高校選手権1回戦(駒沢)


 去年の厳寒に比べたら今年はまだ観戦日和だったと思う。第一試合はPKだが内容の濃い試合だったし、次の試合も泥仕合的な様相だったが、観る方としてはとてもスリリングな展開だった。
■帝京×広島皆実
 前半10分頃に会場に着いてすぐ皆実DFが一発レッドとなったのだが、帝京の方はあまりその数的優位を生かせず、時間の経過と共に人数の差をあまり感じない試合展開になっていった。後半は特に皆実が10番を起点にカウンターを仕掛けるシーンも見られ、一方の帝京も右サイドアタッカーがなかなか切れ味鋭く、何度も右クロスを上げて一度などヘッドがバー直撃というシーンもあったが、結局0−0。だが内容の濃い80分だった。
 まぁこういう時は得てして守り切った方がPKで勝つものだが、その通りの展開で皆実が2回戦へ。

■韮崎×徳島商
 徳島の11番はエルゴラ高校サッカー名鑑で“四国最強FW”という触れ込みだったが、確かに足・頭でのポストプレーの精度が高く、セカンドトップの10番、左サイドアタッカーの9番とのコンビネーションで何度も危険なカウンターを仕掛けてた。それで、4−0にしたまでは良かったのだが、最後の10分、形振り構わずゴール前に殺到してきた韮崎の勢いにのまれて一気に3失点。それまで韮崎は個々がバラバラに攻めて3点どころか1点も取れる気はしなかったのだが、ここがユース世代の恐さなのだろうか。ロスタイムがもう1分あったら4−4にされててもおかしくない試合だった。