何故かここ数年、年度跨ぎの週末は遠征が入る。一昨年、昨年の大阪、そして今年の清水と。前々から次に清水に行く時は(未踏の)三保の松原に行こうとは思っていたが、今年は桜の開花が早く、静岡での花見も考慮。という訳で7時過ぎの新幹線に乗って8時に静岡に着き、まずは駅から10分程歩いて駿府城公園へ。
ここは5年前に行って以来だが、桜の名所でもあるとのこと。今週末はイベントが開催されるようで、着くと屋台の準備などが行われていた。
、
公園を出た後は県庁の展望フロア(↑の写真内にある高層ビル)から城を眺めようと思っていたのだが、行くと土曜は10時開場と知り断念。平日は8時半なのだが土日もそうだと勘違いしていた。
予想外に早く静岡を出る事になったが、県庁の近くにある静鉄の駅から清水へ向かい、そこから去年も行った河岸の市へ。ここで貸し出している自転車を利用して三保の松原に向かう予定だったが、オープンまで約20分という中で既に5~60名並んでいたのには内心焦った。その半数以上がマリサポで、早朝に横浜を出てここで朝食を、という人が多かったのだろうが、自転車の貸出数には限りがある中でもしや同じ事考えてる人が多いのではと。まぁすんなり借りられたのだが。
清水は江尻(河岸の市前)、日の出(エスパルスドリームプラザ前)、三保の3拠点が反時計回りに水上バスで結ばれていて自転車も乗船可能という事だったので、市場からは船で三保に向かった。寝不足+朝から結構歩いていたのもあって船に乗ってる間はいい休憩時間。三保桟橋で降りるとまずはエスパルスの練習場に行ってみた。
たまたま桟橋の近くにあったから行っただけなのだが、よく考えたらマリノス以外の練習場に行った経験は殆ど無いな。↑のクラブハウスの近隣にはアカデミー用のグランドが別にあり、前を通ると丁度練習している所だった。
とのんびりしていたのだが、帰りの船まで1時間しかなく、桟橋から松原まで数キロあるので実はそれ程余裕は無かったという。行く前は、浜辺に松原が延々と続いているだろうからそれに沿っていけばいいぐらいに思っていたのだが、主なスポットは集中しており、自転車を飛ばして御穂神社→羽衣の松→浜辺からの絶景を駆け巡った。
、
今日は春霞だったが、先週この時期にしては珍しく冠雪したとの事で(by水上バス船長)、霞む中で白い雪がくっきりと浮かび上がる様を観る事が出来た。そこから桟橋まで戻り、自転車を返した後でようやく昼食。12時を過ぎていたが、場内に店は多いので10分程度で入れた。
数日前から漁が解禁された桜エビ等、約20種の中から好みの5ネタを選べる五色丼。これで1,600円は安い。朝からここまででもう旅として十分だったが(笑)、メインイベントを逃す訳にはいかないので昼食後、清水駅からバスでスタジアムへ。
■試合
今まで観に行った日本平での清水戦は、漠然と「晴れて、快勝」というイメージがある。実際の記録を振り返ると
2010/8/04 ○2-1
2011/8/27 △0-0
2013/3/09 ○5-0
2017/5/27 ○3-1
2018/3/31 ??
※雨に降られた試合は無し
一度引き分けているが、やはり13年の5-0のインパクト故かイメージは良い。
ただ今日は試合開始から清水は前線からかなり強くプレスを掛けてきて、序盤は清水が良い形を作るシーンが目立った。まぁここまでのマリノスの試合を見れば、対策として「まずはGK、CBに自由にボールを回させない」となるのは必然ではあるのだが。自陣低い位置でボールをカットされてピンチを招くシーンもあったが、相手のパスが合わなかったり、中央の中澤、デゲネクがしっかり防いで失点を許さず。
そういう中で扇原の自陣深くから左サイドへのロングフィードを清水の右SB立田が被って山中に渡り、山中のクロスを中央のウーゴが合わせて先制。立田はユース出身の長身DF(セットプレー時に見たら中澤より高かった)でU-21代表にも選ばれており、積極的な攻撃参加など思い切りの良いプレーが目立ったが、その裏を上手く突いた扇原、山中の強かさが勝ったゴールだった。
この後もマリノスのピンチが無かった訳では無いが、先制した余裕と過去の戦績故か不思議と追い付かれる事はあっても逆転は無いだろうという感覚で観ていた。後半はこれまでとは違って時間が経つほどに清水の出足が鈍ってマリノスがボールキープで時計を進め易くなり、逆にカウンターから何度か2点目を決めるシーンはあったのだが、決めきれず。大津のオーバヘッドと吉尾のシュートは入ったと思ったのだが(苦笑)吉尾の外したシュートはこの前観たルヴァン仙台戦に似ていたが、あの場面で相手ゴール近くでシュートに持ち込めるという点で、今のサッカーの中盤に求められる資質はあると思うので今後楽しみ。そのまま試合は終わってマリノス連勝と。
今日は新加入の大津&ブマルがスタメンだったが、まだ様子見といったところだろうか。大津は前述のオーバーヘッド然りでかなりの身体能力があるのは分かっているが、どうも組織の中で活きるとか継続性とかのイメージが無い。そういう意味で伊藤翔に近いのではないかと思う。時折ずば抜けた身体能力を活かしてゴラッソを決めるが、シーズン通してのゴール「数」となると・・・という。ブマルは右サイドでスタメン出場したが、今後数試合はJへの適応期間かな。試合序盤は清水に複数人で対応されて上手く押さえ込まれてしまい、そのマークが緩んだ後半に徐々にそのスピードとドリブルを見せ始めた。ある程度味方のサポートを受けて(≓連携が出来上がって)初めて本領発揮するタイプではないかなと。今後ルヴァン杯などを活用しつつ徐々に馴染ませていくのだろうと思う。
清水で印象深いのは左SB松原とMF金子。松原は去年の試合でも良い選手だなと思ったが、今やこの選手の左からの仕掛けはチームに不可欠。プレーは勿論、何よりそのメンタリティが良いな。前半左からのクロスで2度決定機を演出しつつもゴールに結び付かず(最初は僅かに味方に合わず、2度目はデュークのヘッドを飯倉がファインセーブ)、地面を叩くほど悔しがっていたのだが、そうした悔しさを露わに出来るという事はそれだけ勝負に貪欲で、ワンプレーの重み―――それで評価が天と地ほど変わる―――を分かっているという事だろうから。似た匂いを鹿島の鈴木優磨にも感じている。金子は本来攻撃の選手なのだが、今日は守備の上手さが目を引いた。小柄だが俊敏性があるのでボールを奪うスキルが高く、普通ならボールを取られないような場面でこの選手がマリノスの選手の懐にスッと体を入れてボールを奪うシーンを何度も観た。ただ本来は点に絡んでナンボの選手なので本業(攻撃)が好調で初めて守備でも評価され、守備だけでは評価されないというジレンマはあるかもしれない。
帰りは静岡駅行きのシャトルバスに乗車。この時点で相当歩いたり自転車を漕いだりしたので途中殆ど意識を飛ばしていたが、日帰り旅として丁度良い日程だった。