J1第33節 横浜M×名古屋(日産)


 前回の日産スタジアムからもう1ヶ月以上か。過密日程ながら意外と行かないものだな。この試合から日産の2階席やアウェイサポの入場、太鼓の使用が解禁され、今回はバクスタ2階へ。まぁ今迄アウェイサポ入場禁止と言ってもそれはグッズを付けた人の入場であったり専用の席種を販売しないという意味であって、これまでもメインスタンドのアウェイ側にはユニやマフラーこそ身に付けていないが明らかにアウェイチームの好プレーに反応している人が結構いたりもした(笑)本来の趣旨が多くの人が遠距離移動することによる感染拡大の阻止である以上、横浜近辺に住んでいてアウェイチームを応援している人がルールに従って観戦するのは何の問題も無い。それはともかく試合が再開されて3ヶ月半が経ち、試合前に久しぶりに2階席からピッチを眺めながらようやくここまで来たというある種の感慨もあった。シーズン終盤には2月の開幕時に出来るだけ近い状態で観戦出来ることを願う。

 今日のマリノスは先週土曜のセレッソ戦からメンバーを伊藤、畠中、松原以外8人入れ替え、名古屋は日曜のアウェイ川崎戦から両SBのみ入れ替えて9人同じという対照的な布陣。名古屋は日曜の試合後にそのままこちらに残っていたらしいが、それにしたってメンバーがほぼ同じというのはさすがフィッカデンティというべきか。
 試合は序盤からマリノスがボールを支配するが、直近で観戦した大分戦、清水戦と違うのは前線の迫力不足だったかな。相手ゴールエリアまではボールは運べるのだが、そこから先に進めない。まるで2年前を見ているかのようだった。やはりこのサッカーは最後は前のクオリティ次第な面はある。そんな中での先制点はエジガルが中央でボールを収めて左に展開、そこから松田が低く速いクロスを上げて走り込んだエジガルが合わせるという、普段からこういう練習しているんだろうなという綺麗な展開だった。
 後半は少し名古屋が押し戻したが主導権はマリノス。名古屋は攻撃はマテウスの突破や金崎のキープ力など個々のプレーに依存している部分が大きく、ボールを奪ってもなかなか前に運べないシーンが多かった。後半途中に山崎が入るとこの選手のポストプレーが加わり、後半半ばに中央で山崎が落としたボールをマテウスが決めて同点。山崎は湘南のイメージがまだ強いが、本当にポストプレー職人というかゴール数はそれほどではなくとも試合中にこういう仕事が出来る選手だよなぁ。2年前のルヴァン杯決勝でマリノスが湘南と対戦した時も、前線でドゥシャン相手に上手くボールを収めていたのは覚えている。
 何となくこのまま1-1という予感もしたが、マリノスはエリキや前田を入れて前線をテコ入れし、そして終盤に中央に入れたパスを渡辺が相手DFと競り合いながら合わせたのが絶妙なループになって勝ち越し。最近は水曜の試合専任という印象があるが笑、この選手もようやく本領発揮といったところで、今日の試合もボールを持った時の落ち着きや判断力はさすがヴェルディユース出身というプレーだった。因みに今日のスタメンにヴェルディユースマリノスユースと並ぶ3人(ヴェルディ:渡辺、畠中、和田、マリノス:水沼、天野、松田)。ATは5分あったがこのまま逃げ切ってマリノス勝利。

 日曜の川崎の勝利で今季のリーグ優勝の可能性は無くなったものの天皇杯やACL出場権を争う上で残り試合も決して消化試合では無い中でまず1勝。正直残り試合数や対戦相手を考えると厳しいのも事実だが。上でも書いたが、このサッカーで見た目の美しさだけでなく結果も出すには各ポジションに相応のタレントが必要であって、今は渡辺の様にその才能を伸ばす時期になっている面もある。