少し先の話だが、EURO2020の開催地が決まった。正確に言えば開催都市が。この大会はいつもの様に1〜2カ国による集中開催ではなく、欧州全土、言わば「汎ヨーロッパ」開催という特殊な大会。
フォーマットとしては参加24カ国による全51試合を
・準決勝2試合+決勝セット(1都市)
・GL3試合+準々決勝1試合セット(4都市)
・GL3試合+決勝トーナメント1回戦1試合セット(8都市)
の全13セットに分割し、各セット1都市で開催する。
で、結果は
・準決勝2試合+決勝セット
→ロンドン・ウェンブリー(イングランド)
・GL3試合+準々決勝1試合セット(4都市)
→ミュンヘン(ドイツ)、バクー(アゼルバイジャン)、ローマ(イタリア)、サンクトペテルブルク(ロシア)
・GL3試合+決勝トーナメント1回戦1試合セット(8都市)
→ブリュッセル(ベルギー)、アムステルダム(オランダ)、コペンハーゲン(デンマーク)、ブダペスト(ハンガリー)
ダブリン(アイルランド)、ビルバオ(スペイン)、グラスゴー(スコットランド)、ブカレスト(ルーマニア)
ちなみに予選はどうなるのかと言うと、開催都市に選ばれたからと言って自動的に予選突破とは限らないものの、開催都市を抱えるチームが本大会に出た際には少なくともGL2試合を地元で戦える権利を持つ。また予選は最近開催が決まったUEFAネーションズリーグ(代表チームを複数のグループに分けてのカップ戦)とリンクさせるようで、2018-2020に開催される同大会の上位進出チームがEURO2020出場権を得る、と言う事らしい。要は今までの様にW杯が終わったら5〜6チームで予選→上位進出orプレーオフを勝ち抜いたチームが本大会進出というフォーマットでは無いという事。
こういうフォーマットになった理由としてはEURO開催60周年記念大会だから、リーマンショック以降の景気後退で1〜2カ国での開催では負担が大きいから、等の理由があるようだが、こういった形式が可能なほどに国々の距離が近いというのは、やはり欧州(UEFA)の利点だと思う。まぁ厳密にいえば最東端のカザフスタンなどは相当遠いのだが、少なくとも西欧、東欧なら列車や飛行機で直ぐに隣国に行けるのは交流の促進、引いては強化に繋がる重要な要素。アジア、南米、北中米・カリブ海、オセアニア、アフリカ、他大陸ではこうはいかない。加えてクラブ戦でもそうだが、常に大会形式の改善を図っていくというのもこの大陸が持つ強さの源泉なのかと思う。例えばCLに比べて人気の劣るELは、今季から優勝チームに来季のCLを出場権を与える事になったが、そういう辺りに。
今から6年後、東京五輪と同じ年になるが、6年前が2008年だったと思えばあっという間にやってくるのだろうな。