J1第27節 横浜M×大分(日産)


 大分に勝つならこれしかないっていうのを実践した試合。後半に狩野がFKを直接決めて1−0。壁の右から巻くようにゴールに吸い込まれた、お手本の様なキックだった。
 前半は大分ペースで2度ほどチャンスを迎えたんだが決められず、後半は特にマリノスに先制された後はチャンスらしいシーンも無く最後はシャムスカも退席して終わった。いつだったか、『シャムスカは守備組織を作るのは上手いが、攻撃は個人任せ。』という内容の記事を読んだが、まさにそんな内容で、攻撃はウェズレイや金崎の閃き次第という感じ。ただ、やはり守備は堅い。失点後もマリノスがカウンターで何度か決定機を迎えたんだが、シュートを打てば確実に入るようなシーンでもDF陣が体を張ってブロックしたり、流れの中から失点する気配は無かった。

 マリノスはセットプレーで1点取って守り切るっていう必勝パターンが出来つつあるな。狩野の右足はFK以外にも可能性を感じるんだが、流れの中だとプレーが軽く、簡単にボールを取られたりするので、90分使い続けるのは怖い。けどセットプレー以外に点が取れないから使う他ない。ここ数試合で結果は出てるけど、決して90分の内容は褒められたもんじゃなく、守備(中澤)の踏ん張りで持ってるようなものなので、実際は綱渡り状態。ここ3試合で勝点7取ったから一息付けるかと思ったら、千葉がまた勝って入替戦ラインがかなり高まってきたのでまだ分からないな。

 後は山瀬が復帰したらどうするのかねぇ。机上で考えれば、中盤をボックスにして左右に並べれば共存出来そうだが、多分上手くいかないと思う。山瀬って去年みたく2トップの後ろに位置して、中盤の残り3人はフォロー役に徹するような布陣、つまりは攻撃の全権を与えられて初めて力を発揮するタイプだと思ってる。浦和を出たのも長谷部の存在が一因だったんじゃないかと。けど、強いチームというのは大概こういう攻撃を作れる選手を2人は抱えているもので、その意味で行くと、残念ながら山瀬は中位クラブの大将として君臨するのが限界なのかもしれない。もし中村(俊)が本当に復帰したり、マリノスがまた本気で上を目指そうとしたら(積極的に補強に動いたら)、遅かれ早かれ横浜を去る日が来る予感。

 最近観る試合は1−0や1−1ばかり。国立ではついに川崎攻撃陣が爆発したようだが、たまにはあんなスコアの試合を観てみたい。