーツから着替え、準備も万端。荷物がかさ張るのは難点だったが、やはりサッカー観戦なら動き易い恰好の方がいいし。

 試合はポスト、バーに当たる日本の惜しいシーンが続いたが、圧倒しているようには見えなかった。高原、柳沢からはどうもゴールシーンがイメージ出来ない。点を獲る事以外なら日本で並ぶ者はいないFWだと思うけど(苦笑)そういえば途中出場の大黒が、中田ヒデからのパスを受けてすぐシュートを放った場面があった。ゴールには成らなかったが、スタメンの2人には無いゴールへの嗅覚、のようなものは感じられた。だからこそ、俺は大黒に期待してしまうのだろう。言い過ぎかもしれないが、三浦カズ以来初めて現れたFWらしいFWだと思っている(結構本気)

 0−0で前半を終えた試合は、後半途中から松井、阿部が入り、駒野と合わせて、11人中3人がアテネ世代となった。ようやくこの世代と上の世代の融合が本格化してきたのが嬉しい。松井は今日のゴールで完全に定着するはずだし、稲本に代わって福西ではなく阿部が入った辺りを見ると、ジーコの中での優先順位も上がってきたのかもしれない。もっとも駒野は今日の出来では加地のレギュラーは固そうだけど。その他、茂庭、大久保、田中達也、今野といった面々も控えている。全員が本大会メンバーに残る可能性は低いが、4〜5人は入って欲しいところ。

 結局1−0で終わったこの試合、おそらく明日のメディアの反応は“W杯に向けて課題山積み”的な内容だと思うが、俺はこの時期に完成されたチームを見るより余程良かったと思う。課題があると言う事は、裏を返せば伸びシロがあるという事だし。小野の復帰、アテネ組とのさらなる融合を進め、来年6月にチーム力の照準を合わせたならば、きっとコンフェデ以上のチームが出来上がるはず。


 久々の代表戦の帰り道、雲一つ無い空、煌々と輝く月、そして空に輝くオリオン座や北斗七星は本当に美しかったが、研修中の一つの支えを失った喪失感と、明日朝からまた日常に戻らねばならない虚脱感で、明日は新幹線を使う事に決めた。